始業式とギャルゲー
「おはよう夜!」
「おはよう光…」
光は明るいなぁ…夏休み終わったのにこのテンション…素晴らしいね。
「急がないと遅刻するよ?」
「光…おぶって。」
「やだよ…」
うーん。めんどくさい〜
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「おはよう」
「おー小林君…おはよう」
「おはようございますっ。」
「おお、橘さん…おはよー」
「おはようございます杉下さん。」
縦ロールっ!
久々に見たなこの人…
「おはよう縦ロール。」
「…縦ロール…とは?」
「なんでもない〜」
つい口が滑った…
「…あの。ちょっといいですか?」
「…ん?なに?」
「放課後…ちょっとパソコン室にきて貰ってもいいですか…?」
「ん…まぁいいよ。」
「ありがとうございますっ!」
…なんだろ?
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「光…なんでやってないの…」
「…つい。」
…まさか宿題やってない人が他にもいるとは…
「…光は頭悪い訳でもないんだから…ちゃんとやんないとね。」
「…はい。」
流石に2人も面倒見れないからね僕は…あ、光に教えてもらえる人ができればいいのか。
…あ、もう放課後だね。PC室いかないと…
「…あれ?夜もパソコン室行くの?」
「…え?光も?」
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「あれ?本田さん?」
…と、縦ロール…
「皆さん来ていただいてありがとうございます…で来てもらったのはですね…」
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「…はい?」
「…うん…」
…まぁ、楽しそうではあるけれども…
橘さんから頼まれた物は事はこうだ。
…文化祭で、僕達をモデルにした恋愛ゲームを作りたいから、セリフなどを教えてほしいとの事。
「…ま、楽しそうだけどね。」
「いいんじゃない?」
「…ありがとうございます!」
…売るんだろうか…ていうか、そんな技術あるのか…凄いな…
「ではこれを…因みに、光さんはイージーモード、本田さんはノーマルモード、縦ロールさんはハードモード、夜さんはルナティックモードです。」
「…縦ロールというのは私の事なのですか?」
「…なんで僕がルナティック…」
「…光さんは明るくてクラスの中心的存在です。光さん、貴女がクラスメートに声かけられたらどうします?」
「…まぁ、普通に話すけど…」
「…そうです。つまり、フラグを建てやすいんです。…で、本田さんも明るいです…が、転校生というフィルダーが少し邪魔をするのでノーマルモードに」
「…まぁ…」
「で、縦ロールさんはお嬢様ですので、話し掛け辛い雰囲気があります。なので、ハードモードに」
「…私は縦ロールなんですね…」
…橘さんって僕より毒舌…?
「…で、夜さんなんですが…貴女がクラスメートから声かけられたらどうします?」
「…ちゃんと応対するよ?」
「…そう、応対なんですよ、あくまで…夜さんってかなり排他的じゃないですか」
…そーかなー。
「…なので、ルナティックです。」
「…納得」
「光酷い!」
「では、この用紙にセリフを書き込んで下さい…お願いします!」
「…ちょっと納得いかないけど、分かった。」
「ありがとうございます」
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「…という事らしいよ。なんか、秘密裏にやるんだって。」
「…お前らがモデルのギャルゲーか…売れるかもな。」
「…あ、そうそう。僕はこういうグラフィックらしいよ。」
「…おお、可愛いな。」
「…僕とどっちが可愛い?」
「………どっちも可愛いです。」
「…そう。」
…まぁいいか。ちょっと書いてみようかな。
「…えっと。『どこか遊びに行かない?』…か。ん〜…『すいません、用事があって。』…かな。」
「うーんと?…『好きな物は?』…えっと、この人まだ面識ほとんどないんだよね?…じゃあ、『貴方には関係無いですよね?』…かな」
「…取りつく島もねぇじゃねぇか…」
…そんな事ないと思うんだけど…ねぇ?