犬耳とかつぶやきとか光とか
学校が終わって部屋に帰ってくると
「わんっ♪」
犬耳夜が座っていた。
「…どういうことだ…?」
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「じゃじゃーん!犬耳夜ちゃんです!可愛い?ねぇねぇ可愛い?」
「いや、可愛いけど…なんで犬耳…?いつの間にそんなもん手に入れたんだ?」
「光がくれた!首輪もあるよっ!」
「…そ、そうか…」
…何考えてるんだろう。あいつ。まぁいいか…
「おて。」
「わふ。」
「……なるほど。完全に犬だな。」
「うん。でもさ、僕の家から真司の家まで地味に距離あるよね?前は全然気にしてなかったような気がするんだけど…犬耳が誰かに見られないか心配だったよぉ…」
「…なんで犬耳付けたまんまこっちに来てんだよ。こっち来てから付ければよかったろ…?てか、お前俺の親にもそれで顔出したな!?やけに笑いこらえてるなと思ったんだ!」
「…はっ!それは思いつかなかった!…うんそーだよ。可愛いねって言われたよ!」
「このバカ…」
あーもう。絶対後でからかわれる…めんどくせぇ…
ていうか、距離がある…か、前は瞬間移動してきてたからなぁ…やっぱちょいちょい違和感感じてるんだな…
ま、突然部屋に現れなくなったのはいいが…
「…で?で?で?どうよこのあざと可愛い犬耳夜ちゃん!萌えるでしょ?襲いたくなっちゃうでしょ?」
「何言ってんだお前…だいたい、俺の母さん下に居るじゃねぇか。」
「聞かないふりしてくれるって言ったもん!」
「俺の親と何話してんだてめぇ!」
そして何言ってんだ母さん!
「流石にまだ妊娠する訳にはいかないのでこのような物も…!」
「しまえ。それを今すぐしまえ。というか捨てろ。捨てないなら別れる。」
「…えっ」
「おばさんこれ返すぅぅぅ!」
「なに渡してんだてめぇぇぇ!」
「二人でいきなり叫ばれても解らないわよぉ?」
そうか…元凶は全てこいつか…!
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「わぅ〜ん…」
「痛いわぁ…」
2人で怒られなう。
「夜、俺は今とても怒ってる。何故か分かるな?」
「…はい。時期尚早だったかな。と反省しております。」
「分かればいいんだ。そういうのはもう少し後にしような?」
なでなで。
「わふー♪」
「あと、そろそろ犬耳外さないか?」
「やだ。」
「……そうか。」
「あらあら、お熱いわねぇ…」
「母さん。ちょっとこっち来ようか。」
「…あ、あら?もしかしてぇ…ガチ怒りかしら?」
「ガチ怒りだ。夜を唆した罪は重いぞ。」
ズルズル…
「ちょっと乱暴じゃないかしらぁ…?真司?お母さん悪気はなかったのよぉ?ちょーっと若者の手助けをね…?よ、夜ちゃぁん。助けてぇ?」
「酷いよ真司!僕を置いて…し、しかも、実の母親を個室に連れ込むなんて…っ!」
「あなた〜助けてぇ〜」
「……なんで俺の周りはめんどくさい女しか居ないんだ…」
めんどくさい女って酷い言い草。
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「…えっとー?真司?まだ怒ってたりする?」
「いや、怒ってない。大丈夫だ。」
ちょっとコメカミピクピクしてるような?まぁいいや。
「ところでさ。昨日ツイッチャーなるものを始めたのですよ。」
ツイッチャー。自分が今やってることとか面白い事とかをつぶやくアプリ!特に必要性を感じなかったからやってなかったんだけど。真司やってるって知ったからね…
「…おー。じゃあフォローしとくな?…名前は?」
「杉下 夜だよ。」
「…お前…本名はやめとけ…な?」
「…そ、そうなの…?」
「あぁ、特定とかされたら困るだろ。」
「…特定…?はっ!もしかして…」
「どうした?まさか…」
「始めた5分後くらいに1人フォローしてきた人が居て…もしかしてと思ってたんだけど…」
「…どれどれ?『ブルーマウンテン』コーヒーみたいな名前だ……ん?ブルーマウンテン…『青』『山』……?」
「…これ、光…だよね…?」
「…多分…」
怖いよ。ここまでくると怖いよ。意味がわからないよ。
「…あとこれ!このアカウント!これ多分光だと思うんだよね!」
「…?『全手動ヨルちゃんbot』?………多分、そうだな…」
なんだよ。ヨルちゃんの可愛いセリフを紹介していきますって。これ、言ったことあるセリフばっかだよ!たまに知らないのあるけど。『シルバースパーク』ってなんだろ。
「…このアカウント通報していいかな…ていうか、光と友達やめていいかな…?」
「…やめてやれよ…あいつも色々とお前の為に頑張ってるんだからさ…」
(言えない。そのbotフォローしてるとか言えない。)
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その頃の光
「…という訳で、夜は記憶を無くしてるのよ。協力よろしく……へっくし!……この感じは…夜ね!」
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「…取り敢えず名前変えたよ!」
「ほー?どれどれ…」
「どうよ?光を見習ってみたんだけど…」
「……『スギアンダーナイト』ってなんだよ!意味わからんわ!かっこ悪いだろ!?なんでフルネームを英語に直訳しちゃったんだよ!」
あるえー?なんで僕ガチギレされてるのぉ…?
「…じゃあ普通に『ナイト@真司の嫁』で…」
「やめろ。俺の名前をだすな。」
「…じゃあ、『ナイト@スギアンダーで…」
「…なんだ?スギアンダー気に入ったのか?…まぁいい。フォローしとくからな」
「…わーい!僕もフォローするね!」
「…光はしてやらないのか?」
「…今度やっとくよ…」
「……そうか…」
「おお、これでフォロワーなる物が2人に…
皆もフォローしてね!」
「誰に言ってんだお前。」
「さぁね!ところでさ、つぶやくときに半透明の文字で『今なにやらかした?』って書いてあるんだけど、何かやらかさないとダメなの?」
「いや、それは別に…」
「ふむふむ…?」
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「…じゃあそろそろ帰るね!」
「おう。」
「まったねー!」
「…………ちょっとまった!犬耳は外してけ!」
「…あ、忘れてた。」
ピロリン
あれ、メッセージだ。
『なんで私をフォローしてくれないの?泣くよ。』
ちょっ…なんか怖い…フォローしとこう…
ピロリン
『ありがと!♪───O(≧∇≦)O────♪』
はやっ。
『因みに今のツイッチャーの流行りは『なう〜なぅ!』って二回なうって書くことよ!』
へー。そうなんだ…やってみよ。
『なう道路なぅ!』
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「ふふっ。すっかり信じちゃって可愛いわね…これはヨルちゃんbotに入れるしかないわ…」