真司の監視
「だからよぉ…そこで俺は言ってやったんだよ。お前はクーデレかっ!てな。」
「あっはは!…あ、そろそろ時間だぜ」
「そうか…」
…8分42秒…今までで合計36分28秒…
誰とも話すなって言ったのに…!
「夜〜?なんで休み時間ごとに寝てるの?寝不足?」
「ううん。睡眠は足りてるよ?」
「じゃあなんで…?」
「ん〜…約束の為…かな?」
「うぅん?うん?うん…」
「ふふ…光の頭じゃ分からないかもね?」
「どういうことよぉ〜!」
ぎゅー!
「あばばば…息が止まる…」
胸で!悔しいから言わないけど!
「窒息してしまえぇ…」
「…………………」
「…あれ?夜?…おーい?」
気絶したフリしてよ…
「夜!?起きてよぉぉ!夜ぅぅ!?」
…うるさ…
「…青山さーん。席について下さ〜い?杉下さんも青山さんをからかわないこと。」
「はーい」
「夜!?騙したのっ!?」
「光。席座りなよ」
「覚えてなさいよぉ!」
…光をからかうのは楽しーなー。
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「…よ〜る〜!…ってまた目閉じてるし…」
「僕は忙しいんだよ光…なんかよう?」
「なんかよう?じゃないわよ!私の事騙したでしょ!」
「騙してないよ…気絶しかけたのは本当だしね」
「…え?そうなの?」
「そうそう。だから全部光が悪いんだよ。分かる?」
「なるほど全部私が悪…いの?いや、そんな訳ないでしょ?」
「…ちぇっ。」
光だから騙せるかなって思ったんだけど…真司程頭悪くは無いか…
「ちぇって言ったよね?今ちぇって言ったわよね?」
「もー…うるさいなぁ…」
「ていうか、なんでずっと目を瞑ってるのよ…?」
「…だから…ちょっとした事情だよ…」
「そう…」
…7分43秒…44分11秒…
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「…あの、杉下さん?目を閉じたまま本読めるの…?」
「…うん。まぁいいじゃない?」
「…そうか…?」
23分12秒…1時間23分42秒…
…真司の嘘つき。話さないって言ったのに…
「杉下さん…?嘘つきってなんだ…?」
「…え?声に出てた?まぁ、気にしなくて大丈夫だよ」
「そうか…まぁいいが…なんで泣いてるんだ?」
「え?泣いてる…?」
あ、本当だ…涙が…
「うーん?欠伸したっけかな?…別に悲しくないから大丈夫だよ」
「ならいいが。」
…あ、また4分47秒追加…
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「…真司。おかえり」
「おう…ただいま…?」
「1時間54分56秒…なんの数字か分かる?」
「…い、いや…分からんが…」
「今日真司が僕との約束を破って他の人と話してた時間だよ…僕言わなかった?ずっと見てるって…」
「マジか…いや、すまんかった…けどさ。やっぱ誰とも話さないってのは無理だって…」
「…じゃあ仕方ないね…」
「すまんかった…」
まぁ、真司は僕と違って人気者だもんね。確かにシカトばっかしてたら嫌われちゃうもんね。僕は別にそれでもいいけど、真司が傷つくとこは見たくないしね…
「…真司?僕は仕方ないとは言ったけど、許すとは言ってないよ?」
「……え?」
罪には…罰だよね。
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「…はふぅ…♪」
なでなでなで。ん〜♪気持ちいいなぁ…♪
「くっ…腕が…」
「え?右手が疼いたりするの?真司が中二病だったなんて…」
「違うわ!…あと何分だ…」
「えっとね後1時間21分46秒!」
「ぐぅ…まだそんなにあるのか…腕がやばいんだが…」
「だめ。罰なんだからやんなきゃだめ。」
「…お前撫でられるの好きだよな…」
「まぁね…♪でも、多分真司に撫でられてるからだよ?」
「それは嬉しいが…もしかしてお前男の頃から…」
「それはないよっ!?僕男の頃真司に撫でられたいとか思った事ないからね!?」
「…良かった…」
男の頃の僕と真司が…
おえっ。
「(…なんか私の出番な気がします!)」
…引っ込んでろ橘さん。
あれ?なんで橘さんが出てきたんだろ?…なんか言わなければいけない気がしたんだよね…
「…真司。僕寝るから…でも撫でるの止めちゃダメだからね?」
「…そうか…」
「おやすみぃ…♪」
真司あったか…♪うぅ。なんか真司の近くでこういう事してると僕の何かがダメになっていく気がする…
でも、それが気持ちいいっていうか…真司が居てくれるならもっとダメになっていきたい…みたいな…
いや、ダメになんかならないからなっ!真司が居るからって安心しちゃダメなんだ!
…眠い…
「…すぅ…すぅ…♪」
「…寝たか…」
「…えへへ…真司♪僕のそばに…ずっと…」
「…はいはい…そばにいますよっと…」
「(あと52分…頑張りますか…)」
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…んぅ。
…!?真司の顔が近いっ!?えっ?何これ何これ…目とか閉じた方がいいの…?
「…ぐー…」
…寝てるのか…こんな所で寝たら風邪引くよね全く…
…ていうか、真司の右手が凄いピクピクしてるんだけど…撫でさせすぎたかな…でも真司が約束破ったのが悪いし…いやでも…
…と、取り敢えず…布団とかかけてあげた方がいいかな?真司に風邪引かれたら困るし…
「…ん?寝てたか…」
…あ、起きちゃった…
「あ、真司…おはよう…」
「もう夕方だがな」
うう…なんか言わなきゃ…そんな気がする…
「真司…その…ありがとうね?…撫でてくれて…」
「…罰なんじゃなかったのか?」
「いや、そうなんだけど…でも、なんていうか…うん。ありがとうって言いたくなったの」
「…そうか。ほれほれ」
なでなで
「にゃう…♪」
また撫でられた…♪あ…やばい…折角起きた…のに…
「………すぅ…♪」
「…早くね…?」
真司明日も他の人と話さないかな…そしたらもっと撫でてもらえるから…他の人と話してるのはやだけど…撫でてもらえるならいいかな…
わかんないや…でも、真司のなでなでは世界最強だと思う…こんな気持ちいいのに勝てる訳ないよね…
夜は何されても撫でてもらえれば基本許します(真司限定)