うっかり
今日も真司の下に一直線!
…あれ。なんか元気ないな…どうしたんだろ?
「…真司?どうしたの?なんか元気ないけど…」
「…夜か…なんでもない…」
「そんなに辛そうにしてて何でも無い訳ないじゃん!話してみなよ…話せば楽になるってよく言うでしょ?」
大体僕に隠し事をするのは間違ってるよ…まぁその事については後で小一時間くらい説教するとして…
「そうか…実はな?前お前に言った女の友達にな?今日話しかけたんだよ。」
「ふむ。」
「そしたら…『貴方誰ですか?』って言われたんだよ」
…あぁ。あの女からは真司の記憶消したんだっけ。
「…真司…もしかしていじめられっ子?」
「そんなはずないんだが…」
「…だとしたら酷いねそいつ…本当に忘れてるって事でしょ?」
「そうなるのか…?」
「大丈夫だよ真司。そんな薄情な奴の事で悩む必要ないよ。」
「…そうか?」
「そうだよ。…普通そんな短時間で忘れるなんてありえないでしょ?…でも本当に忘れてるって事はそいつにとって真司が重要じゃなかったって事なんだよ。そんな奴とはもう関わらなくていいよ。」
「…そうかも…な」
「安心して真司…僕は絶対真司の事忘れないから…あんな奴忘れちゃお?真司もさ。」
「…ありがとう…」
「どういたしまして…僕は真司の1番の親友だからね」
あは…あはは…あはははっ!こんな簡単にいくなんて…!真司を騙すのは少し心が痛むけど…これで1人消えた…!
「ほら、遊ぼ?あんな奴忘れさせてあげるよ♪」
「…そうだな!」
このまま全員の記憶を変えていけば真司は僕しか頼れる人が居なくなって…そしたら僕の事沢山見てくれるよね?
「真司。なんかあったら僕に頼るといいよ。学年1位の頭脳で解決してあげるからね」
「…嫌味か?俺の頭が悪いってか?」
「違うよぉ…真司にダメな所なんて1つ2つしかないから…」
「あるのか…」
「うん。僕に対して冷たかったり、僕の事をちゃんと見ない事とかね。…まぁ、最後に残るのは僕だけど」
「残る…?なんの話だ?」
「あはは…♪真司は分からなくていいんだよ…真司にとって悪い事なんて起こらない…ううん。起こさせないからね」
「…そうか…?」
「…さて、僕はそろそろ帰るよ…今日は真司が当番だから、また来るからね」
「おう」
やる事沢山だなぁ…けど皆から真司の記憶消したら真司可哀想かな…やっぱりやめようかな…?
…最終手段って事にしよう。そうしよう
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「おい。反応だぞ」
「…むぅ…仕方ない。行ってくるよ」
…どこかな〜?いたいた。
…ってうわぁ!?絶体絶命ぃ!?
いつも狙われている人が倒れており、そこに追撃…いや、トドメの一撃が加えられそうになっていた
ガイン!
技と狙われてる人の間に入り、杖で技を弾く
「…なんだお前は…」
「私の名前はシルバー仮面…町を脅かす者は容赦せん」
ブォン!
今の僕の武器は杖です…ってあれ?小林君!?
…しまったな。どうしよう。気絶させて記憶消して帰らせればよかった…がっつり戦う感じになっちゃったよ…
「…お前からも魔力を感じる…!消えろ!」
ボオオオ!
き…金の炎…!?これいけるかな…
「むぅん!」
パシュッ!
杖を一振りすると黒い壁が出る。そしてその壁は金の炎をいとも簡単に受け止め、消した。
「…くっ!なんて力だ…うおお!」
ブォォォン!
金色の十字架が襲いかかってくる
「…せい!」
バシュゥ!
金色の十字架は、杖から発生した銀の十字架によってかき消される。
「…歯が立たない…!」
さて、小林君をなんかするのは流石に気が引けるから…ここはかっこよく…
「…私としては君のような若い者を殺すのは忍びない…行け。見逃してやろう」
…どうよこれ!かっこよくない?
「……くそっ!」
こばやしは にげだした !
さて、帰ろ〜
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あああっ!?記憶消してないっ!?僕の馬鹿ぁぁぁ!!
「…どうしよう真司。やっちゃったよ…」
「だ、大丈夫だろ…流石にシルバー仮面がお前だって事はバレないはずだ…!」
「そ、そうかな…っ?大丈夫だよね?」
あああ…僕のバカ…これでバレたらどうしよう…そんな事になったら…なったら…!
「大丈夫だ!バレない!…それに、バレたとしても、俺は味方だ!…お前と一緒に戦ってやる!」
「……本当?…裏切ったりしない?」
「…ああ。俺達は1番の親友…だろ?」
真司…!
「…ありがとうっ!」
「うお…飛びつくな…」
また1番って言ってくれた…!やっぱり僕が1番なんだ!…ふふふ…
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最近夜がおかしい。表面上はいつも通りだが、何かがおかしいのだ。
例えば、『1番の親友』という言葉にやけにこだわったり
俺の他の友達を『奴ら』と言ったり…前ならば考えられなかった事だ。
…何かあったのだろうか…?
あいつに言った1番の親友という言葉に嘘は無い。なんだかんだで1番長いし、色々な所で助けてもらったし、遊んでて楽しいからな。
…だから心配なのだ。もしかしたら友人関係で何か悩みを抱えてて、俺に助けを求めてるんじゃないか?それならば俺の親友にこだわってる事にも説明がつく。
…あいつは自分の悩みをあまり話さない。俺には話せば楽になるとか言ってる癖にな。
多分聞いても素直には答えてくれないだろう。
…ならば俺が調べるまでだ。あいつには借りがあるからな…悩みがあるなら助けたい。
…まぁ、あいつの友達から聞くのが一番か…もしそいつが原因だったらシメられるしな。
あいつと1番仲がいいのは…
そうだ。『青山光』って人だったな。
…聞いてみるかな。
1月から3月くらいまで、更新が極端に遅くなる…というか、0になる可能性があります。まだ分かりませんが…