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ぼくのなまえはすぎしたよる



ちょこーん。


朝起きたら体の上に幼女が。


…もう慣れた。流石にもう慣れたぞ…!


「…えっと…夜…だよな?」


「しんじおはよー!もうごはんだよ?」


「…おう。そうか…で、なんでお前小さいんだ?」


「……なんで?」


「いや、なんでじゃなくて…」


「なんで?」


「いや、俺が知りたい…」


「なーんーでー?」


「…俺が悪かった。一緒にご飯食べような?」


「わーい!しんじだっこ!」


「はいはい。」



…あれ?このまま連れてったら俺の家族に見られるよな…?え?なんて説明すんの?こいつは夜です!って?


…やめよう。今日は仕事に行くはずだから、その時まで待とう…



「ねー……ごはん…」


「よし、夜。ちょっと俺の部屋で遊ぶか!なっ!皆には秘密だからな?」


「…ひみつ…いいよ!あそんであげるよ!」


はー…1日で終わるだろうな…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「…むむっ!しんじたいさ!てきへいがたいきゃくしていきます!」


「よくやったぞ夜少佐。撫でてやろう。」


「むふー」


親が居なくなったって意味だろうな。よし、降りるか。


「きけんですたいさ!じらいが!」


「地雷…?そんなもん…」



「どかーん!」


…これは…あ、すげえキラキラした目でこっちみてる。…やられなきゃ、だめか…



「……う、うわー…ぐはっ」


「たいさ!しんじゃだめです!そこくのこんにゃくしゃはどうするんですか!」


こんにゃくしゃって誰だよ。プルプルしてんのか…?


まぁ、取り敢えず死んどくか…


「たいさー!たいさぁぁ!」


「………」


「…しんじたいさ?」


「………」


「…しんじ?……ねーしんじ?…あれ?ほ、ほんとにしんじゃったの…?しんじっ!しんじぃ!」


「…死んでない。死んでないから。」


「よかったー!しんじ。ごはんたべたい。」


「はいはい…てか、お前家で食ってこなかったのか?」


「………そういえば、ぼくはなぜここにいるんですか?」


「…知らんがな。」


「おなかへりました。」


「はいはい。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「もーぐもーぐしあわせー!」


「…そりゃ良かった。」


…疲れた…なんかもう疲れた…まだ10時にもなってないってのに…



「…?げんき?」


「おう…」


「…おつかれ?」


「…ちょっとな…」


「……げんきあげる!」


ちゅっ!


「…でた?」


「おう。出た出た。夜は優しいな。ありがとな。」


「ふふん…」


「どっか遊びに行くか?」


「んー…いく。」


「よし。どこがいい?」


「…………しんじきめていいよ…?」


「そうか、じゃあ…デパートでも行くか。」


「…ごー!」


「まてまて、口の周りの物拭いてから…」


「んー♪」


「…なんだ?」


「…ふいてくれないの?」


「ほれ。」


「これできれいですね。ふんす。」


…大丈夫かなぁ…


「あぁ、そうだ夜。最近は直射日光が厳しいから、帽子を…」


「ぬかりありません!」


「準備がいいな。いつの間に持ってきたんだ…?」


「…しんじっ!まえが!まえがみえないよ!」


「…あー、サイズあってないなそれ。まぁ、いつも使ってるならそりゃそうなるな…」


「むー…しんじーだっこー」


「?ほれ。」


「よし、ごーだよ。」


…連れてけって事か…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ふわぁ…」


「眠いなら帰るか?」


「やだ。」


「そうか。」




「…あれ、佐々木君じゃない。どうしたの?てか、その子どこの子…?」




…しまったあぁ!?よりによって青山のやつに…!こいつが幼女夜なんて知ったらどうなるか…!


「ぼくのなまえはすぎしたよる!おねーさんはひかりだよね?」


「…え?夜?……え?」


こっちを見るな。


「…で、でも確かにこの感じは…夜が幼女で幼女が夜で…!?ぐふっ!この破壊力は…」


「ひかりだいじょうぶ?」


「大丈夫よ…でも、夜が『ひかりおねーちゃんだいすき!』って言ってくれるともっと元気になれるわ…」


「…?そんなことでいいの?ひかりおねーちゃんだいすきっ!ほんとはいつもかんしゃしてるの!」


ギュッ!


「………」


「どうした。青山」


「我が生涯に…一片の悔い…なし…」



ばたっ。


「ひかりぃぃ!?」


「青山っ!?うわ、涙流して気絶してるよ…どうするんだこれ…」


「…ぴーぽー呼ぶ?」


「救急車か…いや!俺の家に連れてくぞ!」


「いえっさー!」



幼女に抱きつかれて気絶しました。なんて説明できるかっ!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



…よく考えれば、別に俺の家じゃなくてもよかったよな。


むしろ、俺の家が1番ダメだよな。


まぁ、いいか。




ぺちぺち



ぺちぺちぺちぺち



ぺちぺちぺちぺちぺちぺち!



シュバババババ!


「その辺にしといてやれ。赤くなってるぞ。」


「…てへっ☆」


あざとい。



「…う、うーん…ここは…天国…?」


気がついたか。


「悪いな。佐々木家だ。」


「…でも、天使が…」


「よるぅ☆」


なんだその掛け声。


「…ぐはっ…」


「また寝るんじゃない!めんどくさいだろうが!」


「おきないとぜっこうだよ!」


「起きたわ。」


「…じゃあぜっこうなしね!」


「…よかった…私夜と絶交なんてしたくないもの。」


「ぼくもひかりとぜっこうしたくないよ。ぼく、ほんとはひかりだいすき。えへへ…」


「…天使かしら?」


「小悪魔かもしれないな。」


「ひかりー?ここでいっしょにあそぼ?」


「俺の部屋なんだが。」


「いーの!」


「…お邪魔します。」


「まぁ、いいか。」


「これやろうよ。これなら3人プレイできるよ!」


「私、こういうのやったことない…」


「俺は得意だ。」


…ま、こういうのも楽しいか


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「…ねむ…」


「あれ?夜眠いの?」


「ねむくな…ふぁ…ねむ…」


「…はぁ。ほれ、夜。ここで寝ろ」


「……んー…ひかりも…いっしょ…」


「…え?私も…?まぁいいけど…」


「おいおい。一応男子の部屋だぞ?」


「でも、夜一筋なんでしょう?」


「まぁな」


「…なら、心配いらないわね。」


「まだー?」


「はいはい!今行くわ!」


…信用されてる…ってことでいいのか?


「…しんじも…」


「…俺もか…3人で寝るにはちょっと小さいな…」


「むぅ…」


「分かった分かった。ほれ、これでいいか?」


「……ん!」


ぎゅっ。


「おやすみ…」


「おう、おやすみ…って青山ももう寝てんのか…」


…俺もちょっと寝ようか…朝から振り回されて疲れたしな…



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「…ん?」


あれ?僕はなんでこんな所で寝てるんだろう?あ、真司だ。


「…むにゃ…夜ぅ…」


えっ…なんで光まで居るの…?なんで僕を挟んで川の字で寝てるの?



「…起きろっ!このレズっ!寝込みを狙う気かっ!」


げしげし。


「…なによ…本当は私の事が大好きな夜ちゃん…」



「なっ…なっ…ふ、ふざけてこと言ってないで起きろぉ!なんで光が真司と寝てるんだよぉ!」


「…ふふ。大丈夫よ。浮気とかじゃないから…でも、夜の可愛い一面を見れてよかったわ…」


…くっ…ここまでの記憶がおぼろげにしかない…!覚えてるのは…


『ぼく、ひかりだいすき!』


……なにを…言ってんだよ…僕は…



「じゃ、お邪魔虫はそろそろ退散するわね。後は楽しんでね。」


「うぅ〜ばいばい…」


…恥ずかしい…なんか、凄い恥ずかしい…



この恥ずかしさを消すには…




真司と寝るしかないね。仕方ないね。



「ふふ。おやすみ!」


「いや、起きたなら起きろよ。」


「…あれ?起きてたの?」


「まあな。」


「…まーいいじゃん!一緒に寝よーよ!」


「そうだな。お前のせいで疲れたしな。」


…僕、何したんだろう…


「なんか、ごめんね?」


「別にいい。楽しかったしな」


「……そっか♪」


おやすみー…

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