騎馬
「ひゃっふー!進め進めぇ!」
「調子に乗らないの…!」
「なんか言ったか光馬よ…」
「…せい!」
「やぁ!?」
ザスッ!
「痛い…」
「お前ら…遊ぶなよ…」
「今のは杉下さんが悪いよ?」
「…えっと…気にしてませんよ?」
…僕の味方ゼロ!?
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「わーい。進め進め〜」
「はいはい…」
「行くぞ。」
仕切り直してもう一回だよ!
ってうわ!これ結構速いしグラグラする…!?
「あばばば…落ちる落ちる…」
「掴んでるから落ちないだろ」
「そういう理屈の問題じゃないんだよ!」
「この状態で兜取らないとなんだからね?」
「が…頑張る…」
騎馬戦って下の人が重要だと思うんだ。僕の思い通りに動いてくれるかどうか…
あ、慣れてきたかも。
「よし、慣れた」
「流石天然チート女」
「泣くよ?言葉の暴力はよくないよ?」
「そうそう。その通りだね、良い事言うね天然チート女」
「流石だな天然チート女。」
「凄いです…天然チート女さん」
「橘さんまで!?」
「す、すいません!」
「いや良いけど…」
「とにかく。僕を運ぶのは君達なんだから…君達がしっかりしてくれないと困るんだよ」
「はいはい…」
右!左!とか言っちゃうと相手にも筒抜けだからね…
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「見て見て兜〜!」
「え?それって大将が被るやつじゃ?」
「うん。だから僕が大将なんだよ」
「…なんで?」
「じゃんけん。全部グー出したら勝っちゃった。」
「ここでもチートか!」
「失礼な!」
ふふふ…大将ならこっちから行かなくても相手から来る…つまり返り討ちにしてけばいいだけ!
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乗ってるだけだと暇だなぁ…実践練習はできないし…
「よし。フットワークの練習!」
しゅっしゅっしゅっしゅっ!
「暴れないで…きゃあ!?」
「うわ!」
デジャヴ!
やばいな…頭から落ちてる…結構痛いかも…
うう…
「おっと。」
…あれ?誰かに受け止められた?
「ったく…他人に迷惑かけるのもいい加減にしろよ?」
この声は…
「…真司っ!?どうしてここに…」
「水飲みにな…まぁ頑張れよ。じゃあな。」
「うん…」
「計画通り…」
「…本当は?」
「予想外…」
「まさに王道だな」
「(インスピレーションが!)」
おおうっ?橘さんの方からなんか悪寒が?
まぁいいか、練習しよ…
「さて、続きやるよ。」
「おう。」
勝つのは僕達だー!
…体育祭明々後日だっけ?…明日はリハーサルかぁ…やだなぁ…
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「あの時は助かりました…」
「俺もびっくりした、いきなり人が落ちて来たんだからな」
「おかげで助かりました。ご恩は5分程忘れません。」
「短いなぁ…」
僕が真司に助けられるなんて…屈辱!
「次は僕が颯爽とかっこ良く助けるからね。真司のが掠れるくらい。」
「いや…無理しなくていいぞ」
「ダメ。助けるったら助けるからね。」
…こう、かっこ良く…ふっ、助けにきたぜ!
(イケメンスマイル)みたいな感じで…
うん。頑張ろ
「あ、血を忘れてた…」
「ほらよ」
チュー…
なんだかんだで僕真司に頼りきりだなぁ