使い魔
ふふ…今日はどんな魔法を作ろうかな…
吸血鬼…吸血鬼…
あ!そうだ!使い魔作ろう使い魔!
やっぱ吸血鬼と言えば蝙蝠だよね。
蝙蝠…
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よし、この魔法陣から蝙蝠を出すよ…せりゃ!
ボフン!
バサバサバサバサ!
うわぁ!沢山出たっ!?
「ってちょ…痛い痛い!髪を引っ張らないで!う…煩いやめて!超音波みたいなの出さないでっ!」
…やんちゃ過ぎだよ!
バサバサバサ…
「えーい!戻れ戻れ!」
ボフン。
…いや、使い様によっては強いんだと思うよ?けどね?なんで僕の使い魔なのに僕の言う事聞かないの?
…それ使い魔って言わないでしょ?
ぐすん。蝙蝠はやめよ…
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う〜ん。吸血鬼から連想するのやめようかな…別に僕の好きな物でも良い訳だし…
…好きな動物……
…いや、真司は動物じゃないし。いや、人間は動物だけれども。
…でもちょっとやってみようかな?
そりゃ!
ボフン!
「……………」
「おお…真司だ…けど。何も言わないなぁ…
右手上げて?」
「……」さっ
「…上げはするのか…」
「ジャンプ!」
「……」ぴょん。
「…………僕の事抱っこして!」
「……」すっ…なでなで。
「撫でろなんて言ってないのにぃ…って違うよ!なんで僕は真司に抱っこされて喜んでるんだっ!使い魔だってば!」
ぼふん。
…まぁ、あれはあれで使い道あるかも…
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…うーん。思い浮かばない…
…あ、そうか。別に動物じゃなくてもいいのか。
とは言ったものの…ニンニクじゃかっこ悪いよねぇ……そうだ!十字架とかどうかな?銀色の…
ボフン!
ふわふわふわ…
おお、出来るもんだね。よし…命令してみよう。
「回転!」
ギュルルルルル!
「滑空!」
シュゥゥゥゥ…
中々いいけど…このままだと僕の部屋めちゃくちゃになっちゃうから、真司のところ行こう。
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「という訳できました。」
「俺の部屋がめちゃくちゃになるのはいいのか…?」
「ちゃんと僕の部屋に泊らせてあげるから。」
「壊す気だろおい。」
「…まー見てなって…それ!」
ボフン!
バサバサバサバサ!
「…間違えた。」
「おい!…ってかこの蝙蝠達全然俺に寄ってこないんだが。」
「蝙蝠にも嫌われたんじゃ…痛いっ!止めて!噛まないで!跡付いちゃう」
「…俺、そんな好かれ方だったら嫌われてる方がいいわ…」
「えーい!戻れ戻れ!こっちだよ!それ!」
ボフン!
「…どう?」
「…吸血鬼が十字架使うってどうなのよ…」
「いいじゃん別に…さて、色々試すぞー」
「回転!滑空!突撃!」
「うお…すっげぇぐるぐるしてる」
「包囲!光線!反射!」
「まぶしっ!」
「…ふふん。中々いい感じだね。」
「ま、かっこいいわな。」
「…この十字架達にはなんて名前付けよう?」
「…ナイトクロスとかでいいんじゃね?」
「…決定。」
…また真司に名前付けてもらっちゃった…
〜杉下夜の技解説コーナー〜
「今回はこれだよ!」
『使い魔』
『ナイトバード』(蝙蝠)
蝙蝠が沢山出てきて相手を撹乱したり攻撃したりする。
『メリット』
沢山居るので色んな方向から攻撃できる。
目くらましになる。
『デメリット』
言う事聞いてくれない。
「使い魔の筈なのにっ…」
『ナイトヒューマン』(真司)
真司の形をした使い魔
『メリット』
思った通りに真司を動かせる
『デメリット』
声を発してくれない。
…から寂しい
「…別に寂しいって訳じゃ…」
『ナイトクロス』(十字架)
銀の十字架が沢山出てくる。
『メリット』
攻撃にも防御にも使える
ビームも出る
『デメリット』
吸血鬼に似合わない。
「…僕がやられたりしないよね?」
「…こんなものかな…じゃあまた今度!」