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ちょっと私のエピソード。

……お金がない。


私のお小遣いは0円。

だから友達とお店に行けない。好きな人にプレゼントもできない。バレンタインデーは地獄同然。


両親は私のお金遣いが荒くならないようにってお金を持たせないんだけど……。


だけど。その分私は、友達が、少ない。


次の日。

「はぁ……。」

がっこうの机を前にして、私はため息をつく。私には。学校の友達が。一人しか。いない。クラスの人たちは何人も友達がいるのに……。いいなぁ。


ちらっと横を見ると、同級生の子が春――同じく同級生の男子――に、何かをあげている。プレゼントか何かかな。

「はぁ……。」

私はまた、ため息をつく。


「ふーゆか。どーした?」 

私の唯一の友人、美由紀が話しかけてくる。

「う……。何でもない……。」

ほんとに何でもないから。……嘘だけど。

「あれ?もしかして春のこと……。」

「わー。言うちゃだめ―。」

「はいはい。わかったからそういうときだけなまらないの。」


そうですか。なまるの変ですか。でもよく考えてること当たるなぁ。

「ところで冬香。最近どう?調子。」

どうせ春とのことなんだろうなー。

「全然。一切進んでない。」

一瞬美由紀が、固まったように見えた。

「……だからさ、いいかげんコクっちゃいなよって。」

……実は、私は片想いをしている春に、コクっていない。

「う。無理だって!だって春は人気者だし!ファンクラブだってあるし!」

そう、私が片想いしている春は、人気者。2月14日は、男子も近づけない。

「だーかーらー。そういう男子って意外と地味な奴好きだったりするんだよっ。」

「ちょっと美由紀。少女漫画読みすぎ。」

「とにかくっ。コクってみるしかないって!当たって砕けろっていうし!」


砕けたら意味ないじゃん。

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