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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
果ての大地 召喚編

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落とし穴106堀:今年も今日で終わり

今年も今日で終わり



Side:ユキ



「ふーふー……」


俺はそう息を吹いて、熱いお茶を少しでも冷まそうとする。

まあ、この程度で冷めるとは思えないが、様式美というか、やらずにはいられないというやつだ。

ある程度吹いて、満足したら、湯呑を口に近づけて、お茶を口に含む。


「あつつ……」


やっぱり、簡単に冷めるわけもなく、ハフハフしながらお茶を飲みながら、不意に時計に目をやる。


只今の時刻8時30分。


普段なら、朝食を終えて、忙しくみんな仕事に向かう時間帯なのであるが、本日は違ってみんなそのまま、食卓でくつろいでいる。

なぜかというと……。


本日の日付12月31日。


つまり、本日は大晦日。今年の最終日である。

お店などは稼ぎ時で、行政はお祭りなどのイベント管理で大忙しだが、今年の我が家にはそこまで関わっていないのだ。

ウィードの行政管理や商業関連の管理はすでに次代の代表たちが取り仕切っており、嫁さんたち前代表は、ほとんどがのんびりしているのだ。

……そう、ほとんど。


「あーもう。なんで仕事があるのよー」

「まあまあ、ミリーは冒険者ギルドとの繋ぎですからね」

「うがー。子供が生まれたっていうのに、溜まった書類の整理ばっかりよ!!」

「代わりがそうそういませんからねー」

「ラッツ手伝ってよー」

「別にいいですけど、計算ぐらいしか手伝えませんよ? 冒険者ギルドの関係書類なんか見てもさっぱりですし」

「それだけでも助かるわ!! よし、じゃ、さっさと終わらせて、午後にはユキさんと一緒にのんびりした年末を過ごしましょう」

「そうですね。それがいいです。じゃ、お兄さん、みんな、いってきます」

「ユキさん、みんな、行ってきます」

「はい。行ってらっしゃい」

「「「いってらっしゃい」」」


そういって見送る俺たち。

ああいう風に、未だに代表や外交官として働いている嫁さんたちは忙しい。

特に、外交官はこういう年の節目が一番大事なところだからな。


「はぁ、私たちも行きますか……」

「そうですわね……」

「……さぼる」

「そういうわけにはいきませんよ。アグウストは今かなり揺れていますし。ジルバの方からは、サポートしろと言われています」

「私もですわ。ローデイの方にまで色々噂が来てるんですから、クリーナさんがさぼりでもしたらかえって面倒事ですわよ?」

「……くそう」


そんな感じで、ジェシカたちも出て行く。

今年、正式に国同士としての交流が始まった、イフ大陸の方はこんな感じで忙しい。

クリーナはぶつぶつ言いながらも、ジェシカやサマンサと話し合って、結構荒れているアグウストが面倒を起こさないように調整しているあたり、かなり頑張っていたりする。


「さて、イフ大陸のメンバーが頑張っていますし私たちも頑張りましょうか。シェーラ」

「そうですね。ルルアさん。ラビリスも頑張りましょう」

「私は面倒だわ……。でもやらないとね。さっさと帰ってくるわ」


そういって、ロガリ大陸の外交官メンバーも出て行く。

まあ、こっちは慣れたもので、忙しいことは忙しいが、イフ大陸のメンバーよりはマシだろう。

で、最後に出て行くのは……。


「女王なんて、面倒なだけね。年越し挨拶の収録なんて、今日じゃなくていいじゃない。新年のあいさつも今年は一日にやることになっているし……。なんでこんなことになっているのよ? 去年までは3日だったじゃない」

「そこは、今代の代表たちが決めたことだからね。私たちからはなんとも……。本人たちに言わせれば、収録の件は、かなり譲歩したらしいわよ? 生でしゃべって欲しかったと。新年のあいさつも領主館か教会で0時からやってほしかったみたいよ?」

「はぁー。なんか女王、王族も三が日はのんびりするって法を作るべきじゃない?」

「そうかもね。だけど、今年は頑張って。ちゃんとご飯は用意してまってるから」

「はいはい……。女王陛下はお仕事にいきますよー」


エリスに諭されて、お仕事にいくのは我がウィードの女王陛下セラリアである。

つい昨年までは、ウィードの首脳陣、代表たちがほぼ身内で固められていたこともあり、正月休みは存在していたのだが、今年は代表たちが入れ替わっているので、気合い入れということで、女王陛下のお言葉を賜りたいとのことで、正月出勤となったわけだ。

まあ、王族とかの宿命だよな。

とはいえ、俺や、家で待機するメンバーも、正月の国際パーティーには参加しないといけない。

代表でなくなったとはいえ、その影響力は未だにあるし、俺に至っては女王陛下の王配という役なので、同伴しないわけにはいかないのだ。

せめて、お正月三が日だけは……というやつだったが、セラリアはそれもかなわないようだ。

お仕事がんばれー。


「さて、お仕事に行くメンバーは全員出発したようだし、俺たちも料理に取り掛かるか」

「「はい」」


家に残るメンバーはメンバーで、こうしてお正月の準備をするので、ただの休みというわけでもない。

主夫や主婦は、正月はある意味とても忙しいのかもしれない。

なにせ、おせち料理、年越しそば、今晩のごはんと色々あるのだ。

この特別料理に加えて、おもちとか、そういう特殊なお菓子もいる。

まあ、実際は各家庭によりけりではある。

一番大変なのは、お正月明けの親戚集まりだろう。

俺たちは国際パーティーもこなしつつ、身内で集まる正月準備もいるわけだ。

メンドイとは思いつつ、材料の在庫を再び確認して、足らないものがないかとちゃんと調べる。

いざというときに、お酒とかが足りませんでしたーって言うのは大変だからな。

あとは、その親戚集まりという名の酒盛り、宴会をするための場所の準備である。

幸い、うちは旅館でもあるので、いつも使っている宴会場を使えばいいのだが、もう一度しっかり掃除をしたり、集まる人数が多いので座布団が足りるかとかいう作業もいる。

こんなことをしていると、親戚の集まりであくせく働いていた、女性陣の苦労がよくわかる。

別に、女性に仕事を押し付けてはいないのだが、逆に手伝いもそこまでできなかった。

台所は女性の仕事場で野郎は邪魔だ。という感じだった。精々重たい缶ビールの箱を運んだぐらいか。

とまあ、そんなことを考えながら、子供の世話やお正月の準備をしていれば、あっという間に、日は傾き、いよいよ今年の最後が近づいてくる。


「ふう。何とか間に合ったな」

「間に合ったねー」

「間に合ったのです」


3人で出来上がった晩御飯と先に作っておいたおせち料理の一部を見てほっと息をつく。

今や我が家は大家族だ。

その準備となると、やっぱり大仕事となる。


「だからといって、出来合いをスーパーで買うのはなー」

「それはいやー」

「いやなのです」


そう。ここ最近の激務で、一緒に食事をとることが少なくなっている。

だからこそ、お正月は手料理でというやつだ。

まあ、最悪、お惣菜でも買って水増ししていいと思うが、できる限りはというやつだ。


「さ、料理を運ぶか」

「「はーい」」


出来た料理を宴会場に運び込んでいると、キルエやサーサリも子供の世話をデリーユなどに任せて、こちらの手伝いにやってきたので、すぐに運び込みが終わる。

というか、流石現役メイドといったところか、一人で器用に何皿も持っていくのはすごいと思う。

でもさ、それって飲食店の店員の技じゃないのか? と思って聞いてみたら、確かに貴族の前では一皿ずつ丁寧に持っていくが、裏で使用人たちには一気に配ったり回収するのでよくやっていたとのこと。

聞けば納得の話だ。白鳥は見えないところでバタ足するというやつだ。


「あとは、みんなが戻ってくるのを……」

「「「ただいまー」」」


待つだけと思ったら、タイミングよく、仕事が終わったメンバーが戻ってきたようだ。

セラリアは来年まで会えないが、そこは仕方がない。ちゃんと作った料理は先に届けに行ったし、それで頑張ってもらおう。


「おかえり。もう晩御飯は出来ているから、お風呂とか済ませて、宴会場に集合だ」

「「「はい」」」


普通なら先にお風呂に入ったら湯冷めするんじゃないかと思うが、今年の初詣は0時を回ったらすぐに行くことはないので心配ない。

日が昇ってから、セラリアと一緒に行く予定だ。

0時だと、セラリアが合流できないから、こういう予定になった。

今日は、落ち着いてのんびり家で新年を迎えて、セラリアが帰ってきたのを確認して寝るという予定だ。


「さて、俺たちは準備を終わらせよう。あとは、お皿やコップを並べるだけだ」

「「「はーい」」」


料理は運び込んだが、まだお皿やお箸などはないので、それを人数分そろえる。

お酒の方はあっちに置いてと……。

そうやってこまごました準備をしていると、デリーユとリーアが子供たちを連れて入ってくる。


「おー、豪華じゃな」

「今日は大晦日だもんね」

「うわー。おいしそう。ねえ、たべていい?」

「だめだよ。おねえちゃん。おかあさんたちがまだだよ」

「スミレのいう通り。サクラ。我慢する」

「むー、わかった。しゅてお姉」


サクラは妹のスミレと姉の秋天に止められて我慢している。

その様子を見た他の子どもたちも、我慢しているような表情になる。

それを見て、俺は我慢させる必要があるか? と思っていると、お風呂に行ってきたお仕事に行ってきたメンバーが戻ってくる。


「さ、食べて飲むわよ!!」

「はいはい。適度に飲んでくださいね。ユミちゃんが酒臭いおっぱい飲む羽目になるとか可愛そうですし」

「え? お酒って飲んだら、おっぱいになるの?」

「いや、ラッツはお酒をほどほどにということでしょう。お酒くさいおっぱいとか聞いたことないですし」

「私も聞いたことはありませんが、お酒の臭いは移るでしょうから、ユミちゃんが嫌がるレベルはやめた方がいいですわよ?」

「……ん。その時は私がユミにおっぱいを上げる」

「いやいや。クリーナはおっぱい出ないでしょうに。って、まさか出るようになった!?」


へ? 俺は聞いてないぞ?

クリーナがまさか……。


「……出るようになったら上げる」

「ああ、そういう事ね。その時はお願いするわ」


周りのみんなもほっとする。

俺も驚いた。

周りが隠しているかと思ったわ。

ほっ。いや、別に妊娠は悪いことじゃないが、突然のことだし、病院に連れて行かないととか色々思い浮かんでしまった。


「さて、雑談はそれぐらいにして、子供たちも待っているし、そろそろ食べよう」

「「「はい」」」

「みんな、今日も一年ありがとう。ということで、今年の疲れを取るために……カンパーイ!!」

「「「カンパーイ!!」」」


なんか忘年会みたいになったけど、あんまり大晦日も変わらないか。

さて、残すところ、今年は4時間弱。

本当に、今年もお疲れ様でした。






ということで、本年度も読者の皆さま、本当にお世話になりました。

この様な誤字脱字の多い小説を読んでくれて感謝感激であります。


そして、毎回修正のコメントをくれる主要3、4人の方にはこの場を借りて、深く御礼申し上げます。

感想をくれる皆々様にも、個人個人で返信が出来ないことを深くお詫び申し上げるとともに、ちゃんと読んでおり、励みにさせていただいていることをご報告させていただきます。


最後に、来年度もよろしくお願いいたします。


ということで、面倒な挨拶はここまで、次回の投稿予告。


1月1日 0時に投稿予定。


休むつもりはナッシングなので、お楽しみに。

といっても、お正月ネタがあと2、3回は続くから、そこの所よろしく。

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