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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

人類戦争

 プロローグ


 新たな直撃弾が艦体を揺らし、新藤は目の前の制御卓にしがみつく。衝撃に吹き飛ばされた人間が、視界を横切って行く。山本だ。

 山本は、頭部を吹き飛ばされ首の皮一枚でつながっている状況であり、最早助かるすべはない。焼け爛れた上半身から見て、電圧の急激な変化に耐えられなかった電子機器が爆発し、それに巻き込まれたのだろう。

 新藤は一瞬、次の衝撃で自分の制御卓が爆発するのではないかという恐怖に駆られたが、すぐに振り払う。

 無駄なことだ。

 状況的に見て、彼と、彼の艦が助かる見込みはほとんど存在しない。

 それに彼は艦長だ。彼には果たすべき義務と責任が存在した。仮にそれらを果たすことがほとんど不可能だと言っても、死ぬ前に放棄するわけにはいかない。


「被害報告!」

 彼がそう指示を出すまでもなく、発令所中央の主情報投影装置には、艦の深刻な状況が表示されている。

 投影された艦体の立体映像は、その大部分が赤か黄色に染まっている。さらに、艦体映像の隣には、赤色や黄色で描かれた無数の文字情報が表示されているが、それらは次々と画面下へと流れ、消えていく。あまりにも警告すべき情報が多すぎて、画面に入り切れていないのだ。当然、これらの表示は艦が危険な状況にあることを示している。

さらに、それだけでも十分問題なのに、その上に表示された戦術状況はより悲惨だ。

 彼の艦が所属する第6/105突撃戦隊は、彼の艦を除いた全艦がすでに失われ、艦は敵中に孤立していた。周辺には、敵を示す赤い矢印が無数に展開し、友軍を示す青の矢印はどこにも存在しない。

 無論、彼らは単個戦隊で出撃したわけではない。同じく第105艦隊に所属するほかの戦隊とともに、第3/105支隊を編成し出撃した。

 ほかの戦隊はどこに行ったのか?

 第3/105支隊は4個戦隊で編成された艦隊だ。所属艦は百隻を超えるし、その大半は艦齢が十年未満の新鋭艦ぞろいだ。

 そんなに簡単にやられるわけがない。

 だが、現実には……


「艦長!」

 その呼び声に、彼は意識を現実に向ける。見ると、藤守大尉だ。

「主機関が暴走中!制御不能!」

 それは、ほとんどの艦長にとって最も聞きたくない報告の類だ。

恒星と恒星の間には膨大な距離が存在する。このため、通常航法では、恒星系から恒星系へ移動するのに、余りに多くの時間を必要とする。従って、恒星間航行船は時空断裂を人工的に発生させ、距離を強引に短縮させて恒星間を航行する。

 とはいえ、時空断裂の形成には膨大なエネルギーが必要なため、必然的に恒星間航行船の主機関は強力なものにならざる負えない。

 従って、もしも主機関が爆発したら、彼の艦ごとまとめて周囲一帯は完全に消滅することになる。

「緊急投棄!主機関を放棄せよ!」

「アイ・アイ・サー!主機関を放棄します!」

 プシュツ、というかすかな振動がある。それと同時に、主情報投影装置に表示された艦体の立体映像の中心部分に、主要部位の喪失を意味している紫色の表示が現れる。

 やれやれ。

 これで一つの問題が解決したわけだが、また別の問題が持ち上がった。

 恒星間航行を可能にする主機関は、その高出力に比例するかのように調達価格も凄まじいものになっている。従って、突撃艦のように数を揃えることが必要な艦種には、主機関が一つしか搭載されていない。

 詰まる所、彼の艦はこれで戦闘能力を完全に喪失した。無論、補助機関は依然存在している。しかしながら、こちらは出力が小さく、港湾施設内での徐行運転や、艦内の生命維持装置を動かす程度の出力しかない。

 補助機関だけでは、強力な電力を消費する主砲は使用できない。動力系統が独立している光子魚雷は発射可能だが、肝心の索敵装置や火器管制装置が使用できないため、発射したところで大した意味はない。光子魚雷には自立索敵機能もあるため、発射後に自分で敵を探知させてもいいが、それでは発射後しばらくは動きが止まることになる。敵からすれば、慣性でしか進まない魚雷など、ただの的だ。

 それに脱出能力も失われた。主機関抜きでは、恒星間航行は不可能だ。

 彼は、主情報投影装置が映し出す敵の姿を見つめる。その敵は、一見すると蟻のような姿をしていた。



 蟻。一般にそう呼ばれているそれらは、別に蟻の形しかしていないわけではなく、芋虫型や蟷螂型も確認されている。

それらの生物について学会では、メガロクォーター生物群と名付けられた。彼らは人類からの呼びかけをすべて無視して、進行方向にあるすべての障害を排除しながら進んでいる。この侵略者たちは、初接触以来人類に敵対的な行動をとってきた。

それにもかかわらず、メガロクォーター生物群は人類社会の大半にとっては問題にならなかった。 

それというのも、彼らが初めて銀河系に来訪した際に、その侵攻線上には汐宮皇国が存在していたからだ。蟻たちは汐宮皇国を迂回したりせずに常に直線的にしか攻撃しない一方、人類文明圏最大最強の宇宙艦隊を有する汐宮皇国にとって蟻の侵攻に対処するのは大した苦労ではなかった。

このため、他の人類国家は安穏と過ごすことができた。

 それでも、蟻たちとの初接触の初期には、各国ともに盛んに情報収集に努め、防備体制を整えていた。しかし、蟻たちは二百年もの長期にわたって侵攻路を変更せずに、常に汐宮皇国方面からのみ侵入していたため、油断が生じた。


―蟻たちには知能がなく、ただ機械的に行動しているだけだ。

―こちらには来ないのだから、軍備に金を費やす必要はない。

 自分たちは直接侵攻にさらされている訳ではないため、各国ではそのような意見が広がり、順次軍備を制限していった。

 無論、人類文明圏の内部でも互いに反目は存在していた。また、異星人との交易も存在していたことから、宇宙戦争の脅威が完全に消滅していたわけではなかった。しかし、互いに一撃で惑星を破壊できるほど強力な兵器を大量に保有していたため、小競り合い以上の争いは生起しようがなかった。

 このため、人類のほとんどは戦争とは無縁で平穏に生活していた。


 ところが一月前、各国合同での深宇宙探査‐この探査自体、外銀河文明に対する軍事的なものではなく、銀河系外部の状況を学術的に研究するために行われた‐の結果、驚くべき事実が判明した。蟻たちの一部が二百年来の行動様式を変更していたのだ。大規模な群れが相変わらず汐宮皇国に侵入しようとする動きを見せる一方、数百体の群れが天の川銀河を大きく迂回して反対側から銀河系に侵入しようとしていた。

 驚愕した各国は徹底した追跡調査を行い、その結果、この別働隊は那由国の勢力圏を通過して銀河系内部に侵入しようとしていることが明らかになった。

当初、那由国政府は折からの不景気により財政上の問題があったため、自国単独での迎撃ではなく、各国合同での連合艦隊による迎撃を提唱したのだが、各国はこれを拒絶。二百年にも渡って汐宮皇国が単独で国防を行っていたことから、蟻の侵入は各国が独自に対応すべきものという奇妙な国際的不文律が成立してしまっていたのだ。また、汐宮皇国は苦も無く蟻の迎撃を続けていたため、各国政府にとって、蟻はそれほど大きな脅威には見えなかったという理由も大きい。


以上の要因により止む無く、那由国政府及び軍上層部は単独での迎撃を決定。とは言え、那由国の財政は逼迫した状況にあり、遊撃艦隊稼働艦艇全力での迎撃は実行不可能であった。のみならず、大蔵省および議会による介入の結果、遊撃艦隊第105艦隊隷下の四個戦隊をもって第3/105支隊を編成。これを銀河系外延部に展開し、迎撃作戦を行うことが決定した。

軍内部には、蟻は自分たちに追って未知の敵であることから、余裕をもって一個艦隊を投入すべきとの意見もあったものの、政府首脳に加え軍上層部もまた、蟻の戦闘能力を過小評価していたこともあり、それは却下された。

 とはいえ、それでも百隻以上の主要戦闘艦艇を揃えており、政府首脳としても国家財政が許容できる範囲で、可能な限りの戦力を投入してはいた。少なくとも、そのはずだった……。




 1


 微睡の中、電子音が聞こえる。うっすらと目を開けて確認すると、イルカの立体映像が目の前に浮かんでいるのがわかる。イルカは赤く明滅する黒電話を持って、こちらに近づいてくる。

赤色の黒電話。明らかに矛盾している。彼は胸中でうめいた。誰がそんな設定をしたんだ?それは八つ当たりだった。彼が単に基本設定のまま変更していないから、赤い黒電話の立体映像になっているのであって、その映像は彼が望むのならば、様々に設定変更可能だった。

イルカが黒電話を持っているのは、電話がかかってきたことを示すためであり、それが赤色をしているのは直通回線だからだ。

 彼は一瞬、直通回線に出ないことは可能だろうかと考えるものの、軽く頭を振って悪魔の誘惑を振り払う。

 意味がない。この時期に直通回線が鳴っているということは、蟻絡みだろう。彼は天界軍中佐であり、この種の問題で働くことで給料をもらっているのだ。どのみち急な呼び出し等というものは、一年の内でそう多くある訳でもない。偶の呼び出しに出たところで、どうということもないだろう。

それに彼の弟は突撃艦『夕焼型56号艦』の艦長として、第3/105支隊と共に出撃していた。

 もしかしたらその件で連絡があるのかもしれない。

 新藤はイルカの下に浮かぶ緑色の板に、さっと目を通す。相手先は第3/12突撃戦隊司令部。

 嫌な兆候だ。

 確かに彼が艦長を務める突撃艦『朝顔型122号艦』は、第3/12突撃戦隊に所属している。しかしながら突撃戦隊には通常、約40隻の突撃艦が所属しており、戦隊司令部が直接艦長を呼び出すことは稀だ。通常なら、中間にある中隊本部か小隊本部から連絡が入る。

 それにもかかわらず、戦隊司令部から連絡があるということは……

 新藤は背筋をこわばらせながら起き上がり、身嗜みをさっと整える。よれよれになったシャツを、一瞬であたかも新調したてのように見せかけるのは、天界軍士官の基本技能の一つだ。


「回線受信」

 イルカに向かって命令すると、たちどころにイルカの映像は消滅し、代わりに相手の映像が浮かび上がる。

 相手の姿を認めた新藤はサッと敬礼する。

 相手は、中肉中背。黒髪黒目の男。年齢は50代前半といったところで、短く刈り取った黒髪には、白髪が少し混じってきている。黒を基調として、随所に白いラインが入った天海軍士官の制服に身をまとった相手がつけている肩章には、三つの桜。それは彼の階級が中将であることを示している。

 彼は新藤にとって、よく知っている相手だった。

『艦長』

 通信相手の雛森中将は、答礼もそこそこに話を切り出す。戦隊司令官が直接連絡してくるということで、新藤は、これが悪い知らせであることを確信した。

『残念な知らせだ』

 一旦、雛森提督は口を閉じる。どう切り出すべきか迷っている様子だ。提督は数秒逡巡した後、話を続けた。

『第3/105支隊からの通信が途絶えた。情報分析により艦隊は完全に殲滅されたものと推測される。』

 その知らせに新藤は衝撃を受けた。弟の艦が破壊されたというのも衝撃的だ。

だが、艦隊が全滅した?百隻以上の戦闘艦からなる第3/105支隊を完全に全滅させるとは……。

 事前の戦力分析によると、那由国に侵入しようとしていた蟻の個体数は三百から五百ほど。確かに敵の数自体は多いものの、汐宮皇国との交戦記録や、突撃艦の三分の一ほどしかない体格などから、蟻の戦闘能力はさほど高くないものと見積もられていた。

 それがなぜ?

『残念ながら、君の弟が乗る『夕焼型56号艦』も破壊されたものとみられる』

 提督は沈痛な表情を浮かべている。無理もない。雛森提督は、今年の3月に急な人事異動で第3/12突撃戦隊の司令官に就任する前には、第6/105突撃戦隊の司令官だったのだ。

 したがって、提督には第6/105突撃戦隊に大勢の知り合いがいる。

それに。人事異動がなければ、彼自身も戦場に赴いていたことだろう。

「それは問題ですね」

 新藤は、務めて楽観的な感じで発言する。

「しかし、蟻の損害状況はどうなのですか? 事前の分析では、敵勢力はわが第3/105支隊を下回るというものでした。それを全滅させたとなると……」

『戦果はない。敵にはほとんど損害を与えられなかった』

 提督の知らせが、その幻想を打ち砕く。


 今度こそ、新藤は衝撃を受けた。

 迎撃艦隊が消滅した一方で、敵は無傷? だとすると、敵はそのままの勢いでもって、那由国内部に侵入してくることになる。

 それに、それではこちらの武器や戦術が、ほとんど蟻に通用しないことになる。そんなものをどうやって防げばいいというのか?

『政府及び軍は、全力での迎撃を決定した。それに我々も参加する』

「では、敵討ちができますね」

 努めて楽観的な調子を作った彼の台詞は提督の虚を突いたらしい。提督は一瞬瞠目し、微笑んだ。

『その通りだ、艦長。ここはひとつ盛大にやろう。艦を出港させ、明朝0630までにLSS10521D星系へ移動し、戦隊に合流せよ。合流後、第557-547-601星区へ移動する』

「アイアイサー!」

 新藤はそう答えると敬礼する。だが、彼の心の中には疑問が存在した。第557-547-601星区? そこは、地理的には那由国中心だ。なぜそんなところに? 銀河系外延部にも無数の有人星系が存在する。艦隊司令部は辺境星域を見捨てるつもりなのだろうか?

『通信以上』

 彼の疑問を余所に、提督は答礼し、それを合図に通信が切れる。

すると先ほどまで提督の姿があった場所に、イルカの立体映像が復活する。そのわきに浮かぶ板には、情報が表示される。通信時間は1分ほど。

 彼は、軽く頭を振って、疑問を頭の隅へと追いやる。どの道、全ての有人星系を守り抜くことはできない。それを行うためには、理論上、無限の艦隊を必要とする。一方で、現実に存在する艦隊は有限。そうである以上、どこかで妥協が必要だ。

 だが、見捨てられた側からすれば……。









那由国 首都如月 軍務省本庁舎 地下25階 中央作戦司令室


 彼がドアをくぐりその部屋の中に入ると、そこは混沌としていた。

 50メートル四方の正方形をしたその部屋は、三層分をくり抜いた高い天井をしており、その高さはざっと15メートルほど。

 部屋の中央には巨大な立体映像が浮かび、膨大な量の情報を表示している。その情報は秒針が進むのに合わせて共に刻々と変化して古い情報はどんどん映像の端へと消えて言っている。はたしてそれらの表示をきちんと読み解いている人間がこの部屋の中にいるのかと、彼は疑問に思う。

 まあ、それぞれの情報には然るべき担当者がいる。情報の分析は、彼らが行ってくれる。それに人工知能もある。戦略人工知能は、注意すべき特に重要な情報にマーキングをしている。また、もしもそれらの情報に愚かな人間たちが気付いていないようなら、音声での注意喚起まで行ってくれる。

 とはいえ、彼らが自分の仕事をきちんと果たしているのかについては、疑念があった。彼はつい一週間前、迎撃艦隊‐第3/105支隊‐は蟻の侵入を阻止できるだけの十分な戦力を有するとの報告を聞いたばかりだった。

 無論、財政その他の問題から迎撃艦隊は大幅な戦力低下を余儀なくされてはいたものの、それでもなお十分な戦力であるというのが、天界軍首脳部の見解だったはずだ。

 天界軍首脳部! 彼はその不愉快な単語を脳内で反芻する。厳密にいえば、彼もまた天界軍首脳部の一員なのだが。


「将軍」

 そんな彼に声をかけてくるものがいる。見ると、中佐の階級章をつけた若い女性だ。否、若いというよりも幼い。10代前半ほど。不老化技術の進歩した現代においても、10代前半で成長を止める人物というのは、中々見かけることはない。というかそもそも、10代前半で成長を止めた場合には、身体能力もそれ相応のものになるため、体力を必要とする軍では入隊試験時にはじかれる筈だ。

 興味をひかれた彼は、網膜端末から軍の人事記録に接触する。網膜の情報をもとに画像検索。一瞬後には彼の網膜上に応答が表示される。一時期、頭の中に直接情報を転写する技術が流行ったものの、使い勝手が却って低下するし、妨害に弱いことから、ほとんどの軍人はそれらを使用することを規則に禁じられていた。このため、彼が使用しているのも、網膜型の情報端末だ。

『該当あり』

 これは当然だ。もし、人事記録に記載の無い者が、中佐の階級章をつけて中央作戦司令室内にいるとなったら、保安上の大問題だからだ。

人物名は夢幻むげん あおい。年齢は13歳。性別はF。階級は中佐。気象部時空震課に所属。

 時空震課?

 彼の疑問は深まる。時空震とは、極端な時空の歪みを指す用語だ。

通常、超光速航行を行うことはできないため、別の星系に行くためには跳躍航行によって時空を省略する必要がある。そうして、当然そんなことをすれば時空が歪むことになる。

 時空震課の仕事は、それらの歪み観測することによって、那由国周辺の船舶を監視し追跡することにある。そんな時空震課が気象部に所属しているのは、防諜上の偽装という理由に加え、自然界にも時空震は存在しているからだ。

 自然に存在する時空震は、恒常型と突発型の二つがあるが、問題になるのは突発型の方だ。艦船の跳躍中に突発的な時空震が発生すると、正常な跳躍が行えず、最悪時空と時空のはざまに吸い寄せられ艦体が崩壊することになる。このため、時空震課は、時空間を監視することにより跳躍事故を防止することも職務としている。


 それはそうと、この重要な局面でこの部屋にいる時空震課の職員ということは、彼女は船舶の航跡を監視する側の職員なのだろう。蟻達もまた人類とほとんど同じ方法で恒星間航行を行っていると推測されるため、彼らが跳躍航行を行えば、それらも観測されることになる。

 当然、今後の蟻たちの行動予測などについての分析のために、時空震課の職員がここにいるのはそんなに不自然ではない。

しかし、それは十代の子供が中佐であることの説明にはなっていない。なぜ、天界軍はそんな人事を行ったのか?

 そんな彼の疑問を見透かしたかのように少女はクスリと笑うと、種明かしをした。

「将軍。私は異能種です。地上軍総司令部の支援をするように命令されました」



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― 新着の感想 ―
[良い点] 蟻と言うと地球防衛軍シリーズを思い出しますね。 [一言] これは書きかけで止まってるのかな?闘いはどうなったんだろう。
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