鬼ごっこ
う〜ん…うぅん…
「縦ロール！？」
…はぁ、嫌な夢見た…全く、変な時間に目覚めてしまったじゃないか…
…わっとたいむいずいっとなうーっと…
『5時38分』
…早い…二度寝しようっと…
チッチッチッチッチ…ドーン！
「うおあ！？」
…この目覚まし時計…日に日に迷惑になって来てる…なんなんだよ本当！
いや、起きれてるからさ、感謝はしてるんだよ？でもね、これマジでなんなの？
いいか。別に何でも…
あれ、メール来てる
『朝練あるよ！』
…朝言うなよ。起きてなきゃ意味無いだろーが。全く。これは光が悪いね。僕は無罪だ。
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「あれ？小林君？」
「あ、杉下さん…」
「どうしたの？こんな時間なんて珍しい」
「ちょっと昨日色々大変だったんだ。部活出れなくて悪かった」
「いやいや、別にそこはどうでもいいと思うけど…今日朝練あるらしいよ？急がなくていいの？」
「杉下さんこそ…」
「僕はいいの。免罪符あるから」
「ふぅん…」
…免罪符って言うのはもちろん光ね。
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「ちょっと。なんで来なかったのよ？連絡入れたでしょ？」
「朝入れる奴が要るかよ。寝てたよその時」
「夜って偶に口調が男子っぽいよね…でも今日は来なくて正解だったかも…」
「なんで？」
「いや、あの縦ロールさんが夜の事探し回っててさぁ…迷惑だなんだって…」
…あの縦ロール…まだ諦めてないのか…迷惑な…
「多分暫く付きまとわれるよ。」
「ふぇぇ…」
「あざとい。」
「いいじゃん。」
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放課後Now…アーンド…
「待ちなさい！今度こそ本気で勝負しなさい！」
「あははー。捕まえてごらんなさーい♪」
…追いかけられNow…めんどくさいなぁ…
「…なんであのスピードで走りながら話せるのかな…」
「夜さんは次元が違うんですよ…」
「…2人で頑張ろう。本田さん！」
「…はい！」
…あっち楽しそうだなー。入れて欲しいなー。
…おっと！
「待ちなさい…捉えた！」
「…トリックだよ」
「なっ！？」
「スーパーローリング回避〜！サラダバー！」
…ふはは！この技は対真司用に開発したのだ！…最近真司には通用しなくなってきちゃったけど…
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…むー…早く諦めないかなぁ…よし！
「超必殺！右ストレート！」
「きゃあぁ！？」
「…する訳ないじゃん。引っかかってやんのー！」
「むきー！」
…フェイントだよ？本気で殴ろうなんてしてないからね？本当だよ？
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「待ちなさいぃぃ！」
…しつこい。ここらでどうにか誤魔化すか…
「分かった待つ。」
「えっ？あわわわ！」
ぽすっ。
「はいキャッチ。車は急には止まれないってね。安全運転しなよ？」
なでなで。
「え…あ、はい…」
「…よろしい。じゃ、そういうことで」
「…待ちなさい！誤魔化されないわよ！」
「誤魔化されてよっ！」
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「とういう訳で散々だったんですよぉ！」
「乙。まぁなんだ。頑張れ、俺はいつでもお前の味方だ。基本的には」
「…基本的？」
「あぁ、明らかにお前が悪い時は叱るからな」
「…しょぼーん。」
「口で言うな口で。」
…あの縦ロールなんとかならんかね…
