16体の残されたアンドロイド〈今回シリアス回です〉
今日は私が働いている会社の数少ない休日だ。いつもは休日も出勤だからな、この休日出勤の原因があの上司だから本当に死にたくなる....時間は昼の12時30分、昨日は奈美恵にとりあえずの常識をチケと教えていたからまぁまぁ疲れた。特にあの子全然覚えてくれないもんで変なところで出てしまった意地でもうメンタル的にやばい。寝起きだから特にお腹も空いていなかったから、私は携帯でツ〇ッターを確認したりLI〇Eを確認したりと現代ッ子がしていることをしたあとある投稿を目にした。それは最近進化が進んでいるアンドロイド技術に人口知能を組み込んだ新しいアンドロイド、「スティロイド」と呼ばれるものの新作発表だった。私は正直機械系は得意なほうだから少しほしいと思ってしまう。だがそれよりうちの会社にその新作を導入してくれという気持ちが強いのがわかってしまうのが切実な願いだ。
ドアを開けてリビングに出ると奈美恵が勉強をしていた。最近は色んなものの進化がよく見られて、その分その進化していく社会に適応するべく作られる常識という名のルールが追加されていくのでチケが教えているようだが奈美恵は今にも寝てしまいそうだ。私はキッチンでコーヒー牛乳を作ろうと棚を漁っていたらチケが私のコップの横に立っていた。「なぁマスター、この近くにちょっとした工房はあるか?」と聞いてきた、私は少し残念そうに「いや、ここら辺は会社のビルが多いからね。少し離れたところにはあると思うけど...」と言ったがすぐに頭の中で該当したところがあった。「あ、そういえばあいつが居たな」とぽろっと口に出すとチケがすぐに食いついた「ん?もしかしてそいつは工房に関係するやつか?」と元気よく来るから私は少し引き気味に「うんまぁ、そんなところだよ。ここ数年そこに閉じこもっているからもう今元気にやっているかどうかもわからないけど」と言ってみたがどうだろう、今の時代「工房」と言ったらいわゆる「スティロイド」関連のところのことを指すが、あいつは結構マニアックに武器とか作っていたからなぁ、チケ達をあいつに紹介しても良いだろうかと悩んでいると「なぁマスター!早速で悪いんだがそこに案内してくれないか?!こっちは結構な急ぎなんだよ!!」と切羽詰まって話すもんだから私は聞いた。「なんでそんな急いでいるのさ?」と聞くとチケは少し下を向いて話す「実はなマスター、奈美恵はあんなにバカじゃないんだ、それこそ結構性能がいい方なんだが、」「なんだが?」「マスターと会うまで、俺らは放浪していたんだ。結構長くな」
「こいつはある計画によって作られたものでその計画で作られるはずだった1002体のアンドロイドの一人なんだ。今時1002体のアンドロイドを作るのはあまり手間がいることじゃねぇ、だがこの計画で作られるアンドロイドは違う。それこそ国がもつ抑止力として作られるはずだったものだからな。一体作るのに時間と費用と必要技術が普通のとは比べ物にならないほど必要だがその分性能がいい、抑止力としては申し分ないものなんだが、その計画を行っていたラボが開発途中に爆発してそのラボと作り途中のアンドロイドは藻屑と化したがそのとき完成していた16体のうちの一体が奈美恵なんだ、ちなみに俺はそのときのラボの副リーダーをしていたんだがやんなかんやでこうなったんだ」悠長に話すがまーた出てきたこのパターン。まぁこんなテクノロジーが進化している真っ最中の時代にこういうことをしているやつがいてもおかしくないと思うけど、すんなりと頭に入らない内容だ。「その16体のなかでも奈美恵はトップスペックを有しているんだ、だからこんな理解力が低いわけがないんだ。なにかが原因でその機能が故障しているかブラックボックス化していると俺はにらんでいるんだが」「それを調べたいから工房に?」「そういうこと」と話しをしている間に奈美恵がてくてくと歩いてきた「マスター、、お腹減った」と言ってきた。そういわれると私も腹が減った。「よし、、それじゃその場所に案内するわ。そのついでにランチしていきましょ。」と2人に言うと二人少しスンッとした顔持ちでうなずいた。少し冷や汗をかいたが「お腹へった」と2人からこぼれた言葉によって、その汗はぬぐわれた