お正月
ズルズルズル…
年越しそば美味しい。…年越しそばなのに年越して食べちゃいけないってどういう事なんだろうね?
エビ天と卵を乗せるとさらに美味しいよね…
真司は今頃何してるのかな?
あ、そろそろ新年だね。年越しの瞬間ジャンプして『僕年が変わった時地球に居ませんでした〜!』ってやろうかな?
…多分お母さんとお父さんが痛い子を見る目になっちゃうからやめよ…
3〜2〜1〜…!
「ハッピーニューイヤー!」
「ハッピーニューイヤー」
「あけましておめでとう〜」
…新年があけた!さて、寝よう。新年の瞬間を迎えたらもうOKだよね。
「あ、夜。明日は早く起きてね?初詣行くんだから」
「え?いっつもお昼頃じゃん…?」
「ふふふ…夜の為に着物を用意したのよ…着付けしてあげるからね?」
…着物の着付けできるんですか…女子力…いや女力高いですねお母様。
「ほう…着物か…さぞかし似合うだろうなぁ…」
「当然。私の子よ?」
「…じゃあ駄目か…」
「…どういう意味かしら?」
「痛い!?」
…新年早々夫婦…いや、痴話喧嘩やめてくれないかなー。祝福に来た神様が月歩きで帰って行っちゃう。
「…僕寝るね?」
「あ、そうそう。初詣は佐々木さん達と一緒に行くからね?」
へー。真司と行くのか…
「えっ」
「何ぃ!?」
「何よぉ…嬉しいでしょ?」
「うんまぁ…僕は…ね?」
マイファーザーが小刻みにプルプルしておられるのですが。
「…確かに真司君はいい青年だ…いい青年だとも…だが!夜はまだ学生じゃないか!早い!早すぎる!父さんは認めん!認めんぞぉ!」
…結婚の報告しに来られた父親みたいになってる…こうなったら僕にはどうしようもないからね…お母さんに任せよう。
「…だからそんなに難しく考えなくていいのよ!ただご近所さんと初詣に行くだけじゃない!」
「ダメだダメだ!許さん!」
「なんでよ!」
「夜にはまだ早い!」
「あぁもぅ…せい!」
「かはっ…」
今首の後ろをトンってやった!トンって!…お母さんは実は武道の達人だったんだろうか…?それとも母は強し。で片付けていいのかな?世間一般の母親もあんな感じなんだろうか…
「…この人の事は気にしなくていいからね。さ、寝ましょ?」
「……うん。」
えっと…意識を刈り取られてるそこのファーザーはほっといていいんですかね?…もういいや。気にしない気にしない…寝る!
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「…おはよ…」
「おはよう。お雑煮できてるわよー」
「おもち…2つね」
「はいはい。あんまり食べると太るわよ?」
「いーの…」
正月くらいダラダラさせて欲しいです。お餅食べてダラダラしてたいです。
「…太ったら真司君に嫌われちゃうかもよ?」
「僕お餅要らない!ていうかおせちも食べない!」
「あ、ちょ…冗談よ…そのくらいで嫌われないわよ…」
「…そう…?」
…そうか。太ると真司に嫌われる可能性が…控えめにしよ…
「おはよう…」
「おはよう。」
「おはよー」
…何事もなかったかのようにお父さんが起きてきた…落ち着いたのかな?
「…昨日の記憶があまり無いんだが…覚えてないか?」
「あぁ、それならお母さんが意識を刈り取っ…何でもない」
…お母様から殺気的なものがこちらに…おお怖…
「…そうか…」
「私も知らないわ。」
「…そうか…お?雑煮か?俺は餅3個でよろしく。」
「はーい」
餅を取りに行くついでにお母様が僕に近寄ってきてこう言いました。
「…昨日の事は黙っておいてね?…そうしないと、真司君にある事ない事言っちゃうから。」
「…ひゃい。」
お母様が怖いです!…うぅ…
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「…苦し…い…お腹…きつい…」
「我慢しなさい。すぐに慣れるわ」
着物って苦しいんですね…成人式の時の女の人って凄い…
「さ、行くわよ」
「はーい」
「…やっぱりまだ早いと…だがしかし…」
…まだブツブツ言ってるよ…
「真司〜!」
「おぉ…夜…か…」
「なんか歯切れ悪くない?…あ、ほら見てこれ。着物。似合う?」
「あぁ、似合うよ…和服は胸が無い方が似合うっていうもんな。」
褒められてるのかけなされてるのか微妙な所だなぁ…でも似合ってはいるのかな…?
パシャ。
「…そうやってすぐ写真撮る〜…」
「いいだろ別に。」
「…まだ早い!まだ早いぞぉ!」
「まったくもう…ごめんなさいね?家のがこんなんで。」
「いいえぇ。…あの2人はまだ付き合ってないのかしら?」
「まだみたいですね。」
「さっさと付き合えばいいのにねぇ…」
「…ぐ…付き合うなんて…」
「付き合うと言えば…私達もあんな感じだったかしらぁ?」
「いや、俺はもう少し勇気がだな…」
「あらぁ?そうだったかしら…?」
「…真司のご両親はいつまでもラブラブなようで…」
「お前は親に愛されてるなぁ…許さんぞぉ!ってここまで聞こえてくるぞ。」
「…お母さんに任せればOKだよ…多分」
「…そうか…?おみくじ引くか?」
「あ、引く!」
「…お!大吉っ!」
「…小吉…正直どう反応すればいいか分からん…」
えへ…いい事ありそう…
「…結んでくる。」
「じゃあ僕先にお祈りしてるね。」
…真司とずっと一緒にいられますように…っと…よし!これでOK!
…あれ?真司どこだろ?まぁいいや。たこ焼き買おうたこ焼き…お祭りの屋台のたこ焼きってハズレの確立が高いけど…買っちゃうよね。仕方ないね。
「1パック下さい〜」
「どうも!500円です!」
あちち…もぐもぐ。タコ美味しい…あ、真司だ!
「やー真司。たこ焼き食べる〜?」
「…もらおうかな。」
「500円だよ〜」
「…1パック分払うのか…」
あれ?真司はお祈りしたのかな?
「真司はなんてお祈りしたの?」
「……秘密だ。」
「えー…」
「夜は?なんて祈ったんだ?」
「…………秘密」
言える訳ないよね…くすん。言ったら叶うものも叶わないかもだし…
「…ところで僕の親達は?」
「さぁな…?」
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「…貴方今他の女見てなかった?…あの女が私より見応えがあるっていうの?…あの女ちょっと消してくるわね?大丈夫証拠は残さないから」
「お、落ち着け…気の所為!気の所為だから!俺が愛してるのはお前だけだから!?」
「…本当…?」
「あぁ。本当だとも!」
「…お、俺中吉だ。」
「凶だったわ…ある意味レアよねぇ…」
あ、居た居た…
「…あら、夜が帰ってきたわね。じゃあますます急がないと。さっさと消してくるわね?」
「お、夜!ちょっと手伝ってくれ!母さんを止めるの!」
「…自業自得だと思うからやだー」
「真司〜…私おみくじ凶だったのよぉ…」
「俺は大吉だったがな。」
「俺は小吉だったぞ…結んでくればいいだろ?」
「そうねぇ…」
「…じゃあね真司〜!」
「おう。またな」
…あ、そうだ。お年玉貰ったら何に使おうかな…真司とどっか遊びにいこうかな〜
ブックマーク数が200を超えました。皆さんありがとうございます。
冬休み前にハロウィンとかあったりしたな、とか今更思ったりしてます。