真司と夜の新技
もぐもぐもぐ…むしゃむしゃ…ごくごく
「最近平和だねぇ…」
「そうだな…因みにその菓子とサイダーは俺のだ。」
「細かい事を気にするのが真司の悪い癖…美味しいです。ありがとうです。」
「気にするわ…俺の金で買ってきたんだぞ?」
「だってテーブルの上にどうぞとばかりに置いてあるから…」
「まぁ、お前用って部分も多少あるんだが…」
「このツンデレめ。もぐもぐもぐ…けほっ!?げほっ!」
「焦って食うからだぞ…ほら、落ち着いて…」
「……ふぅ…死ぬかと思った…」
「ちゃんと気をつけて食えよ?…もぐ。」
「ああっ!?なんで僕のお菓子食べるのっ!?」
「俺のだっての…」
「そしてデザートって言って僕の事も食べるんでしょ!この変態!」
「なんだ?食って欲しいのか?それならそうと早く言えよ」
むにー!
「いひゃひゃひゃ!そふいふこほひゃなひ!」
「じゃーデザートとしてお前を食べるか〜。甘そうだなー」
「なんという棒読み…って待て待て。服を脱がすな…」
「なんだよ。誘ったのはお前の方だぞ?」
ふぇぇ…最近真司がおかしいよぉ…欲望に正直というかなんというか…!
「やっぱやめよう?うん。こういうのはよく無いよ」
「じゃあ辞めるか…」
がくっ。ただからかわれてただけか…むぅ。僕の体に魅力が出てきたのかなってちょっと思ったのに…
いやいや。なんでそんな事思ってたんだろ…
「…もうやるなよ?俺だって男だ。我慢できなくなる時もある」
…なんと。真司が僕をそんな風に見ていたとは…
「え?真司って男だったの?ハーフじゃないの?」
「…よーし。お前そこに立て。脇腹くすぐってやる」
「そんな事言われて待つ奴が居るものかっ!バイバむぎゃっ!?」
あ、頭に謎の衝撃が…い…岩…?
「いつのまにこんな物を…というか、どうやってこんな物を…」
「ふ…今まで気づかなかったんだが…俺はお前の肌に触れてるだけで魔力を吸収できるっぽいんだ。…なんでかは知らんが。」
そんなチートがあってたまるか。
「だから最近僕の肌を触りまくってたのか…!ていうか、泥棒だぞそんなの!僕の魔力だぞっ!」
「もう俺の物だ…結構上手く使えるようになったんだぜ?ほれ。」
…?大体真司が多少魔力を使えるからといって僕に勝てる訳が…あれ?足が動かない…
「…えーっと?真司君?…これどういう事かな?」
「逃げれないように足を封じさせてもらったのさ。さ、やろうか」
あ、あれ?霧にもなれない…なにこれっ!?魔物の中でもかなり強い分類である吸血鬼のこの僕が…魔力があるとはいえ人間の真司に…っ!?
「…ひ…来るな…やめてぇ…」
「やーだよ♪」
にゃぁぁぁ!?
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「…はーっ…はーっ…立ったままって…辛いよぉ…」
「だろうなぁ…まぁいい…どうだ。俺もかなり強いだろ?」
「…うぅ…完敗だよぉ…でも、真面目に戦ったら絶対僕が強いんだからね?こういう搦め手はよくないと思うんだ…」
「何を使おうが勝ちゃいいんだー!」
フルフェイスヘルメット!?でも真司は弟いないよね?
「…そういばさ?真司は僕の肌に触れてるだけで魔力奪えるんでしょ?」
「奪うとは人聞きの悪い」
泥棒をどう言い換えても悪くならない訳ないと思うんだけど…まぁいいや
「…それってさぁ。他の人でも出来んの?」
「いや、お前だけっぽいな…青山に協力してもらったが無理だった…」
「………え?誰に…協力してもらったって…?」
「…いや、青山に…」
「つまり僕に言うより前に光に相談したって事……?普通僕が1番最初なんじゃないの…?」
うぐぐぐ…なんか黒いモヤみたいなのが心に…真司め…僕をほっといて他の奴に…
「い、いや…ほら…な?その時近くに居たのが青山だったってだけで…」
「遠いとか…近いとか…そういう問題じゃないでしょ…?そういう重要な事は僕に1番最初に話すべきだよ…?」
「…悪かった。次から気をつける」
「ダメ♪真司、今日から3日間僕以外と誰とも…いや、僕と、真司の親と、先生以外と会話禁止ね…?」
「なんでだ…」
「僕は怒ってるんだよっ!分かった!?」
「悪かったよ…分かった分かった…」
「真司…僕…ずっと見てるからね…?バレないだろ。なんて考えないでよ?」
「(なんでこんな怒ってんだ…?仲間外れか?仲間外れが嫌だったのか?)」
…なんか見当違いな事考えてる気がする
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キュィィン…
よし、完璧!名前は…『ナイト・アイ』とかにしようかな。思った所を見れる能力だよ。
…さらに!僕は1部分変身という物を考えたよ!
これで見た目は普通のまま能力が使える…
まぁ、眼が蒼くなっちゃうから眼は閉じてないとなんだけど…
後、使える能力とか威力もかなり制限かかっちゃうなぁ…でも、これは結構便利かも…
とりあえずこれで真司を…
キュィィィン
…あれ?真司何やってるんだろ…?よく見えないなぁ…もうちょいズームアップ!
…あ…あばばばばっ!?
…う、うん。人のプライベートを覗くのはよくないよね。今後一切絶対やらないよ。うん。
…結構…って何を考えてるんだ僕はっ!?
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あ、そうだ。光にもちゃんと言っとかなきゃ…
あれ?でもなんて言えばいいんだろ?
『真司と話さないで』?いや、別にそこまでの束縛を望んでる訳じゃないし…
『僕の真司に手を出さないで!この泥棒猫っ!』
…うん。これもありえないな。…結構難しいなぁ…
『真司から相談事を持ちかけられたら、先に僕に相談するように言ってね』
よし、これでOK。送信っと…
全く…真司はもうちょっと僕を頼ってくれてもいいのに…というか、僕以外頼らなくていいのに…僕が1番真司の事分かってるんだからさぁ…
裏タイトルは『病み夜再発』…どうしてこうなっちゃったんでしょう…ちょっとイチャイチャさせたいなって思っただけだったのに…