デート。
「…えっへへ。楽しみ過ぎて早く起きちゃった…あ、そうだ!真司を起こしに行こーっと!」
恋人になってから初めてのデートだもんね。楽しみで寝れなくても仕方ないよね。
「…真司〜起きて〜」
ゆさゆさ。
「…うーん…起きない…」
※現在の時刻:AM4時30分
「…こらー。起きろよー。折角起こしに来たんだぞ〜」
※4時30分。
「…起きないと…あれだぞ?キスしちゃうよ?いいの?感触分からないよ?」
…起きない…
「じゃあ…いいよね?ふふ。……………んっ…」
ふぅ…お目覚めのキスって奴だね…でも普通男の方からやるものじゃないかね?こういうの?
…ていうか、お目覚してないし。
「…む〜。なんで起きないかなぁ…」
※4時30分なんだってば。
「……なんか、真司にのしかかってたら僕まで眠くなって来ちゃった…ふぁぁ…真司があったかいから悪い…」
…ぐぅ。
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ピピピピ…
ガチャ!
「…朝か…眠いな…」
…だが、今日は夜とのデートだ…寝過ごしでもしたら槍が降ってくる…
なんか体が重いな?
「………夜。なんで俺の上で寝てんだ…」
「…ふにゅ…」
…ふむ。中々可愛いな。前から可愛いと思ってたが…やっぱ恋人だと思うと感慨深い物が…
「…はれ?真司おはよう…なんで僕の部屋にいるのぉ?」
「…お前が俺の部屋に居るんだよ。」
「…………あぁ!そうだった!真司がいつまでたっても起きないから僕が寝ちゃったんだよ!まったくもう!キスまでしたのに起きないし!」
「…ん?キスした?」
「そうだよっ!なのに真司ってば…」
…なんで俺が怒られてるんだろうか。むしろ勝手にキスされた俺が怒る側なのでは…?
…仕方ない。少し…遊ぶか。
「…夜。ちょっとお喋りやめてこっち来い」
「…?なーに?」
その騙されやすさはどうにかならないんだろうか?
「お前だけキスを楽しむのはズルいよなぁ?行くぞ。」
「…えっ?ちょ…ま…ぁ…」
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………………………………。
「……ふぁ!?い、意識が飛んでた…」
あんなに、長くキスされるとは…
「おい、俺はもう着替え終わったが…お前どうすんだ?メシは食ったのか?」
真司の生着替えを見逃した…だと…!?くそぅ!なぜ意識を飛ばしてたんだ!僕の馬鹿!
「…おい。聞いてんのか?」
「もちろん聞いてるよ!蛸の塩辛って見たことないっていう話でしょ?」
「…今日のデート無しな?」
「ごめんなさい許してください僕が悪かったです。話を聞いてない僕が全面的に全て悪かったです。認めます。謝罪します。なのでそれだけはっ!それだけは勘弁して下さいっ!」
「…仕方ないな。で?メシはどうするんだ?」
「真司の愛でお腹いっぱい…と言いたい所だけど…そろそろ血をくれないかね。暫く飲んでなかったよ。」
「そーいやそうだな。」
チュー…
ドクン!
……っ!?
お、美味しい…っ!いつも真司の血は美味しかったけど…今回のはレベルが違うよ…?なんか身体中を電流が流れてるみたい…!
なんで?美味しい。美味しい…
や、やばい!止められなくなるっ!
「…ぷはっ!」
「…なんか長かったな…っておい。なんか目にハートマークが浮かんでるぞ?」
「しょ…しょんなことはにゃいかと…?」
「呂律も回ってないし…どうしたんだ?」
「…いや、血が美味しくて…きっとあれだね。好きな人の血だからだね…」
「…血の味を褒められてもな…さて、用意するか。」
…凄かったなぁ…真司の血…美味しかった…
ひとりじめしたいなぁ…だれにもわたしたくないなぁ…さわらせたくないなぁ…
…おっとっと。また変な考えが…よし、僕も用意しよーっと。
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「…ふふん!どうよこの色気に溢れる僕の服装!」
「…そのぺったんこな体のどこに色気があるんだ?」
「…くっ…」
「お前は色気っていうより可愛い系だからな。無理しなくても素で可愛いし、そんなお前が俺は大好き…どうした。」
「なんでもない〜…♪」
真司の天然タラシは変わってないなぁ…落としてから上げるとか反則だよぉ…
「…さ、さて。行こうか。先ずは買い物に行こう!欲しい本があるんだ!」
「そうか。」
………。よし、勇気を出して…!
「ちょ、ちょっと待った!…えい!」
「…やってみたかったのか?」
「うん…」
所謂恋人繋ぎってやつだよ!ああ、なんかこれヤバいかも…
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「あ、そうそうこれこれ。よし!レジに行こう!」
「…なぁ、そろそろ手を離すっていうのは…」
手を離す…だと…
「むー」
「なんだよ。」
「むぅぅぅぅぅ…」
「…わかったよ。繋いだままでいいよ」
「わーい!じゃあ行こう!」
(周りの目が…非常に恥ずかしいのだが…ま、いっか…)
「あ、夜。俺トイレに行きたいんだが。」
「ん?いいよー?」
「………いや、手を離せよ」
「むぅぅぅぅぅ…」
「いやいや!流石にトイレはマズイだろ!?お前男子トイレに入る気か!?」
「真司が女子トイレに入るっていうのは?」
「もっとマズイわ!女子が男子トイレに入ったなら『えっ?』って感じで済むが、男が女子トイレに入ったら『110番して!変態よ!』ってなるだろ!」
「うぅーううぅーむぅぅぅぅぅ…」
「我慢しろ。すぐ戻ってくるから」
「わかった…」
…寂しい。凄く手が寂しい。うぅ…まぁでも男子トイレだし…誰かに誘惑される。とかそんな事は無いよね?
…あっ!もしかしたら男子トイレでイイ男♂と『アーッ!』な事になったり!?
うぅ…心配だよぉ…早く戻って来てー。真司ー。
あ、出て来た!
「遅かったじゃないかっ!」
「…そうか…?」
「そうだよ!もしかしたら真司がイイ男♂に掘られたんじゃないかと心配したよ!」
「なんの心配してんだ!?…ったく」
「もう離れないでね…?」
「どうだろうな?」
ギュゥゥゥ…
「腕がっ!腕が痛い!」
「じゃあ僕が離さないから…ふふ。」
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「ごっはん。ごっはん。」
「よし、頂きますっと…」
もぐもぐ…
「…真司、『あーん』してよ。」
「…嫌だ。」
「ええっ!?なんでぇ!?」
「…流石に外では嫌だ。家での時にしろ。」
…むぅ…
「やってよー。やってよー。」
「…あーそうか、残念だなぁ。夜は俺が嫌がる事を無理やりやらすのかぁ。なんか幻滅したなぁ…」
「えっ…わ、分かった!やんなくていいよ!今度家でやってね!」
「おう。(チョロ…)」
…そうか。無理やり押しまくるのもあんまり良くないんだね…
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「…えへへー。楽しかったね?」
「そうだな。」
「そろそろ暗くなるし…帰る?」
「そうするか。」
…ふぅ。楽しかったー!
「…で、なんでお前は俺の家に来てんだ?」
「だってまだ真司と離れたくないんだもん!いいでしょ?」
「…はぁ…わかったよ」
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「…結局泊まるのかよ。」
「うん。ちゃんと許可取ったよ!」
「まぁいいか…お休み」
「ちょっと待ったぁ!お、お休みのキスは…?」
「お前な…まぁいいか。」
や、やっぱり、ドキドキ…あ、来た…
「……っぷは…僕、するよりされる方が好きみたい…」
「Mだもんな。」
「…そうかも…」
「さて、今度こそお休み…」
「も、もう一回…」
「寝かせろよっ!」
「…ぐすん。分かったよ。お休み…」
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僕がただ同じ部屋で寝るだけで我慢するとでも?
…甘い!甘いよ!こんでる…こるでん…こんでんすみるく…?より甘いよ!
えへへ。お邪魔しまーす。
あったか…。これで後は真司を抱きしめてっと…
よし!最高!
お休み〜
皆様からのコメントを元に考えた結果、夜のヤンデレは表面上は収まりますが、深い所で悪化する事になりました。
コメントを下さった方々、ありがとうございました。