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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
果ての大地 召喚編

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第491堀:攻めてきた理由

攻めてきた理由




Side:ユキ




さて、お互い席に着いたはいいが、何から切り出すべきか……。


「昨日の件はお許しをもらえましたが、正直にいいまして、ユキ様やウィードの皆さまが、召喚、攫われたのは私たちにも原因があります。本当に申し訳ございませんでした」


そういって、再び頭を下げる王子とジョージン。

ああ、そういえば、呼ばれた原因はこの帝国が攻めてきたからか。


「頭を上げてください。召喚についての責は帝国の皆さまに問おうとは思っていません。そんなものが存在するとも思えませんからね」

「確かに。ハイデンがおとぎ話の召喚に縋ろうなどとは思いもよりませんでした」

「ですが、おとぎ話もあながち馬鹿にできませんな。このように、ウィードの皆さまが来られたのですから。まあ、誘拐という側面を理解できていなかったハイデンの落ち度というわけですな?」

「ええ。ジョージン殿の言う通りですね。こちらの問題はハイデンに追及するとして、その原因となった、ハイデンを攻めることになった理由は教えていただけませんか? 正直、こちらにきて、まだ数日も経っていないのです。この周りの国々の関係はさっぱりでして。そういう意味でも、向かってきた敵をただ倒すわけにはいかなかったんですよ」


ハイデンが包囲網をしかれていたとしたら、仲間になるのは、色々まずい。

俺たちの目的とはどうあがいても、正反対の立ち位置だ。

どっちが正義か悪かという問題ではなく、ハイデン側にいるだけで、多くの国と事を構えることになるからな。

それは帝国も同じ。今回、ハイデンへの侵攻理由がこの近辺の国家統一を目指すなら、仮想敵国はこのすべての周辺になるわけだ。

その場合、どちらにしても、敵を倒すという面倒ごとが発生する。

そういうことを避けるために、まずは、ここら一帯の情勢を把握しなくてはいけない。


「なるほど。道理ですね。しかし、どこから説明したものやら……」

「ですな。国々の情勢といいましても、どう考えても私たちの口からは帝国主観で話してしまいますな」

「どこからというのであれば、そうですね……。まずは周辺国の話と、その関係状態ですかね。歴史云々はなるべく省略でお願いします。あと、帝国主観なのは仕方ないです」

「わかりました。では、地図などは見せられないのですが、軽く周辺国の……」



そういうことで、説明が始まった。

ここ周辺の国は大小合わせて約27。

多いと思うのは、現代地球の価値観だろうというか、日本住まいだからだろうな。

ヨーロッパの方はいまだに、このぐらいの数の国が存在している。

陸続きでこれだけ国が分かれている。

ということで、現代の地球より文明レベルが低いこの世界ではこのぐらいの数は普通どころか少ないといっていいだろう。

まあ、人口も圧倒的に少ないだろうが。

そして、その27ヵ国の中で抜きんでているのが、今話しているフィンダール帝国、そして召喚を行ったハイデン王国、さらにあと2つほど大国が存在している。

今回はあまり関係ないので割愛する。

なぜ大陸制圧を誰も成していないのかというと、他の小国群が原因である。

下手に動けば、四方八方が敵となるので、小国とは関係を維持しつつ、今の状態になっているという。

どっかの歴史で聞いた話だよな。

覇権国家ができようとすれば、他が協力するという話だ。

まあ、出る杭は打たれるというやつ。

だからこそ、外で新しく作る方が楽なんだけどな。それは、こっちの歴史も証明しているからな。内部を改革するより、新しい土地で新しい国家を立ち上げた方が問題はいろいろとあるが、古いしきたりがある国よりはマシなのだ。そもそも、そういうのが嫌で集まったという前提があるからな。

と、これがここら一帯の情勢。

あとは、大国の一つが海に面していて、海産物でのアドバンテージがあるとか。

ふむー、俺たちがいた大陸や、新大陸とは違って、大国が海を有しているってのは初めてのことで、興味深かったが、今は他に聞くことがあったので、そちらが優先だった。



「なるほど。大体周辺国の話は分かりました。で、今回のハイデンへの出兵はなぜ? 他の国を刺激してしまうことになるのでは?」


そう、これが今の問題だ。

話を聞けば、今のところ帝国は、小競り合い程度はあるものの、どことも戦争と呼べるものにはなっていないらしい。

そもそも、ハイデンという国を落とそうとすれば、他の国も動き出す可能性があるといったのは彼らだ。

なのに、どうしてハイデンへと攻め入ることになったのかがより不思議になってきた。


「確証などはないのですが、陛下が言うには、今代になってからハイデンの動きが不穏なんだそうです」

「不穏?」

「はい。今代に変わったのが、確か15年ほど前らしいのですが、今代になってから、外交での圧力が強くなったり、国境侵犯が相次いだり、魔術を学ばせた人々がそのままハイデンに住み着いたりというのが少々ではなく、多々起こっているらしいのです。帝国だけでなく、他の国でも。抗議を度々行っていますが、移住を希望した本人とも連絡は取れずの状態です」


……そりゃ、心配にもなるな。

というか、ハイデン王国が何を考えているかわからんな。


「調査とかは?」

「送ったようですが、これといった情報はなかったようです。ともあれ、このまま外交圧力や国境侵犯が続くと帝国も周辺国もこまるので、対処、出兵することになったのです」

「なるほど……」


しかし、帝国から聞くと、これは確かに帝国の主観だよな。

どう見てもハイデン悪しとしか聞こえない。


「しかし、なぜ出兵を? 話し合いで解決は厳しいと判断したのですか?」

「……そこは陛下ではないので何とも言えないのですが、相手が魔術国だからではないかと私は思っています。準備を整えられると魔術部隊による被害が甚大になります。今回も、学生の部隊に思ったよりてこずりましたからね。一度痛打を与えないと話にならないと思っているのではないでしょうか? ここバイデ交易都市と、キャリー姫、カミシロ公爵の娘は話し合いのカードとして欲していたわけです」

「そういうわけですか」


確かに、交易都市、王女、そして御三家の娘なら、ハイデンとしても相手の話を無視するわけにはいかないのか。


「となると、私たちがバイデ、キャリー姫、カミシロ殿を確保しているのは問題では?」

「このままハイデンにつくといわれると問題ですが、今更そんなことをするとは思いませんし、私たちの駐留などという提案も出ています。こちらとしてもリスクが軽減できてありがたいと思います」

「そうですな。このバイデの防衛のために兵を残さなくてよくなりましたからな。要人についても私たちで対応する必要はなくなった分、ある意味助かったともいえるでしょう。まあ、こちらとしては、ハイデンに対する話し合いに必要になるので、その時に面会させてもらえればいいですな」


ふむふむ、今の状況は俺たちが面倒ごとをかっさらったとも見えるのか。

確かに、帝国軍は負けはしたがほぼ無傷だし、ウィードとの和睦、和解はほぼ済んでいるとみていい。

バイデへの駐留も認める話になっているし、ハイデンと話し合いの席を持ちたいのはこちらも同じではある。

というか、ハイデンと手を組むのは俺としてもやめたい。

話を聞く限り、ハイデンとの話し合いは正規手段じゃ、なんかむりそうだしな。

不穏な情報が多すぎる。ここで断定するのは早計だろうが、ここでハイデンにつく理由もない。

帝国としても、バイデを帝国が占領したのではなく、協力体制をとったウィードが占領したので、緩衝地帯として考えれば理想的というわけか。


「そもそも、ウィードと事を構えれば国が滅びそうですからね」

「そういう意味では、我々帝国は素晴らしき国と手を結べたと喜ぶべきですな」


なるほど、盾になれという話か。

まあ、普段なら文句をいうところだが、ダンジョンを作って拠点としているバイデを手放すわけにはいかないから、仕方ないか。

まあ、取れるものは取っておくべきか。


「話は分かりました。こちらとしても、フィンダール帝国と事を構えるようなことはしたくはありません。が、このままでは物資が枯渇するので、援助はお願いできますか?」

「はい。こちらが盾役を押し付けるのです。それぐらいは引き受けます。元々バイデ占領後の物資も用意してありましたし」

「代金としても、素晴らしい魔術道具を受け取っていますしな。なにも問題は……あっ!?」


話をしていたジョージンがいきなり思い出したように叫んだ。


「爺。大声で叫ぶな。失礼だろう。お前の声は大きいのだから、驚くではないか」

「はっ。申し訳ありませんでした。しかし、殿下、ユキ様たちに話しておかなければいけないことが……」

「なんでしょうか?」

「はい。この話し合いのあと、許可がでれば、本国へ連絡をしてもよいでしょうか?」

「ええ。こちらとしては、友好を結びたいですし、物資の融通なども、連絡なしには無理でしょうから」


俺がそうジョージンに返していると、ジョージも思い出しように叫んだ。


「ああ!? 姉上か!?」

「左様です、殿下」

「姉上?」

「はい。バイデの攻略が思ったよりも難航したので、今後の為に援軍を早めに送って貰ったのです。その軍を率いているのが、私の姉でして……」

「ああ、早く連絡を取らないと、バイデに攻めてくると」

「はい。今後の関係の為にも、連絡する許可を頂きたいのですが」

「構いませんよ。誰が行かれますか?」

「そうですね。ここは陛下と直接話ができる人物がいいでしょうから、私か爺になるでしょう」

「かといって私たちが2人とも空けるのはまずいですな。軍の統括もあります」

「私が行くべき……だな。現場の判断力は爺、ジョージンが圧倒的に上だ。ジョージンが行けば私という王族が捕虜になっているとみられて険悪になりかねない」

「確かに、殿下が直接話す方がいいかもしれませんな」

「……はぁ。しかし、姉上になんていえばいいのやら」

「罵倒の一つ二つは覚悟しないといけませんな。こんな想像の遥か上の話をしなければいけないのですから」


うーん。簡単に済ませるために、崩落を起こしたが、こうやって現場がどう説明したものかというのを見ると、なかなか申し訳なくなってくる。

現場は大変だよなー。という話だ。

上からはせっつかれ、現場では問題が起こっている。

胃を痛めるのは中間管理職。

今も昔もそこは変わらん。


「護衛はどのぐらいいりますか?」

「そうですね。馬で行きますし、10騎ほどで十分かと」

「ですな。盗賊に襲われても突破可能でしょう。近衛から選びましょう」


そんなことで、さっそく連絡を取るために、ジョージ王子がせっせと準備をして、ダンジョンの外へと発った。


「ああ、久々の太陽だ」

「そうですなー。まあ、地下暮らしも雨風なく楽でしたが。そういうのを見ると、帝都でも地下都市を考えるべきですかな?」

「いやー、ダンジョンという能力で地下を維持していますから、人の手だけだと強度の心配がありますね」

「ふむー。そう上手くはいかないですか。と、殿下、道中お気をつけて」

「ジョージンも私がいない間の軍の統括を任せたぞ。くれぐれも、ウィードの皆さまに迷惑をかけないように」

「はっ!!」

「では、ユキ様。12日ほどで戻ると思います」

「はい。お気をつけて」


そうして、若者は、荒唐無稽なお話をするために本社に戻るのであった……。


「信じてもらえますかね?」

「最終的には信じるしかないでしょうが、それまで殿下は頭がおかしくなったと言われるでしょうな」

「……いいんですか?」

「まあ、これもよい経験としましょう」


おー、この爺さん思ったよりもスパルタだった。

頑張れ若者!! 俺は心情的には君の味方だ。


「で、この後、バイデ領主との話でしたな?」

「ええ。とりあえず、横の部屋で待機しつつ、聞き耳を立てていただければと思います」

「わかりました。こっちとしても願ってもない状況ですな。召喚されたユキ様たちには色々本音を漏らすでしょうし、私たちとしてもハイデンで何が起こっているのかを知りたい」


うん。やっぱり老兵は侮れんわ。







はい、この場を借りてお詫び申し上げます。

今回、物語がクソ忙しい状態なので、バレンタインの落とし穴は先延ばしか、中止となります。


さてさて、ハイデンは思ったよりも不穏な動きをしているようです。

まあ、ここはバイデのキャサリンさんの話を聞く必要もありますけどね。

そして、動き出す帝国後詰の姉の軍とそれを止める弟王子。

まだまだ問題は山積さ!!


そしてー、現実では先ほど言ったようにバレンタインデー。

戦果が上がったかい? 諸君?


ちなみに私は、チョコが安いので自分で買って食った。

職場は基本男ばっかだしね。

バレンタインデーなんてチョコが安くなる期間ぐらいにしか思ってない。

あれは製菓会社の陰謀だからな。(負け惜しみではありません。たぶん)

家族チョコや身内チョコ、社交辞令チョコ、自分チョコ以外……。

つまり、本命チョコをもらったリア充は腕立て100回、上体起こし100回、スクワット100回、ランニングを10kmして、暖房をつけづに今日を過ごせばいいと思うよ。

そしたら、禿げて強くなるかもしれん。


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