お風呂〜就寝
『今の僕なら風呂程度余裕だ』と言ったな…？
…あれは嘘だ。
なんだこの肌色の大群は！君達には恥じらいという物が無いのか！？人前ではだかになっちゃいけませんって親にしつけられなかったんですかぁ！？
…くっそぅ…もうあれだ。元男としての精神が崩壊寸前だ。こうなったら体と頭だけささっと洗って速攻で着替えてパパッと戻ろう…！
「夜〜？なんでタオル巻いてるの？」
「別に！」
巻くのが普通だっ！多分。そんな恥ずかしげも無く胸を晒すな！自慢かっ！
「ほらほら。タオルなんて取って！」
「にゃぁ！？…こっ…こら！タオル返してっ！」
「大丈夫。綺麗だから恥じる事なんてないわよ」
そういう事じゃないよばかたれ。綺麗とか関係無いんだよ。そういう事じゃないんだよ。大事な事だから何回でも言うぞ？
「そういう事じゃ「さー出発！」もがもが…」
…光さんは人の話を聞くという習慣を付けるといいと思います。
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「おねーさんが流してあげますからね〜」
「要らないです。自分で洗えます。だからこのホールドを解いて下さい」
「じゃー背中からね〜」
「人の話を聞きやがれ下さい」
にゅるにゅる。
「…ちょっと待って光。何で洗おうとしてるの…？」
「？手だけど…」
いや、手だけど。じゃないよ。なんで手で洗うのさ。
「タオル使えばいいじゃん。」
「何言ってるの。女の子の肌は敏感なのよ？それに夜の肌なんていかにも繊細です。って感じじゃない。手で洗うのが1番いいのよ？」
嘘だ！インターネットにはそんな事書いてなかった！普通に洗って大丈夫だって書いてあった！大体手じゃ汚れが落ちきらな…
ぬるん。
「ひゃんっ。」
「ほーら。敏感じゃないの…」
「おっさんか！光はおっさんか！僕は自分で洗えるぞ！」
「はいはい。」
だから人の話をですねぇ。
「え…ちょ…背中だけじゃ…？」
「まずはって言ったのよ。さ、こっち向いて？」
「まぁ落ち着こう。僕たちの入浴時間は限られてるんだ。僕に時間を割くと光の時間がなくなるのだよ。分かったら自分の体を洗いやがりなさい」
「…それもそうね…」
…よし！今の内に洗う！ガンガン洗う！
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「…はぁ…」
男の頃。女湯を覗いてみたい。なんて願望がなかった訳じゃない。僕だって正真正銘男だったのだから…そしてその願望は今叶った。普通だったら喜んでもおかしくないんだけど…
今僕に興奮や感動は全く無いです。あるのは疲労感だけです。…まったくもう…女子のテンションにはついていけないよ…今から男子の部屋に転入させてもらえないかな…真司が居る所とかに…
「夜〜。ご飯食べに行くわよ〜」
「はぁ〜い…」
あと二日…乗り切れるかなぁ…
「いただきまーす」
もっしゃもっしゃ。
うん。美味しい…こういう所のご飯って美味しいよね。流石プロの人…しいて言えば椅子に座って食べたかった。座敷とか聞いてない。
「夜！行儀悪いからちゃんとしなさい！」
「ふぇ？」
僕、食事マナーはいい方だと思うんだけど。迷い箸もしてないし、食べカスだってこぼしてないし…
「足よ足！なんであぐらかいてるのよ！」
「あぁ…楽だからだよ。」
男の頃からこうだったからね…どうにも他の座り方は出来ないんだよ。ていうか、光はいちいちうるさいなぁ…別にあぐらかいてる人なんて結構いるでしょ？
「だからってその座り方は…」
「いいんだって…楽に座って食べた方がご飯も美味しいよ…」
「そうかなぁ…」
熱っ！これまだ火が付いてた…
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「そうりゃ！」
「わぷ！？いきなり何よ！？」
「まくら投げ！…もぷ！？」
「ふふふ…」
…橘さんがノッてくるとは…1番こなさそうだったのに…！
「ふふふ…2対1かね…燃えてきたよ！」
「じゃあ私はこっちにつこうかな…」
お、本田さんはこっちか！…イトウさんはどうするのかな？
「じゃあ私はこっちで…それ。」
「甘い！そんな速度のまくらじゃ当たらないよ！」
「そりゃ！」
「わわわっ…」
橘さん狙いでいこう！たのしー！
「部屋で遊ぶのはいいですが、暴れ過ぎないように。」
「……はい。」
「静かに遊んでて下さいね？それでは」
……怒られました。ヒートアップし過ぎたかな…
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おっ布団引いて〜も〜ぐりこ〜んで〜…ふぅ…あったか…
「夜、もう寝るの？」
「え？まだ寝ないと思うけど…お布団には入っておこうかと？」
「そう…」
…むにゅ？光はまだマクラ投げしたいのかな？先生に怒られたしもうやめようかなって思ったんだけど…
「夜…一緒の布団で寝ない？」
「…なんで…？はっ！？まさか光…レズうわらば！」
「違うわよ！…まったく…」
…まくらが高速で飛んできた…光と寝るのか〜…ま、いいかな？いや、良くないかな？元とは言え男である僕が光の布団の中に…いやでもあっちから誘ってきてる訳で…？ よし、入ろう
「失礼まーす」
「結局入るんだ…」
もぞもぞ…
ぎゅ。
「うにゅ…あったかい…」
「私ってあったかいの？」
「うん…真司と同じくらい…」
「…え？夜って佐々木君と一緒に寝てるの？」
…しまった。誘導尋問だ。光め。ハメおったな？
「時々ね！時々！」
「えぇ…本当に時々〜？」
「ちょっと気になるわね」
「私もね」
「(こ…これは…！)」
「え？なんでそんなに真司の事聞きたがるの？」
「いや、佐々木君の事じゃなくて…だって…危なくない？男子と一緒に寝るなんて…襲われたりしたらどうするの？」
「襲われるって…真司は殴ったりしないよ？」
「そっちじゃないわ。その…18禁な事よ。」
18禁って…あばばば…
「…そんな事真司はしないよ！」
「どうして言い切れるの？」
「だって真司は僕の親友だもん！そんな事するはずないよ！」
それと、僕が男だって理由もあるんだけど…まぁ、それは言っちゃいけないしね。
「………………」
「あれ？なんで皆黙ってるの？」
「…夜…将来悪い男に騙されないでね…」
「純粋なのか…単純なのか…」
「信用してるのね…」
「(ふふふ…次回のテーマが決まりましたっ！)」
…なんかよく分からない反応を返された…どういう事？まぁいいか…寝よ。
このスキー教室の後、『自分の事を親友と信じて疑わない女の子を好きなように染め上げて行く』というコンセプトの同人ゲームが制作開始されたとか。
