新入生歓迎会(不参加)
…うぅ…眠い…早起きとか久し振りだから超眠い…
今日から2年生が始まる。ドキドキするね…真司と一緒になれるかな…友達できるかな…後輩どんな人たちかな…
…うにゅにゅにゅ…
「…あ、真司!」
「…お、夜か…眠そうだな。」
「ま、まぁね…一緒のクラスになれるかドキドキしない?」
「…あんましないな。」
「…そう。」
…しょぼん。ちょっとくらいドキドキしてくれてもいいのに…
「…ま、なりたいけどな…じゃ、この辺で」
「あ…うん…」
変な噂が立つとめんどくさいっていう理由で僕達は一緒に登校をしない。学校内でも極力話しかけない。
…前はそれでも良かったんだけど、今はそれがすっごく寂しい
…いつか堂々と一緒に登校できるようになりたいな…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…んん…見えない…人が邪魔で見えない…
…!あった!僕1組だ!…し…真司…は…?
1組!やった!真司と一緒のクラス!…ふへへ…
あ、光も一緒だ…けど、本田さんや小林君、橘さんも違うクラスかぁ…あ、伊東さん一緒だ。
…ふふ。神は僕を見ていたね…表立って話しかけたりはあんま出来ないけど、見てるだけで幸せだもん…
「…よ〜る〜!また一緒だねぇ!」
ガバッ!
…考え事してたら光に捕まりました。
「出たな百合女!事あるごとに抱きつくんじゃない!」
「だから違うって!…そ・れ・に…佐々木君も一緒だね…良かったね?」
後半は僕だけに聞こえるように囁いてきた。…くすぐったい。
「…う…うん…」
「あらあら顔真っ赤…おねーさんが体の火照りを鎮めてあげよう!」
「どこのウス=異本だこら!光攻め僕受けのウス=異本なんて誰得なんだ!」
「「俺達だぁ!」」
「………うん?」
「…今なんか聞こえたような…?」
…なんか、複数の男の声が…でも周り見渡しても皆違う方向向いてるし…気の所為?
「…誰の声かな…」
「…わかんなーい!隙あり!」
「あぁっ!?」
一瞬の隙をつき光ホールドを抜け出す!そして全力疾走!
「次は新入生歓迎会だよ!」
「分かってるわよ!逃げるな!」
「捕まったら食べられちゃうからやだー!」
「がおー!たーべちゃうぞー!」
「うわぁぁぁぁ!」
速度が上がった…!?バカな…光の足が僕より速くなったとでも言うのか…!
認めん!認めんぞ!僕は天才だ!一流だ!ここは手柄をあげ…セリフ間違えた!僕がナンバーワンだ!光になぞ負けぬ!
「……何、あの人達…」
「…わかんないけど…すっごい速いね…」
「2年生かな?」
「…多分ねー」
あぁ!なんか1年生の話の種にされてる!しかし!それに気を取られていては負ける!
…ぐぐ…こっちに逃げても何もない…!仕方ない!
「じゃんぴんぐ!」
よじよじ。体育館の上に登り…二階の窓から入る!
「ふふふ…その程度でこの私を止められると思わない事ね!」
「光そんなキャラじゃなかったでしょ!?いつからそんなキャラに…!」
「なったんじゃないのよ…戻ったのよ!小動物的な物を愛でるのが好きな光にね!」
「うわぁぁぁ!?」
中に入っても追いかけてきた!逃げ場がない…仕方ないっ!
柵から…飛び降りるっ!
…あ、やべ。新入生&先生が居る。…どうしよう。もう落ちてるしなぁ…怒られちゃう…どうしよ…
トスン!
「…新入生の皆さん!入学おめでとうございます!これから仲良く頑張りましょう!それでは!」
「…………はっ!?こら!杉下さん!止まりなさい!」
「……へぇ…杉下って言うんだ…あの人…」
トスン!
「…入学おめでとう皆!私は青山光!これからよろしく!」
「…………はっ!?だから止まりなさい!2人とも!」
「…素敵…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
くっそぅ…同じ手を使ってくぐり抜けてくるとは…うぅ…もう疲れてきたよ…
…ってあれ…あれは…真司!た、助けてくれないかなぁ…
「…………」
すっ。
え?ちょっと…?なんでそこで足を出すの?車は急に止まれないって知らないの…?
カツン…ズサァ!
「い、痛いよぉ…何するのさ…」
「…お前…目立ち過ぎ…というか…ふざけ過ぎだ…」
「…ふふふ…夜…追いついた…潔くもにもにさせなさい!」
「ひぃぃ!」
「…お前ら。職員室に来い。」
「…ひぃ…」
「せ…先生っ!?」
…助かった…けど…助かってない…うぅ…光の馬鹿…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…新入生歓迎会にも出れずにこってり絞られました。」
「…だろうな…」
「…疲れた…足痛い…」
立たされっぱなしだったからなぁ…
「…お疲れ様。」
「ひどいじゃないか真司!僕がああなってたんだから助けてくれれば良かったのに…転ばすなんて!見てよここ…擦りむいちゃったじゃん…」
「…悪かった。あの速度じゃ言葉じゃ無理だと思ってな…待ってろ、今消毒液と絆創膏を…」
「いやいや、別に要らないよ。ほら、もう治った」
「おぉ!?なんで…」
「…真司…最近僕が吸血鬼だって事忘れてるでしょ…」
「…おお、そういやそうだな…ほら、最近血を吸いにこなくなったもんだから…」
「最近魔力使わないからね…普通に生きてくためには食事でも大丈夫になってきたしね…でも、今のでお腹減ったから頂きまーす!」
チュゥゥ…
…美味しい…♪
「…ぷはぁ…真司のでお腹一杯だよぉ…♪」
「…そうか。良かったな」
…?なんか顔赤くない?気の所為?
「…まぁ、取り敢えず…これからよろしくね!同じクラスとして!」
「おう。」
「…ガンガン話しかけてきていいよ?」
「…考えとく。」
…なんか今日は幸せと不幸が一気に来たなぁ…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『光嫌い』
『レズ』
『光嫌い』
『レズ』
『光嫌い』
…夜からのメッセージが辛辣…仕方ないけど…
「……うぅぅ…なんであんな事しちゃったかなぁ…なんか…逃げられるとムキになっちゃうのよね…」
…治さなきゃなぁ…
取り敢えず謝ろう…
『ごめん!本当ごめん!(>人<;)我を忘れてたの!これからは自重して少なくするから許して!>_<』
送信…と。
ピロリン。
返信早っ!?
『少なくするってなんだよ!無くせよ!…まぁいいや…許してあげる。_( _U・ω・)_』
…よかった…
『ありがとう!(≧∇≦)あと私レズじゃないから!(♯`∧´)』
送信!
ピロリン。
だから早いって!?
『嘘吐き。((└(:3」┌)┘))』
…夜の顔文字ってイマイチ意味がわからないのよね…
『嘘じゃないよ!o(`ω´ )o』
『まぁ、そういう事にしといてあげるよ。(「・ω・)「ガオー』
『ありがとう』
…ふぅ。でも、夜と連続で一緒かぁ…嬉しいなー…
…新入生からの印象は多分良くないだろうけど…
2年生編、突入です。