終業式の後
「…ついに終業式かぁ…」
「色々あったな。」
「…本当色々あったよ…全く…」
…もうなんか思い出すのもめんどくさいくらいめちゃくちゃ大変だった。
「…次は同じクラスだといーねー…」
「そうだな。」
真司と同じクラスなら全部頑張れる気がする!なんでも。
「…暇だね?」
「そうだな…」
「…よし!ゲームやろうよ!」
「お、いいぞ?何やるんだ?」
「違う違う…そういうのじゃなくて…言葉遊びみたいな?」
「…なんでそんなもの…」
「いいじゃん別に!じゃあ行くよ!『好き』って10回言って!」
「好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き」
…ふわぁ…こんなに好きって言ってもらえるなんて…ってそうじゃなかった!
「僕の事どう思ってる!?」
…好きって言ってくれるかなー…
「ひじ。」
「ひじっ!?なんでひじっ!?」
予想の斜め上をマッハ2で突っ走ってった!
「…せめて…ひざがよかった…」
「そっちかよ。ていうか、なんでだよ。」
「真司サッカー部だからひざの方が使ってもらえそう…」
「そういう事か…?」
「…もう一回ね。『夜の事が好き』って10回言って?」
「なんでだよ!?それ言葉遊びでもなんでもないじゃねぇか!」
「…ケチ。じゃあ1回でいいよ…」
「…ったく…夜の事が好き…これでいいか?」
「うん。まぁまぁ満足したよ」
…録音…よし!完璧…ふふ。寝る時にループさせて聞こうっと…
「…はぁ…真司が引っかかってくれないからつまんないよ…ゲームしよう?」
「あれの何処に引っかかる要素があるんだよ…」
…まぁ、好きって聞けたから僕的には大満足なんだけどね。
「…あ、ちょっと待っててね」
「どうしたんだ?負けそうだから逃げるのか?」
「違うよ!別に逃げてる訳じゃないし…第1負けそうじゃない!」
「…メーター赤で何言ってんだよ…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…もぞもぞ…あったあった。これだ…
…ふふ。実はこんなの買ってきちゃったのです…探すの苦労したよ…真司、喜んでくれるかなぁ…
「真司!1年生も終わり…2年生が始まろうとしています!そんな貴方に感謝の気持ちを込めてこれを送るよ!」
「…なんだこれ。苗?」
「『キヅタ』って言うんだ!どうやって育てるかは自分で調べてね」
「…なんでだよ…」
…僕にとっては、僕が真司にキヅタを送ったっていう事実が大切なんだもん…育て方まで分からないよ…
「…まぁ、いいか。ありがとな!」
なでなで。
「…むふふ…喜んでくれると嬉しいです…」
…今だ!ゲームを再開して…
「甘い!」
K・O!
「…ぐすん…」
「残念だったな!」
「…もう一回だっ!」
「…お前も懲りないよなぁ…」
…次は勝つもん!
…はぁ…(負けまくったけど)充実した1日だったなぁ…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…完璧だ…」
服の上から真司のワイシャツを羽織り、スマホで撮った真司の写真を見つつ、今日録音した真司ボイスをイヤホンで流しながら寝る…
…最高…!真司が沢山だよ…!あぁ…本当なら本物がここにいてくれるのが1番いいんだけど…それは無理だもんね…うぅ…真司を監禁して僕だけの物にしたい…
…うふふ…お母さんが起こしにきたりしたら大変だけど…まぁ、大丈夫だよね…
あぁ…真司真司真司…♪ふへへ…どっちを向いても真司♡
あははっ!ははっ!リアルでは無理でも…今は真司は僕だけの物っ!僕だけ見てくれてる…!
「…さてと…寝ようかな…」
おやすみ真司〜♪
『夜の事が好き』『夜の事が好き』
…んにゃぁぁ!刺激が強すぎて寝れないよぉぉ…
…僕、真司のせいで死ぬかも…あひゅぅ…♪