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104話 全部は無理だって

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 「明るい所でオアシスをこうして見ると結構綺麗だな。水も透明だし、魚でも居ないかな?居たらここで釣りでもしても良いかもしれないな。でも今日はお昼からテイマーの人達と交流会だしそれはまた後日だな。午前中は素材を売りに行ったりMポーションのレシピを聞いて作れるなら作りたいしな」


 そう思いワープポイントでクルストへと飛ぶのだった。

 クルストへと飛んだハルトが先ず向かったのは冒険者ギルドだった。ここでヤヨイ達に売らない分の素材を売却し、購入制限いっぱいまでMポーションを購入したのだった。


 「一応作れなかった時の為にMポーションは買っておかないとな。それにしても結構素材を売ったと思うけど今回はランクが上がらなかったか。まぁ、依頼を受けてた訳じゃ無いから仕方ないのかな?」


 次に向かったのはフリーワークスの屋台がある北通りにやって来ると。


 「「確保」」


 フリーワークスの屋台に近付いて行くと、最近恒例になりつつあるのか両脇を抱えられ屋台の裏へと連行されて行く。


 「いらっしゃい」


 「あれ?今日は北の森の攻略はいいんですか?」


 屋台の裏にヤヨイが居たので疑問に思った事を聞いてみた。


 「一昨日と昨日で大半のメンバーは2マス目に到達したのよ。残ったメンバーは午前中は厳しい人達ばかりだから今日は午後からやる事になってるのよ」


 「なるほど」


 「それで?今日はどうしたのかしら?」


 「今日は素材の売却とマイさんに聞きたい事がありまして」


 「……私?」


 「はい。Mポーションのレシピを知らないかと思いまして」


 「……それなら知ってる」


 「ちょっと待ってね。レシピを聞いているうちに素材の精算をしたいから先に素材を出して貰いたいんだけど良いかしら?」


 「その方が良いんなら。先に出しましょうか」


 ヤヨイに言われた場所に素材を出していく。


 「……また大量にあるわね。これは見た事無い素材ね」


 「これは東の4マス目にある砂漠に出てくるモンスターの素材ですね」


 「この前言ってた場所ね。もう進んでるんだ。……見た事無い素材ばっかりだからちょっと時間を頂戴」


 「分かりました。それでマイさんMポーションのレシピなんですけど」


 「ん、先ず材料は薬草、月光草、魔力草、魔石の4つ」


 「ポーションを作る材料にプラス魔力草と魔石ですか」


 「ん、そう。で、作り方は……」


 マイに詳しい作り方を聞いていく。


 「んー、失敗するんですか…….」


 「ん、そう。だからMポーションを作る時は材料をいっぱい用意した方がいい」


 「マイもこの前失敗しまくって皆に材料集めさせてたもんね〜」


 「お陰で錬金術のレベルがいっぱい上がった」


 俺に向かってブイ!ってしてるけど皆さん苦労してるのね。


 「それと魔石の欠片があったら持ってきて欲しい」


 「魔石の欠片ですか?あれも使えるんですか?」


 「欠片だけだと使えない。けど、何個かあればアルケミストの固有技術で精錬して魔石に出来る」


 「なるほど。じゃあマイさんはある意味ゴブリンやコボルトからも魔石が取れるって事ですか」


 「ん、そう。だから北の森の攻略を急いで貰った」


 「あー、そういう事だったんですね。確かにMポーション頑張ってあれば他の攻略も捗りますし」


 その後も雑談をしていると。


 「お待たせ。ハルト君、悪いんだけど今日の支払いは半分にして、後半分は後日払うって形で良いかしら?ハルト君へ支払うだけのお金が少し足りないのよ」


 「あ、はい。それは構いませんが……。俺への支払いってそんなになるんですか?」


 「そりゃあハルっち、当たり前だよ?まだ誰も行っていない4マス目の素材なんだからね。私も見せて貰ったけど大蠍の甲殻とか新しい防具作れるし、大蠍の毒腺なら毒を付与させた武器が作れるかもしれないし、小蠍の毒針なら毒矢頑張って作れると思うよ?そんな武器なんて皆欲しがるはずだからね」


 「そうなんですね。それなら今日は半分で構わないですよ」


 「ありがとうね。残りの半分は木札を渡しておくわ。お金の準備が出来たらメールでお知らせするわね」


 そう言ってヤヨイからお金が入った袋と木札を渡される。


 「あと、もう幾つか素材があるんですけど……」


 「まだあるの?」


 「いえ、こっちの方は食材になりまして。買い取って貰えるか分からなかったので」


 「食材?どんなのがあるの?」


 「えーっと、小蠍の鋏と大蠍の鋏、後は仙人掌と砂蚯蚓の肉ですね」


 それぞれサンプルとして1つずつテーブルの上に置いていく。


「大小サソリのハサミにサボテン。これは買い取った素材にもあったけど何て読むのかしら?皮と牙は使えそうだったけど」


 「これはサンドワームから取れた肉ですね」


 「げっ!という事はミミズ肉?」


 「……私はいらない」


 「……一応全部リョウに持っていって試食してみましょうか。買い取るかどうかはそれから決めましょ」


 リョウが居る調理スペースへと移動する。


 「リョウ居る?ちょっと調理して貰いたいものがあるんだけど」


 「おう、ちょっと待ってくれ。……よっと、で?何を調理するんだ?」


 「これよ」


 「これは……サソリのハサミか。これは茹でてみるか。サボテンはステーキぐらいしか知らないな。後で他の食べ方を調べてみるか。で、これは何だ?」


 「サンドワームの肉ですね」


 「ハルトが取ってきたやつか。ワーム、つまりミミズとかそういう類の物か。肉としてドロップしている以上食えるんだろうけど……とりあえず焼いてみるか」


 そして、リョウが試食の為に調理を開始した。

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― 新着の感想 ―
[一言] 大蚯蚓肉とか弾力あって美味しそうなイメージ
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