練習試合的なやつ。
「…あいつ遅えな…」
「…忘れてるんじゃないでしょうね?」
「いや、ちゃんとメッセージ入れたし大丈夫な筈だ…」
「…でも、そろそろ時間よ?」
「…だな…」
ブロォォォン!
「……なんだこの音?」
「…バイク?」
キッ…カチャン
「……………」
止まったバイクから、革ジャンにサングラスといういかにもな人が降りてくる。
パチン!
ドゴォォォン!
バイクから降りた人が指を鳴らすと、爆音と共にバイクが爆発する。
そして、その人はかけていたサングラスを取り…
「…待たせたな!」
…と言った。
暫くの静寂の後、
「…この…」
「アホッ!」
ゴイン!
バチン!
…クールに決めた僕を待っていたのは、真司と光の鉄拳でした。
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「…うぅ…」
正座なう。うぅ…
「よし、まず1つ目の質問だ。なんでバイクに乗ってきた?」
「…かっこよく決めたかったんです…」
「アホ。」
光にアホって言われた…
「2つ目。お前、免許持ってんのか?」
「…持ってません…」
「バカ。」
…バカって言われた…
「3つ目。なんで爆発させた?」
「…ゲームで、登場シーンでバイクを爆発させる人が居て…かっこよくて…」
「ばか。」
…またばかって言われた…ていうか、光2文字しか喋ってないぞ!
「…なるほど。よ〜く分かった。今は時間が押してるから何もしないが…後で部屋に来い。分かったな?」
ぐに。
「あぐぅ!?…わ、分かりましたぁ!」
正座してる足を踏むのはダメだとあれほど…!
「さ、行くわよバカ。」
「お前のせいで余計な時間を食った…急ぐぞ青山、バカ。」
「僕はバカじゃないよ!?」
「分かったわよアホ。」
「黙って急げアホ。」
「…辛辣だよぉ…」
心が折れちゃう…
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「…ふぅ。ここか。練習試合だかなんだかの会場は。」
「さ、変装して…あと、偽名も決めましょう。」
「プライバシー保護の為だね!」
ふふ。革ジャン着てるし…帽子と世紀末の奴らがしてるようなマスクを…
うん。完璧!
「偽名だけど…どうする?」
「…青山が青木で…俺は鈴木。夜はバカでいいだろ。」
「よくないよ!」
バカバカうるさいな!
「…そうか。じゃあ青山は太陽かなんかに…」
「そっちじゃない!そっちじゃないよ!僕のの偽名がおかしいんだよ!」
「あぁ、すまんすまん。アホの方が良かったか?」
……
「…鈴木…酷い…うぅ…ひぐ…うぇぇぇぇ…」
「お、おい、泣くなよ…わかった。杉山とかにしよう。な?だから泣くな!悪かったから!」
「…じゃあ許す!」
「…お二人さん。そろそろ時間よ。」
「おっとっと…」
「よし、レッツゴー!」
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「…あ、3人共よく来たね。あれが対戦相手だよ。」
「あれ、マスター…そうなんだ。」
…ん。あっちも3人か…なんかあんまり強くなさそう。
「じゃあ、そろそろ始めます?」
「そうだな。」
おや、あっちにもマスターみたいな人が。
「さ、ぶちのめしてこい!」
「…言い方が乱暴っすよ…」
「そこまで暴力的じゃ…」
「…わっかりましたー!」
「おい。」
…うわぁ。1人だけすっごい鼻息荒い人がいる…
「…じゃあ、私達も行きますか。」
プライバシー保護の為音声を変更しています。
「…よし!頑張るよ!」
プライバシー保護の為音声を変更しています。
「はぁ…行くか」
プライバシー保護の為音声を(面白い感じに)変更しています。
「ぷっ…くくく…」
「ひゃひゃひゃ!」
「おい!なんで俺だけヘリウム吸ったような声なんだよ!?変えるならちゃんと変えろよ!」
「…あはははは!ごめんごめんっ!」
…ふふふ…真司の声面白い!
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「…どんな感じでやります?」
「…まぁ最初だしな。勝ち抜きとかでいいんじゃねぇ?」
「…そうですね。」
「…じゃあ僕最初行く!」
「…まぁいいか、任せた」
…1番手ですよー!
「よろしく。」
「よろしくねー。」
「はい、始め!」
ヒュン!
「…え?」
超高速で球状の物が僕の所に迫ってきた。
…なにこれ。
「おふっ!?」
ゴシャン!
壁にぶつかり土煙りが舞う。
「…開幕早々卑怯だ…とか、そういう事は言うなよ?これは試合なんだからな。」
「…おー!やるじゃねぇか!」
「…可哀想に…」
「さ、次は誰だ?」
「…何勘違いしてんだ?」
「…は?」
「…お前がボール蹴った方向…ちゃんと見てみろ」
「…?土煙でよく見えな…いない!?」
あの程度で僕がやられる訳ないじゃん!ちょっとびっくりしたけど。
「…なるほど。それサッカーボールかぁ…サッカー好きなの?」
「!?いつの間に後ろに…」
「さっき。という訳で…よっと!」
ジャーマン!
ゴン!
「ごは…」
…あれ、今なんかモロにいったね…逝ってないよね…?
「…あ、息ある。よかったよかった。」
「…まさかの格闘技…」
「…あの体型でパワーファイターか?」
「そこ!『あの体型』とか言わない!気にしてんだから!」
「…気にしてたのか。」
「はうっ!?いや、別に気にしてないけどね!?」
「…あんな奴に負けたのか…」
「あ、意識戻ったのか」
「…次は私が行くわ!」
「…よーい…始め。」
マスターやる気なっ。
「…私はさっきのようにはいかないわよ!所詮あいつは四天王の中でも最弱…!」
え。四天王なの?3人しかいなくない?
「…そりゃぁ!」
メキメキメキ!
…コンクリートの床が剥がれて…
ゴォッ!
…こっち飛んできた。…いやいや。そんなのあり?当たったら超痛いじゃん…
「よっ。」
まあ当たらないけど。
「リターン!」
…リターン?
「うわっ!?」
戻ってきた!なるほど。飛ばしたんじゃなくて操ってたのか…
…まぁそんなものかぁ…つまんないなぁ…
「もうちょっと強いと思ってたけど…そんなもんか。つまんなーい」
「なっ!?…このぉ!」
メキメキ!
…数が増えた。うん。だからなんだと?
ゴゥンゴゥンゴゥン!
うん。確かに真司だったら危なかったかも…?まぁ、光でも勝てそうな人だね。
「てい!」
ビュン!
…終わらせるか…
「よっ。ほいっ。せいっ。とりゃ…おらっ!」
コンクリートの間を縫って進んで〜
ゴイン!
頭突き!
「…けふ…」
「…頭突き…」
「ありゃ痛そうだ。」
「楽勝だぜ!さ、次!最後は君だよ!」
「…あんた強いな。」
「まーね!」
ふふん。
「よし、全力で行く!この会場ぶっ壊れても知らん!」
「…へぇ。ちょっとは面白いかも…」
「…あんまり壊さないで下さいね。」
「あ、はい。」
「構わん構わん!始め!」
どっちだよ。
「行くぞ!」
ゴゴゴゴゴ…
「…地震?」
「…あーこりゃやべーな…そっちの人達もちょっと避難してくださーい!」
「おう…」
…何が始まるんです?
ゴポ…ゴポポッ!ドバッ!
「…溶岩っ!?」
「…行くぞ!」
溶岩が襲いかかってくる!?
「…危なっ!?流石にこれは死ぬよ!」
「まだまだ行くぞ!」
ドボボボ…
…なんかもう近くに居るだけで熱い!
「うぇぇぇん…アイテム全ロストは嫌ぁぁぁ!マグマダイブもやだー!」
「…何の話してるの?」
「…マイ○ク○フトだろ。」
地面掘ってたらマグマにぶち当たって燃えた時のショックは忘れられない!
…まぁ、あの人はリスポーンできるけどこっちはそうもいかないんで…
さっさと片付けよう!熱いし!
シュゥ…
「…?どこに行った?」
「目の前だっ!そりゃ!」
逆立ちして相手の方に倒れつつ相手の両肩に足を乗せて、倒れる勢いを利用して相手も倒す!
そして!
「せいっ!」
バキッ!
殴る!
「…う…」
「…さて、マウントポジション的な訳だけど…降参する?」
「……する。」
シュゥゥゥ…
あ、マグマが消えていく…
「3連勝!これで終了かな?」
「…そうだな。俺たちの出番全くなかったが…お疲れ。」
「お疲れー。」
「…すいません…あの人めちゃ強いです…」
「いや、ありゃぁフイを突かれただけだ。次は勝てるさ」
「言っとくけど僕実力の100分の1も出してないからね!次は僕に魔法くらい使わせてみなよっ!」
「…だそうですが?」
「……いつかは勝てるさ…」
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「結論!僕最強。」
「…そうだな。ところで、お仕置きの件…忘れた訳じゃねぇよな?」
「……」
忘れてたっ!のこのこついて来ちゃったよ!
「…さて、お前のやったことは法律違反だ…いつもより厳しいから覚悟しとけよ?」
「や…やだぁぁぁ!」
けつろん。しんじさいきょう(最恐)
…法律は…守ろうね…ガクッ。
マグマにダイヤを飲まれたショックは未だ消えてません。マグマ怖い。