テストと霧
ジリリリッ!
「まともっ!?」
ガチャ!
…びっくりして飛び起きてしまった…
あ、今日テストじゃん。すぐ帰れるね。
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「夜おはよー!」
「おはよー。」
「今日はテストだよ…夜には関係無いか…」
「まぁね…」
でもやっぱりちょっとドキドキしてたりするよ。テストなんてなければいいのに
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「はい、テスト始めまーす。バレなければ不正してもいいですけど、バレたら覚悟してくださいね〜」
怖っ!
一時間目・英語!
うん。楽々。…ん?
『私は〜君が好きです。という文章を作りなさい(異性限定)』
おい!なんだこの問題は!?
…い、いや…落ち着け。別に恋愛感情がある人を書けとかそういうことではないんだ。別に…架空の人物でもいいんだ。そう難しく考えるな…
…問題を見た瞬間真司が思い浮かんだのは多分気の所為。いや、絶対に気の所為!
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その後は特にハプニングも無く、放課後です。
「終わったぁ…やっと終わったぁ…!」
「お疲れー。」
「どうだった…?」
「余裕!」
「…そうじゃなくて、あの英語の問題だよ…佐々木君にした?ねぇねぇ?」
「な・ん・で!真司が出てくるのさ!」
「書いてないの?」
「書いてない!」
…嘘だ。誰も思い浮かばなかったから真司にしちゃったんだ…。でもそういう気持ちは一切無いから、LOVEじゃなくてlikeだから。
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「む…霧?」
なんか凄い霧が出てるね…幻想的ですな。
…そういえば吸血鬼って霧になれたりするんじゃない?やってみようかな?…でも戻れなくなったりしたらやだなぁ…取り敢えず指先だけ…
シュゥ…
なった!…どうすれば戻るんだろう…再構築!
シュッ!
…おお…戻った…よし!全身行くぞ!
パシュゥ!
これは中々…なるほど、動かすと言うより考える。見ると言うより感じるって感じだね
おー…これはいいね。普通に動くより楽だし…再構築どこでもできるし…ちょっと外行ってみようかな…
手だけ戻して窓開けてっと…
わー!凄い!これは楽しい!ふふふ…このまま真司の家まで行ってみようか…夜だから迷惑かからないように行くだけね。
…とーちゃく!したのかな?見えないからぼんやりとしてるけど…まぁ何となく分かるね。
なんと霧になったこの体なら!窓ガラスの僅かな隙間からも侵入可能!
お邪魔しまーす!
…真司君どこかなー?あ、この人っぽいな。
あ、目だけ戻せばいいのか。
うん。真司だ。…眠そうだねぇ…邪魔しないように出ようか…
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再構築!うん。全裸になってるとかそんな事は無いようだね。よかったよかった。
霧になれるっていうのはいいな…ていうか、霧になれるなら何にでもなれるんじゃないかな?美人で大人の魅力たっぷりのお姉さんとか…
…いや、むしろ胸だけ大きくして…
やめとこう。なんか大事な物を失いそうだ。
…そうか、テスト終わったから本格的に体育祭の準備が始まるのか…やだなぁ…
なんかリアルで凄い霧が出てたので能力の一つに入れてみました。