シルバー仮面
霧になってこっそり真司の部屋に入る…
…後ろに回り込んで…この仮面とマント付けて…
よし、せーの!
「…ふはは!私はシルバー仮面である!」
「ぬあ!?誰だ貴様!」
…大成功!
「僕だよ真司〜♪真司の1番の親友の夜ですよ〜♪」
「…な、なんだ夜か…なんなんだよその仮面は…?」
「…ふふふ。良くぞ聞いてくれました。流石真司!これはね。僕が魔物だと悟られずに皆を助ける為の作だよ!名付けて『謎の仮面のヒーロー作戦』!」
「……なんとなく解るがどういう作戦だ?」
「なんとなく分かるの?やっぱり以心伝心って奴かな…♪じゃなくて。光達が襲われたりした時に、僕がこの仮面を付けて登場!そして相手をフルボッコにして名を告げずに去る!かっこいいでしょ?」
我ながらパーフェクトな作戦だと思ってます。真司に先ずは聞いてもらいたかったのです
「…まぁ、それはいいんだが…仮面が銀なのはどうなんだ?バレるんじゃないのか?」
「僕が吸血鬼の時に銀髪になるっていうのは僕と真司二人だけしか知らないんだよ。二人だけの秘密なんだよ。だからバレる心配は無いよ。」
「…それもそうか。」
「…まぁ真司が僕の事を裏切ったりしたらバレちゃうんだけど…真司はそんな事しないよね?1番の親友である僕を裏切ったりしないでしょ?」
「当たり前だろ…」
ふふ。流石真司…
「でもよ?争いが起こってるってどうすれば分かるんだ?」
…あ。そこすんごい盲点!…どーしよ…
えっと…あれかな。気合いかな…
あ!思いついた!
「…じゃーん!魔力探知ネット!」
「…何だこれ?」
「これはだね。何処かで魔力みたいな力の反応をキャッチすると僕が解る…はずのネットだよ。これを町中に張り巡らせれば…」
「…それってお前物凄く疲れるんじゃないのか…?ずっとネット張ってる上にいつ起きるか分からないんだろ?…体壊したら元も子もないぞ…?」
「僕の体を心配してくれてるんだね…♪ありがとう。凄く嬉しいよぉ…♪でもね。僕は吸血鬼だから多分体も丈夫だし…真司の血があれば生きていけるし…それに、僕が力になれるなら…ね?」
「そうか…?ならいいんだが…辛いなら辞めるんだぞ?いや、俺が変わってやってもいい。無理はするなよ?」
はぅ…こんなに僕の事を気にかけてくれるなんて…!
「そうだなー…真司にも手伝って貰おうかなっ!」
「おう。いいぞ。何すればいいんだ?」
「一緒に駆けつけてよ!って言いたい所なんだけど。真司が危ない目にあってほしくないから…探知を手伝ってもらおうかな…このネット貸すからさ」
「…ん。OKだ。で、分かったらどうすればいいんだ?」
「…メッセージを…」
「お前起きないじゃないか…」
真司からのメッセージなら飛び起きる自信がっ!…無いな。うん流石に無理だ
「…そうだ。真司が僕の家に泊まるか、僕が真司の家に泊まればいいんだ。」
「…親からの目が痛いんだが…」
「……嫌なの?」
「…別に嫌じゃないがな。…よし、お前泊まりに来い。俺がお前の部屋に泊まるのは流石に不味い」
あ、そうか。真司が気にしてるのは男女が1つの部屋で寝るっていう事か…確かに世間の目は良くないかも…別に僕は気にしないけど…大体真司を悪く言う奴が居たら僕が…
「…ダメか?」
あっと…話してる途中で考える癖治さなきゃ…真司に失礼だよね
「ダメじゃないよ!僕なら霧になれるからバレる事も無いもんね」
…うんうん。これで真司の部屋に合法的に泊まれるよ…って別に違法じゃないけど
「じゃあ1日交代って事で…今日からね。」
「分かった。」
あ、真司にも適応するようにしないと…
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そろそろ寝ようかな…っておっと。その前に…
せいや!
ブォォォォン…
これで多分町中に…
…うぅ、これ結構辛い…放出量が多過ぎた…
寝よう…その前に反応があったら僕の脳に直接働くようにして…っと。
うん。これでOKだね!
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「…うん?なんだこの網みたいなの…」
「え?網?そんなの無いけど…」
…ん?何もないな…
「気のせいだったのか…?」
それに一瞬魔力が出たような…前のやつの所為で過敏になってるのかもな…