なんで俺が女の子?
皆さんは『TS』というジャンルをご存知だろうか?TS…俗に言う性転換のような物だ。
…これには様々なジャンルがある…異世界に飛ばされた時になってしまった者…記憶を受け継いだまま転生した者…そして…
「…どういうことなの…」
俺の様に、朝起きたらなっていた者。
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「ふむ…まぁ落ち着こう。これはあれだよな?所謂、朝起きたら女の子になってました☆っていうあれ。うん。間違いない」
長い黒髪、ぱっちりとした目、小さくなった背丈に、細い体…膨らんでるとは言いづらいが、柔らかい胸。
「…うん。美少女だ。」
鏡を見た時に映る可愛い女の子。全てが俺が女になってしまった。という事を示していた。
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「…どうしよっかな〜」
幸いにも今日は休日で、親も仕事で居ない。考える時間はいくらでもある。
「はぁ…」
どうしようか?問題はいくつもある。
1つ『この姿を見て俺だと信じて貰えるか』
2つ『信じてもらったとして、学校や戸籍はどうする?』
3つ『俺は女の生活の仕方なんて知らない』
…ざっと思い付いただけでもかなり大問題だ。どうしてくれる。
…考えたって答えは出ないかな…ならば…仕方あるまい。3人よれば文殊の知恵とも言うし(2人も友達居ないがな!)友達に相談しよう…こういうジャンルにも手を出してたはずだ…
ケータイケータイ…うん。俺の携帯だな。
『よう、暇か?』
『暇だが…どうした?』
返信早いな。ありがたい
『ちょっと俺の家まで来てくれないか?』
『…なんだか分からんが…分かった』
『あぁ、そうだ。お前の対応するのは俺だからな。絶対に俺だから』
『…おう?』
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ピンポーン
来た…!…本当に信じて貰えるだろうか…ちょっと心配だ…
ガチャ。
「…ん!?」
「驚くよな。そりゃそうだ。取り敢えず中に入れ」
「おう…」
良かった…取り敢えず話は聞いてくれそうだ…
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「説明を3行で頼む」
「朝起きたら
女になってた。
へるぷみぃ。」
「なるほど。…マジか?マジで健一なのか?」
「マジマジ…なぁ、どうしたらいいと思う?」
「…病院とか…」
「なるほど、病院行って、朝起きたら女になってたんで戻して下さい!と言うと。…精神科に通されるわ!」
「…じゃあ無理だ。女として生きろ」
「いやまぁ…それは別に構わないんだが…俺女の生活の仕方とか全然知らないぞ?」
「今はインターネットでなんでも行けるだろ」
「それもそうか…流石真司!頼りになる」
「…ん?…あれ?…おい、ちょっと見てみろ」
「…なんだ?」
『1年4組杉下 夜』
「…お前のか?」
「確かに俺は杉下ではあるが…夜なんて名前じゃないぞ。てか、夜って人の名前じゃないだろ」
…どういう事だ?
「…ちょっと確かめたいんだが…お前の親が帰ってきたら、お前の姿を見せてみろ」
「お…おう」
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「ただいま〜!あー疲れた…あら、真司くんじゃない。来てたのね、いつも夜と仲良くしてくれてありがとう。」
…バカな!?
「どういう事だっ!?」
「…つまりお前はこの世界では女で生まれて来てるって訳だ…よかったな。戸籍とかの問題は無さそうだぞ」
…あれ?ちょっと待てよ?
「…真司は…俺が元男だって覚えてるよな?」
「…あぁ…」
…なんで真司は覚えてるんだ…?
「取り敢えず俺は帰るが…なんかあったら俺に連絡しろ…あと話し方変えとけ、それじゃ外見と合ってなさ過ぎだ」
「はい…」
…不安だ…