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後輩


カリカリカリ…


「〜で、ここは…なるので…」


…うぅ…授業疲れる…2年生になってからまたスピードが早くなった気がするよぉ…


まぁ、理解できない訳じゃないんだけどね。流石僕!


…でも手が疲れたなぁ…よし…こういう時は一休みだ一休み。ぶれーくたいむってやつだよ!


「………………」


…うむむ。真司は真面目にやってるな…


はぅ。真面目な真司もかっこいいなぁ…いつでも真司を見てられるなんて…同じクラスで良かったよぉ…


あ、真司がこっち向いた!あ、戻しちゃった…残念だなぁ…もうちょっとこっち向いてても良かったのに…


真司〜早く甘えたいよぉ〜放課後まだかなぁ…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


…また夜佐々木君をガン見してる…そんなに佐々木君が気になるか!ゾッコンか!メロメロか!


…あれで学年1位だっていうんだからタチが悪い…こっちだって真面目にやってるのに…


あれかしら。愛の力!とか、そういうのなのかな?


それだったら納得いくわね…夜の愛の力とか凄そうだもの…


それだけにちょっと心配なのよね〜…いつその愛が暴走するか分かったもんじゃないし…暴走したら世界が終わりそう…


まぁいいか。夜のコントロールは佐々木君が上手くやってくれるでしょ…


それより真面目に勉強しなきゃね…はぁ…



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


…何やら視線を感じるな…


多分夜だな…このこの感じは…


チラッ


…やっぱり夜か…思いっきり目があったし…しかし授業中とかずっと視線を感じるのは流石にちょっとキツイんだが…もう少し控えめに見てくれないだろうか…見るなとは言わんから…


…はぁ。ていうか、なんでそんなに見てくるんだ…?俺の勉強態度にそんなに問題があるのか?


…いや、無いはずだ。テストの点は悪いが、態度は真面目な筈だ…多分。


となると…なんだ?本当に理由はなんなんだ?


…う〜む…今度俺の部屋に来た時に聞いてみるか…


…う…まだ感じる…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「んくぅ〜っ♪」


はー!やっと授業終わったよぉ…遂に放課後だぁ!


…はやく真司の所行きたい…けど、部活あるんだよなぁ…


くそうくそう。僕の真司タイムを邪魔する部活なんてなくなってしまえ!


…まぁ、僕の部活がなくなった所で真司は真司で部活頑張ってるから僕だけ早く終わっても仕方ないんだけどね…


はぁ…仕方ない。行こう…あれ?そういえば今日は後輩が入ってくる日だっけ…


誰か入ってくるのかな…うぅ…怖そうな後輩だったらどうしよ…


…でも、殆ど見学すら来てる人いなかったし…大丈夫かな?増えない。っていうのが楽なんだけど…あれ?それだと部活が廃部になったりするのかな?


あ、そんな事考えてる間に着いちゃった。よし、入ろう。



ガラッ


「始めましてぇぇ!今日からお世話になるぅぅ!水谷稔ですっ!よろしくお願いしますっ!」

「…っ!?」


入った瞬間めちゃくちゃ大きな声がっ!?え?なに?後輩?この人が!?このめっちゃ体育会系な上に選手宣誓とかやってそうな人がっ!?


「…始めまして。僕は…「杉下さんですよね?」…あ、うん。…なんで知ってるの?」


「…いやいや、今の1年で杉下さんと青山さん知らない人は居ないッスよ?あの、歓迎会事件で超有名ですから!」


歓迎会…事件…あぁぁぁぁ…あれかぁぁぁ…


あれでめちゃくちゃ悪目立ちしちゃったからなぁ…光の馬鹿…レズ…ぐすん。


「…あのー?どうしたんですか?そんな端っこでorzになって…?具合でも悪いんスか…?」


…はっ!?しまった!そうだ、この人…なんだっけ、稔君?だっけ?は僕の始めての後輩なんだ…!キリッとしたところを見せなくちゃ…!


「なんでもないよ。それより、わからない事があったらなんでも聞いてね。キリッ。」

「…あ、はい。」


(…今、キリッ。って口で言ったよな…?)


「…えっとね。おおまかな説明をしてくよ。まずこの部活はね。大した事しないよ。大体本とか読んでるだけなんだ…ここだけの話、サボっちゃっても別に大丈夫だよ。まぁ、ゆっくり慣れていこうね。」

「ありがとうございます!」


…うんうん。元気だし素直だし、いいなぁ…後輩…頼られるっていうのもなかなか…


…ていうか、誰も来ないな…小林君…デートかな?くそう。デートでサボりとか爆発すればいいのに…


「…ん〜あの本かな…よっと。」


ひゅん。


「…ん?あ、あれ?今、本が勝手に手の中に飛んでこなかった?気の所為?」

「…気の所為だと思いますけど…本が勝手に飛んでくる訳ないじゃないですか。やだなぁ杉下先輩…」

「…だよねぇ…?」


…うむむ?確かに飛んできた気が…?魔物の1人だったりするのかな?まぁ…いいか。


(危ねぇぇ…つい癖で…!ふわふわした先輩で良かった…あ、首傾げてる…始めて見た時も思ったけど…可愛いな)


…なんか見られてる気が…


「…僕の顔になんかついてるかな…?」

「え?いや、なんもついてないですよ?」

「そう…?じゃあ、なんで見て…」

「いやぁ…可愛いなって思って?」


「…あ、そう…」



…うぐっ…な、なんか吐き気が…っ!?なんだろうこの…生理的に受け付けない感じ…いや、別に後輩の人が気持ち悪い訳じゃないんだけど…!?真司に言われた時とか…そういう時とは違う…強いて言うならそう!男の頃に可愛いと言われた気分だ…っ!


…く…まだ僕は男としての心が残っていたようだね…


「…すいません…なんか悪かったです…」

「い、いやいや!嬉しかったよ?うん!」


・・・・・・・・・


…き、気まずいっ!?早く時よ過ぎ去れっ!?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「…やっと終わった…」


結局あの後一言も喋れず終わっちゃったなぁ…誰もこなかったし…悪い事したな…ただちょっと冗談言っただけだったんだろうに…


まぁいいか!さてと…真司帰ってきてるかなぁ…


「しーんじくんっ!…いなーい。」


…まぁ仕方ないか…早くこないかなー










ガチャ。


おおっ!?来た!


「…なんだ。既に居たのか。」

「おうとも居ましたとも!さあこっちに!」

「はいはい…」


むふふ…真司はやっぱりいいなぁ…あ、そうだ。


「…真司、ちょっと僕に可愛いって言ってみて?」

「…なんだいきなり…夜。可愛いぞ。」


「…ふへへ…」


…なんだろう。真司に言われるとあったかいなぁ…何の違いが…?うむむ…


「…なんなんだ?いきなり」

「いや、今日後輩が入ってきたんだけどね?その人に可愛いって言われたんだよ…そしたらさぁ、なんか気持ち悪くなっちゃって…どうやら男としての気持ちが残ってたみたいでさ?で、真司ではどうかなって…」


「…どうだったんだ?」

「全然気持ち悪くなかった!むしろぽかぽかした!」


「……そうか。」

「お?お?…照れてますな?うりうり。」

「照れてない。やめろ。」


「…ちぇ〜真司はどうだったよ?」

「あ〜…なんかめちゃくちゃ上手い奴が1人入ってきたな。」

「へ〜…真司より?」

「…う〜む、今はまだ俺が上かな…凄いんだぜそいつ。ボールに意思があるかのように足に吸い付いてるんだ。」

「へぇ〜それは凄いねぇ…」


…その人も魔物かな?…でも魔物なら力そんなバンバン使わないだろうし…うーん?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ピロリン!


…ん?光からだ。


『夜!明日の放課後喫茶店に来てくれない!?相談したい事があるの!』


…顔文字も絵文字も無し…余程なんかあったのかな…?


『いいよ』


『ありがとう!』


…うーん。なんかあったのかな…まぁいいか!明日に備えて寝よ…

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