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初代VS二代目


「ダメです嫌ですおかーさんは絶対認めませぇんっ!!」


「お母さんの分からずやっ!お母さんは古いのっ!私はもう中学3年生なんだよっ!?」















「門限は6時っ!絶対変えないからぁ!」


「だから6時は早すぎるってば!」


「ぬぐぐぐ…」


「うぬぬ…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「だからっ!6時以降は暗くなるの!変質者とかたくさん出るんだよ!?愛は女の子だし、可愛いんだよ!?最近世の中物騒なんだからね!?愛が攫われたりしたら…お母さんは…お母さんは…っ!」


「中学3年生は普通皆もう少し遅くまで外に出てるの!別に真夜中に出て行こうって訳じゃないんだしいいじゃない!」


「他所は他所なのぉ!ダメダメダメぇ!大体なんでいきなり…はっ!まさか男!?男が出来たの!?ダメだよぉ!いくら紳士的でも男は猛獣なんだよ!?健太君以外はダメだよっ!」


「なんでそこで健太が出てくるのよ!?男なんて出来てないわよ!ただ普通に友達ともう少し遊びたいの!」


「ダメだって言ってるでしょ!?なんども言うけど愛は女の子なんだよ!男に複数で囲まれたら逃げられないよ!?」


「私が吸血鬼だっていうのはこの前言ったでしょ!?普通の人間なら何人だろうが平気だってば!」


「それは知ってるけど!心優しい愛がそんなに強い訳ないよ!」


「むむ…じゃあ!今度私の力見せてあげるから!私が強いって分かったらいいでしょ!?」


「……分かった。じゃあ3日後に見せて貰うからね…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「とゆー事なんですよぉ…酷いですよね?光さん」


「あはは…夜、愛ちゃんの事大好きだから…」


「それは嬉しいですけど…過保護過ぎです!」


「まぁ…ね…」


「という訳で!3日後ここでお母さんをコテンパンに負かして許可を取るのです!」


「…………え?」


「え?」


「夜と…本気の対決するの?」


あれ?光さん凄い汗…


「そうですよ!お母さんは吸血鬼なんですよね?お母さんより私が強ければOKじゃないですか。」


(…やばいやばいやばい…そういえば夜が吸血鬼だって事は言ったけど、力がどれだけ凄いか言ってなかった…!で、でも言った所で止まらなそうだし…)


「…私も一緒にやるわ…」


「ええっ!?光さんが?…やった!もう勝ったも同然ですね!待ってろお母さん!」


「あはは…」


(確かに…確かに私は今魔物の中で1番だけども…!夜には勝てる気がしない…!)



…ふふ。光さんが居てくれるなら平気だね!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ゴロゴロ。


ゴーロゴロゴロ



「やっちゃったよぉぉぉ!」


ううー!喧嘩したー!喧嘩したぁぁ…


僕もわかってるんだよぉ…6時なんて早いってぇ…部活とかでも普通6時くらいは越えるもの…


でもっ!でもでも!心配なんだものー!


愛ちゃん可愛いんだもん!絶対世の男達が狙うに決まってるよ!


もしかしたら強引な方法で手に入れようとするやつが居るかも!


そんな…そんな事になったら…!


うおぉー!


…ぐすっ…僕も忙しいから24時間見張ってる訳にはいかないし…


うえーん…嫌われたかなぁ…


うぅ…





よし!腹をくくったぞ!3日後に見極めてやるっ!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



【3日後】


「懐かしいなぁ、このステージ。」


「来たね!お母さん!」


「うん。…あれ?光も居るの?」


「まぁ…ね。」


「ふーん…まあいいけど。さ、見せてみなよ。」


「ふふん。舐めないことね!いくよ!」


シュゥゥゥ…パァン!


「おー。見事な銀髪蒼目…よーし!お母さんも!シルバーアップ!」



パリィン!


「よし!愛ちゃん!一気にいくよ!」


「はい!」



「夜っ!くらいなさい!」


「お母さん!遠慮はしないよ!」


ゴォォン!


金と銀の太いレーザーが絡み合い、夜を狙う。


「………」


夜は躱さない。



ドゴオォォン!


「やった!」


「ダメ!畳み掛けて!」


「え?あ、はい!」


ドゴオォォン!


ドゴオォォン!


ドゴオォォン!!


「……」


ぐらり。夜の体が少し傾く


「…よし!近距離いくよ!」


「はい!」



光の速さの蹴りと吸血鬼の本気の蹴り。それが夜の右と左から襲いかかる。


…が。



ガシッ!


パシッ!


「…え?」



「その程度の力でぇぇ…夜外出するなんてえぇぇ…お母さんはっ!許しませぇん!」


ドゴン!



「かはっ!」


「ぐふっ!」



夜は本気ではあった。しかし、親友と娘に傷を負わせる訳にはいかない。そこで夜が選んだのは



「重…い…」


「動けない…」


重力。相手に普通の何倍もの重力を働かせ相手を動かなくさせたのだ


「…ふん!そんなんじゃダメだね!私もう帰るから…門限もいつも通りって事で。」


「うぐぐぅ…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「…うぅ…お母さん強い…」


「まったく衰えてなかったわ…」


「はぁ…結局門限はそのままかぁ…」


「…本当に嫌なのね?」


「はい…」


「じゃあ、ちょっと助けてもらいましょうか。」


「…え?誰に…?」


プルル…プルルル…


「夜の唯一の弱点で、尚且つ夜に言う事を聞かせられる人」













皆さんもうお判りですよね?


さあ、皆さんご一緒に?







真司くーん!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ふむ…なるほどなるほど。愛も嫌だったのか…いや、俺も6時は早いかなーなんて思ってたんだ。じゃあ、家帰ったら話を…え?実力行使でいい?…そうか、わかった。」



…ふーむ。愛が嫌がってないならいいかと思ってたんだが…そうか。じゃあ、仕方ないな



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「おーい、夜居るかー?」


真司の声!


「なーに?」


「光から聞いたぞ。愛も門限が早すぎるって言ってるらしいじゃないか」


「ふふん!その事はもう愛と話がついて…」


「話がついたんじゃなくて、力でねじ伏せたんだろ?」


「ふ、ふっかけてきたのはあっち…」


「怒ってる訳じゃないんだが…よし、俺ともやろうぜ」


「……なにを?」


「勝負」


あぁ…この目は…真司の…この…目はぁ♪


「はい…♪」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ガチャ


「ただいまー」


「おう、愛お帰り」


「ただいまー」


「あぁ、そうそう。門限だけどな?7時半まではOKで、それ以降も連絡すればOKだってさ。」


「ええっ?本当?やったー!」


「よかったな。」


「あれ?お母さんは?」


「…んー…あー…愛。外に食べにでも行くか!ついでにお母さんの分の晩御飯も買ってこよう!」


「…え?お母さんは?」


「…『ベッドの上でノビてる』から…しばらく動けないんじゃないかな…」


「……ナニをしたのかは聞かないでおくね…?」


「助かる」


「じゃー私ラーメン食べたい」


「おう。いい所知ってるぞ」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「あひゅふ…真司…めっ…やっぱりこうなるのか…」


…まぁ…仕方ないよね…真司のモノな僕が勝てる訳ないし…


まさかあんな屈辱的な言わされ方をするとは…


でも久し振りに燃えたなぁ…最近ご無沙汰だったし…



「だが…真司、愛…貴様ら…この杉下夜を完全にやっつけたと思うなよ…」


スッ


「最終手段装置作動!」


ガチャ


『なんですか?』


「ああ、健太君?少し頼みたい事があるんだけど…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「おーい。迎えに来たぞー」



「…なんで…なんであんたと一緒に帰らなきゃならないのよー!」


「仕方ないだろ?お前の母さんに『愛の帰りが遅くなりそうなら、愛と一緒に帰ってくれる?』って頼まれたんだから…」


「ぐぐ…」



「ひゅー!お二人さん熱いね!」


「結婚式には呼んでね?」


「むぐぐ…」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「なんで健太と一緒に帰らなきゃダメなの!?」


「夜遅くなっても健太君と一緒なら安心だし。」


「お父さん!」


「あー…健太君ならいいんじゃないか?」





「なんでこうなるのよー!」



「チャンチャン♪」


「お母さんうるさい!」

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