短編集
ちょっと時間が出来たので短いのを何個か。
『無人島』
「なぁ、知ってるか?」
「知ってる」
・・・・・・
「………なんだそうか。ならいい。」
「ごめんね!?拗ねないで!知らないよ!」
「拗ねてないが…今は金さえあれば無人島が買えるんだそうだ。」
…あ、ごめん。本当に知ってたや。…まぁまた拗ねられても困るし…黙っとこ
「…真司は無人島が欲しいの?」
「まぁな…なんか、王様って感じがして楽しそうだろ?」
「……誰もいない島の王になって嬉しい?」
「うるせぇな…まぁ、そんな金無いからどうしようもないんだけどな」
そうか…真司は無人島が欲しいのか…
「仕方ないなぁ…悲しい願望を持ってる真司の為に僕が一肌脱いであげよう!」
「…一肌脱ぐってどうやっ…おい。何だその魔力は…」
「大丈夫だよ真司!僕が全力を出せば日本を無人島に変える位訳ないよ!」
日本だって島国だもんね。人がいなくなれば無人島でしょ?
「やめろバカっ!?」
ごいん!
「…な…ぜ…」
…殴るなんて酷…い…
ガクッ。
「…話す内容には気をつけよう…」
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『こらぼきねん(終わったけど)』
バン!
「うおお!?なんだいきなり!?ていうか…なんだその服装!?」
「おい…お前…僕の名前を言ってみろ…」
「…はぁ?…杉下よ「なにぃ?僕の名前を知らないだぁ?」
「…だから、杉下よ「貴様…この胸の傷を見ても僕が誰だか分からないのかぁ?」
バッ!
…むふふ。この為にちゃんと傷を7個つけてきたんだよ!
「…どうだぁ?僕の名前を…ってなんで目を逸らすの?…おーい」
「…いや、何というかな…?」
「なんだよ!はっきり言えよ!」
「…傷が9つあると言うか…傷以外に2つあると言うか…」
…傷が9つ…?傷以外に2つ…?一体何を…ちゃんと僕は7つ…
っ!?
「しっ…しっ…真司の…変態ぃぃ!」
千手叩!
べしべしべしべしべしべし!
「…何故…俺が叩かれなくてはならんのだ…」
「うるさい!この変態!僕は帰るぞ!」
うぇぇん!素肌革ジャンで来たのが間違いだったぁぁ!
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『2人だけの○○係』
「ねー真司〜将来さぁ。一緒に警視庁に就職するとかどう?」
「…はぁ?」
「でさー。僕と真司の2人だけで難事件を解決するの!」
「…いや、無理だろ…?2人だけとか…」
「大丈夫!ちゃんと僕は東大を卒業して上司から疎まれるから!」
「いや、それダメだろ!?」
「大丈夫だよ。僕頑張るよ!…あ…でもその場合真司には改名してもらわないとね…」
「は?改名…?」
「うん…そうだな…『加村 透』とかどう!?」
「却下だ!」
…きっと楽しいのに…
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『生きてから、死んでから。』
ふむふむ…死んでからの結婚式…ありだな…そういう愛の形もあるのか…
「という訳で!真司!死んでっ!」
スパッ!
「うおお!?危ねえっ!?待て!一回落ち着け!その包丁を置け!そして『という訳で』の訳を説明しろ!」
「…むぅ…」
仕方ないにゃー。
「ある本を読んでたんだけどね?死んでからの結婚式って言うのがあるらしいんだよ。僕は吸血鬼で真司は人間…もしかしたら寿命の差があるかもしれない…だから…死んでよ!そして永遠の愛を誓おう!大丈夫!僕もすぐにそっちに行くから!拒否なんてさせないからね!」
「待てこら!落ち着け!?俺はお前と心中する気なんてないぞ!?というか、また本に毒されやがったな!?何を読んだんだ何を!?」
「うるさい!さっさと死ね!そして僕を永遠に愛せ!僕も永遠に愛するから!えへへ…」
「嫌だっての!…よし分かった!お前が先に死ね!俺が追いかける!」
「…え…や…やだよ…真司が追いかけてきてくれないかもしれないじゃん…」
「ん?永遠に愛する相手を信じられないのか?」
「えっと…それ…は…」
「信じてくれないのか?」
「…う…ぐ……すいません勘弁して下さい」
「それでいいんだ…死のう殺そうなんて物騒な事考えるなよ?」
「…うん…」
「よーし包丁戻してこい」
「分かった…」
いい案だと思ったんだけどなぁ…
「…なんか…最近俺、言いくるめが上手くなってるような…」
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『マネキン』
「…マネキンってさぁ…怖くない?」
「怖いか?」
「人なのに人じゃない…みたいな…」
「俺には分からん…」
「それに!なんかの儀式の邪魔をした時に魂が宿ったりするかもしれないよ!」
「しねぇよ!?」
…分からないじゃん…マネキン…怖いよね?
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『ホラー映画』
パリィン!ぎゃぁぁ!
「みゃぁぁぁ!?」
「怖がり過ぎだ…というか…首が…締まる…」
…別に怖くなかったりする。でも、ホラー映画に乗じて真司に抱きつけるならいいかなって。
「…お…おい…は…なせ…」
「やぁぁ!怖いよー!怖いよぉ!真司〜真司〜!」
真司暖かいよ〜!
「…う…ぐ…」
「…あれ?真司…?も…もしかして怖さで気絶を…!?お…おーい!?大丈夫ですか!?」
…め…めでーっく!めでーっく!?
ネタ元が分かった人が居たら心の中にそっとしまって置いてください。