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スキー教室


えっと…これと、これと、これ。


うんうん。プリントに書いてあるのは全部入れたかな。


しかしあれだよねぇ。スキー教室とか希望者だけでやればいいのに…僕は寒いのは嫌いじゃないし雪も嫌いじゃないけど、靴の中が水でべちょべちょになるのは大嫌いなんだよ!


…しかも2泊3日って事は真司と約3日間会えないという事だし…うぅ…泣きそう。


さらにその3日間はゲームも出来ない!…学校は僕になんの恨みがあるんだろうか。僕結構優秀な方だと思うんだけど。不良じゃないと思うんだけど。


…くすん。グダグダ言ってても仕方ないか…


そう言えば皆規定以上のお金持ってくって言ってたなぁ…バレたら没収なのにね…でもお金は意外とバレないのかな…?


まぁ、持っていくのはやめとこう。石橋を叩いて壊すってよく言うしね。没収されたら悲しいもんね。あ、カイロ持ってかないと…


これでOK!…後は…真司分の補給に行かないと。3日間分。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「…なんで来てそうそう抱きつくんだ…」

「ほら、明日からスキーじゃん?」

「そうだな。」

「つまり真司に3日間会えないって事なんだよ…!今の内に色々補充しとかないと僕はあっちで凍え死ぬよ!」

「…そうなのか?」

「うん。」


…えへ…あったかい…なんか僕段々ダメになっていってる気がするよぉ…前はこんな事しなくて大丈夫だったのに…男だった時は考えすらしなかったのに…今は真司がいないとダメになっちゃった…


はっ!これが堕とされるってやつか!そうか…僕は真司に堕とされてたのか…


「…なんか変な事考えてないか?」

「ぴっ!?…いや、別に何も考えてないよ?」

「…そうか…」


ふぅ…危ない危ない


…でもな真司!僕は男であった事を忘れた訳じゃないぞ!まだ男だって意識もあるんだぞ!だから真司なんかに絶対堕とされたりしないからな!


「…はひゅふ…♪」

「こいつ…また寝る気だ…」


…まぁ今は仕方ないね。堕とされてあげよう。あれだよ?真司の面子を立てる為にであって、僕がしてほしいとかそういう事じゃないよ?うん。



「…そろそろ飯の時間じゃないのか?」

「…そうかも…」

「じゃあほら、帰った方がいいぞ。」


そう言いながら真司は僕を抱きしめていた手を離した


「あっ…」


…真司の温もりが離れるだけで…なんだか、凄く寂しい気が…もっとして欲しいよぉ…


「…まだ大丈夫だから…もっと…」

「もっと?何をだ?」

「…女の子にそんな事言わせるの?そういうプレイが好きなの?…この変態!」

「なんでだよ!…ほれ。」

「わーい。」


僕は男だとか女だとか…そういう区切りの前に真司の親友なんだよ!…だから、真司に抱きしめられて胸がドキドキしても仕方ないんだ!


…いや、男の頃してたらちょっとやばいと思うけど。…そう考えると…やっぱり僕は女…なのかな…?



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「…さぶい。」


…こういうスキーとかの時って朝早く起きなきゃいけないのが辛いよね。寒いし。眠いし…


「夜おはよー」

「君誰ー?」

「酷い!光だよ!」

「…あー思い出した。」

「本当に忘れてたの…」


「そんな訳ないじゃないか。友達の君を忘れる訳ないだろう?」

「…白々しい…」


…ちゃんと覚えてたのに…


「夜…夜覚悟しといてね?」


夜が二つ続いてて分かり辛い…多分僕に、今日の夜覚悟しとけって言ったんだと思うんだけど…


「覚悟って…何を?」

「修学旅行の夜と言ったら…」

「まくら投げだね!」

「違うわよ!怒られるでしょそんなの!」


「…まくら投げ…しないのか…」


…なんか急に行く気なくなってきた。帰ろうかな…


「…そんなガチで凹まなくても…そうじゃなくて!恋バナよ恋バナ!」


今でも恋バナって言い方するの?なんか古臭くない?気の所為?


「…恋バナっていうとバナナの一種?」

「そうそう。皮がピンク色なのが恋をしてる乙女の様だって事で恋バナって名前が…違うわよ!」

「…のりつっこみお上手ですね。」

「引かないでよ!」


…いや、別に引いた訳じゃないんだよ?ただ、光って可哀想な子だったのかって…


「あったかい目で見るのもやめて!」

「…………」

「冷たい目もやめて…」

「どうしろと。」


光はわがままで困りますねぇ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「えー。皆さん。これからスキー教室へと行く訳ですが…」


ZZzz…ZZzz…


「〜〜という訳で、安全に気をつけて楽しんで来て下さい!それでは1組からバスの方へ」


ZZzz…はっ!なんも聞いてなかった!


「光〜僕なんも聞いてなかったよ〜」

「あんまり意味なかったから別に聞いてなくて大丈夫よ」

「やっぱり?」


…さて、さっさとバスに乗ろ〜


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「…なんで隣が光なの?」

「席決めの時何してたの?」

「………寝てた。」


ポカッ。


「…うぇぇ〜ん!光がぶった〜!」

「私が悪いの!?」

「うぇぇ〜ん!うぇぇ〜ん!せんせー!せんせぇ〜!光がぁもごもご…」

「うるさい!本当に先生に聞こえたらどうするのよ…!」


…ちぇ。


「…光のばかー…」

「なんで私が悪いのよ…」


「今のは青山が悪いな。」

「そうだね〜」


「2人まで…」

「3対1だね。多数決で僕の意見が通ったよ!民主主義だから仕方ないんだよ!」

「…う…そうなの…」


…ふふ。光は単純で助かるよ…



「はーい!パーキングエリアに着きますよー!」


…トイレ行こうっと…


「…あれ?光…どいてよ…トイレ行けない…」

「ふふふ…反省するがよい!」

「光そんなキャラじゃないじゃん!どいてよ!漏れちゃう!」

「大声で漏れるとか言わないの。…全く。佐々木君の苦労が偲ばれるわ…」


…失礼な奴だ…あ、トイレトイレ…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


最近女子トイレにも慣れたなぁ…もう女として生きていくのも出来るんじゃないだろうか?ふふ…


しかしあれだよね。この、水の流れる音?だかが流れる機能…こんなの必要かなぁ?どうせ女子トイレに居るのは女の人でしょ?意味ないんじゃない?


あ、そろそろ戻んなきゃ。バスに置いてかれちゃう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ただいま。ひっかり〜ん」

「誰よそれ。」

「光。…後どのくらい?」

「2時間くらいじゃない?」


…遠いなぁ…


「…僕寝る。起こさないでね」

「はいはい」


…なんかさっきからバスでレクやってるみたいだね。…まぁいいか。寝よ

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