(絶対にデートではない)お出かけ
今日はお出かけです。えへ。また奢ってもらえるんだ〜♪
…これ付けて行こうかな。前買って貰った指輪…
いや、要らないかな…でもあれから一度も付けてないんだよね…こういう時に付けて行かないと付ける機会が…
服は…まぁこれでいいよね。
ムーッ
『まだか…』
…あ、過ぎてら
『今出る』
『またかよ…』
よし、付けてこう。
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「お待たせです!」
「なんで毎回毎回遅いんだよ…」
「女の子には色々あるんです!」
「ほー…色々ねぇ…色々ってのはそのやけに可愛い服とか指に付けてる指輪とかか?」
「…え?」
「…違うのか?」
「い、いや、そうなんだけど…よく気付いたね…」
「…いつもと違うからな、すぐ気づいた。似合ってるぞ」
「…そう。まぁいいや、早く行こう」
「…なんでそっぽ向いてんだ?」
「…いいの!行くよ!」
似合ってる…かぁ…えへ♪悩んだ価値があったかな…
「…奢ってくれるんだよね?」
「…ああ…」
「なんでもいいでしょ?」
「…高いのは勘弁してくれないか?」
「僕にあんな事しといて意見できる立場だと思ってるのか!」
「だからあれはお前が先に…」
「だからと言ってあれは酷すぎるよ!?暫く足腰ガクガクだったんだからね!?」
「悪かったって…そんなに効くとは思ってなかったんだよ…」
…ぐすん。思い出したら涙が…くっ!色々奢らせてやる!
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「これ面白そうだよね。」
「ふむ。確かにな」
「真司持ってる?これ」
「いや、持ってないが。」
「じゃあこれ買って。二つ!」
「なんで二つ?」
「…真司と僕の!対戦しようよ」
「そんなに金ねぇんだけど…」
「えぇ…じゃあ僕も半分出すから…」
「それって1人1つ買ってるだけじゃね?」
「…うぅん」
じゃあ買うの辞めようかなぁ…真司と対戦出来ないのはつまんないし…
「…じゃあこっち」
「お、これなら安いな…でもいいのか?あっちでもいいんだぞ?」
「2つ買えないんでしょ?」
「そうだが…別に俺は無くても…」
「ダメ!僕は真司と対戦したいの!」
「…お、おう…そうか…じゃあこっち買うか?」
…うーん…
「いや、やっぱりこっち買おう!半分は僕が出す」
「…そ、そうか…」
ふふ…対戦楽しみだよ
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「…じゃあこっち奢ってね。」
「飯か…いいのか?」
「うん。」
もぐもぐもぐ…?
なんだろこれ?
『恋人パフェ』…?
これいいなぁ、甘そうで美味しそう…
…でもカップル限定かぁ…食べたいんだけどなぁ…
「なんだ?それ食いたいのか?」
「うん…でも恋人限定なんだって…残念。チョコパフェにしようかな」
「…頼めばいいじゃねぇか。俺らは男女なんだからバレねぇよ」
「…やだ。これ頼んだらなんか大事な物が失われる気がする」
「なんだよ大事な物って…じゃあチョコパフェでいいな?」
「うん。」
もっぐもっぐ…うん。美味しい!甘くて美味しい!
パシャ!
「…んぐ…なんで撮るの?」
「…ふ…見ろよこのだらしない顔…」
む…確かにだらしない…口にクリーム付いてるし、目とか蕩けまくってる…
「…きりっ。」
「口で言うのか…」
もぐもぐもぐ…甘くて美味しい…
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「…ご馳走様」
「おう…っておいおい。クリーム付いてんぞ…」
「え?…どこ?」
「ここだ…ふむ。確かに甘い」
…な、な…
「何をしてるんだお前はっ!そういうのが許されるのは漫画の中だけだぞ!」
「…いや、別にいいじゃねぇか。一回やってみたかったんだよ。」
…うぅ…真司のバカ!
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「そろそろ暗いな。帰るか」
「…今日家だれも居ないんだ…」
「いつもじゃないか…」
「あれ。失敗?」
「何を企んでたんだ…」
「反撃」
「辞めろよ怖えよ」
「あ、真司の家行っていいよね?」
「なんでだ?」
「…血」
「ああ、なるほど」
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「では、頂きます。」
「おう」
チューー…
チョコパフェより真司の血の方が美味しいんだよなぁ…
もしかして血を吸ってる時の顔は物凄くだらしなかったりするのだろうか…
「…ん。じゃね!このゲームちゃんとやっといてよね?対戦するんだから」
「お前は大技ばっか試してねぇでちゃんと小ワザも練習しとけ」
「やだ!かっこいい技使いたいの!」
「…はいはい」
…そういえば僕も大技みたいなの使えるんだろうか?
…今度試してみよ…