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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
新大陸 エクス王国編

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第381堀:困難な任務だったぜ(棒読み)

困難な任務だったぜ(棒読み)





Side:スティーブ




おいらたちが大きい建物に向かう途中で、大将から連絡がきたっす。

内容は、


ノーブルに未だ動きなし、霧華の陽動に引っかかり移動中。

其方の行動に気が付いた様子はなし、作戦を継続されたし。

なお、其方に気が付いていて、執務室へ移動すると見せかけて、其方へ移動する可能性もあり。

定期連絡を密にし、これからの動向に注意されたし。


とのこと。なんというか、作戦は極めて順調に進行中。

こういう軍事行動は順調に進むことなんか稀なんすけどね。

大将とか身内の軍事演習じゃ、第一作戦目標が達成できることなんか稀っす。

ま、大将との軍事演習の時とか、わざと作戦が上手く行っていると見せかけられて、一網打尽にされたこともあったっすし。

油断なんかできる余裕はないっすけど、ここまで作戦が上手く行き過ぎると不安が出てくるっすよ。

かといって、作戦を中断することはないから、予定通りに進めるだけっすけどね。

言い出したらキリがないってやつっす。


(そっちも、連絡はみたっすか?)

(はい。隊長、予定に変更は?)

(無論ないっす。このまま大きい建物への調査を開始するっす。分かってるとおもうっすけど、絶対油断はするなっす)

(了解)


ハンドサインでそんな会話をした後、目的の大きい建物がある地域への移動を再開して、そこまで時間がかからずその場所に到着する。

特に人通りはないっすね。

時間帯は昼過ぎってところだから、昼飯に出た人も仕事に戻ってるって感じで不自然ではないっすね。

道すがらの人は殆どおらず、巡回の兵士すらいなかった。

……外をばっちり固めてるから、内にはそこまで人手を割いてないっすかね?

そんなことを考えながら進んでいると、道の先に大きい建物と門が見えてくる。

しっかし、道を監視しても仕方ないでしょーに。

侵入者がそんな分かりやすい所あるくわけないのに。

あ、本人たちは門に立っているから、別に侵入者専門の警備ってわけでもないのか。

まあ、だからと言って、ぼーっとしていいわけじゃないっすけどね。


(よし、光学迷彩を起動して、一度上に飛んで、上から覗いてみるっす。侵入するのはまだっすよ。何か仕掛けがないか写真に収めて確認するっす)

(了解)

(じゃ、いくっすよ……)


そして、指を折っていって、カウントがゼロになる。

それに合わせて、おいらたちは飛び上がり、大きい建物がある敷地の確認をする。

着地した後は、一旦下がって、お互いが撮った写真を見て確認をとる。


(大きい建物は3メートルほどの塀で囲っているぐらいっすね)

(はい。塀の上に鉄条網も、降りた先にも仕掛けらしきものは確認できません)

(敷地内に潜入、離脱する分にはどこからでもって感じっすね。で、どこから潜入して、建物内を見て回るか……)


敷地内の侵入離脱が簡単なのは分かった。

次の問題はどの建物に侵入するのか、という判断っすね。

大きい建物はどれも細い通路でつながっている。

侵入口はその通路の先や、裏口みたいのもあって、複数存在する。

あの町の規模から考えて、ここの中では結構大人数が仕事をしているはず、下手にこちらから扉を開けたりすれば気が付かれるっすね……。


(隊長。一旦敷地内に潜入して、建物の窓から様子をうかがうのはどうでしょう?)

(……それが一番っすね。実際侵入してみないと、警備体制も分からないし、気が付かないトラップもあるかもしれないっす。一度様子見で入って行けそうなら、そのまま内部潜入っすね。そういえば、時間の方はどうっすか?)

(作戦に遅延はありません。十分様子見して戻って再捜索もいけます)

(よし。なら一度この状況を大将に報告するっす。何か向こうに動きなどがあるかもしれないっすから)

(了解。周辺警戒に当たります)


ということで、大将にメールで状況報告と、他の動向を訪ねる。

いや、作戦本部にっすけどね。もうそろそろ、大将本人は統括で大忙しでしょうし。

返事の方は数分ほどで返ってきたっす。


状況は確認した、其方の作戦に問題は無いように思える。そのまま作戦を開始されたし。

なお、他の作戦行動部隊についても、特に問題なし。全体的に作戦の遂行状況は極めて良好である。

だが、この状態はある意味で、とても不自然である。

警戒を緩めず、相手を侮らず、変わらず素早い作戦の遂行を望む。


うっわー、ただの定型文の塊かと思えば、作戦本部でも上手く行き過ぎてなんか不安ってかんじっすか。

まあ、それもしゃーないっすよね。どっかの「あいとゆうきのおとぎばなし」では、この後、突入部隊全員との交信途絶っていう、おっそろしい事態になったっすからね。

無論、突入部隊は全滅。その後、外から全部を吹っ飛ばす作戦に切り替わったっすから。

幸い、おいらたちの敵は、あくまで人とか、魔物だし、地球外生命体のミラクル生物じゃないのが救いっすね。

あの話の地球外生命体相手に勝てる気なんてしないっすから。

そう言う意味では、超文明のSFローファンタジーじゃなくて、低文明のハイファンタジーでよかったっす。

と、そんなことはどうでもいいか。周辺警戒に当たっている部下を呼び戻すっす。

ハンドサインで呼び戻して、作戦の許可が下りたと言おうと思ったっすけど。


(隊長。なんか笑ってませんか?)


ありゃ、顔に出てたっすか。

ま、隠すことでもないっすね。


(作戦の許可が下りたっすけど。作戦本部でも上手く行き過ぎて不安だと)

(ああー)

(で、思ったわけっすよ。つくづく、低文明のハイファンタジーでよかったーって)


おいらがそう言うと、意味を理解したのか、部下もなんとなく苦笑いのような感じになるっす。

そして、武装点検をして、すぐに作戦行動に移れる体勢を整え……。


(向こうじゃ、頼りにしているこの武器たちも、豆鉄砲ですからね)

(そうっすよねー)


そんな事態になれば、こっちも戦○機導入っすけど、まあー嫌っすね。

それでも劣勢確定っすから。文字通り死にもの狂いで頑張らないといけないっすから。


(今の生活で十分ですよ)

(同感。よし、ルートはこのポイントから、一周ぐるっと、光学迷彩をオンにして行う。魔力残量に注意しろ)

(了解。こちら残り連続15時間稼働可能です)

(こっちも同じぐらいっすね。ま、今のところ故障等の不具合の報告はないっすけど、お互いにいつこの光学迷彩が壊れても、慌てることのないように。その場合、見つかっているなら囮になって離脱を、見つかっていない場合は合流ポイントまで退避し、退路を確保して他の皆が戻ってくるまで待機)

(了解)

(うっし、いくっすよ)


最終確認を終えたおいらたちは、大きい建物の敷地内、塀の内へと侵入する。

目的は屋内潜入ルートを探すため。

はぁ、こういうのはソリッドでは既に判明して、ナビ通りに行けばいいんすけどねー。

こういうのも自前でしなきゃいけないのは面倒っすねー。

衛星もなければ、コンピューター管理でもないから、中の図面を盗むぐらいしかないっすもんね。

そりゃ、無理っす。

まあ、それだけこっちも使えたら、相手も相応に警備態勢とかあるでしょうし、一概にいいとはいえないっすけどね。

いや、正直に言うっす。

伝説の傭兵でもないっすから、きっとおいらはトッ捕まって死んでるっすね。

自分の身の程っていうのはよくわかってるっす。


(しかし、なんというか、大きい建物ではあるんっすけど、なんかこう……秘密施設って感じがしないんすよねー)


おいらたちは敷地内に潜入し、目の前にそびえる、建物の壁をみる。

無論、一面壁で、こちら側には窓や出入り口らしきものは見えない。

そう言う場所を選んで潜入ポイントにしたのだから。

だが、おいらが言いたいのはそう言う意味ではなく……。


(ただのレンガ作りですからね。こんな作り方だと、倉庫とかにしか見えませんよね)


そう、ただのデカい倉庫にしか見えないっす。

こう、いかにも、研究をしている軍事施設って感じがしないっす。

いや、ソリッドに比べてっすよ。

……この世界の軍の駐留所とかも全部レンガ造りだし、味気ねえ。

カモフラージュって可能性もあるっすけど、……期待するだけ駄目な気がするっす。


(ま、そこに不満を垂れてもしゃーないっす。とりあえず、この場に不審点、要観察点は特になし、予定通りのルートをまわるっすよ)

(了解)


ルートを回るといっても、それはやっぱりハイドスタイル。

いくら光学迷彩で姿を消しているとはいえ、普通に歩いて、角を曲がった時に、誰かとぶつかれば意味がない。

いや、即座にばれる心配はないっすけど、そういう些細な切っ掛けも与えてはならないっす。

それが、潜入ミッション。

さて、屋内が変に入り組んでないといいんすけどねー。

覗いて全部見られれば楽なんすけど……。


そんな淡い希望を抱いていた時期がおいらにもありました。


(ナニコレ?)

(多分、何かのパーツを作っているように見えますけど……)


でさ。その淡い希望が叶ったときはどうすればいいっすかね?

とりあえず、角を曲がったところに窓があったから覗き見てみると、この建物、マジで覗くだけでほぼ屋内全部が見えるような作りだった。

倉庫。

本当に倉庫。

そこに、生産ラインでも置いて、ゴンゴン作っているような感じ。まじもんの工場かよ!!

あっれー、外見はアレだったのに、なんで中は一気に近代化してるっすか?

いや、生産ラインって言っても全部手作業っすけどね。

なんか、大きい箱から、随時パーツが吐き出されるのを、手に取って、リレー作業でまわして、開いている箱に箱詰めするって感じ。

ベルトコンベヤって偉大やったんや。と思わせる、涙ぐましい努力。

どこも下っ端は大変っすね。

それは分かりつつも、こちらもお仕事っす。

あのパーツなんとかして手に入れたいっすね。


(……パーツは情報物品として何としても欲しいっすね)

(ですね。リレー作業なのが面倒ですね。ベルトコンベアに乗っているなら拝借するだけでいいんでしょうが……)

(奪えないっすね。……と、なら箱詰めしている所がねらい目っすかね)

(上手く行くかはわからないですど、物を近くで見ることはできますし、行ってみましょう)

(そうっすね)


間近で写真に収めるだけでもまた違うっすから。

ということで、忙しく箱詰めしている……、といっても特に検品もせずに箱の中に放り投げてるっすね。

ウィードならラッツの姐さんに大目玉っすね。確認義務がーとか、物品の扱いがーとか。


(どうやら、数量確認などはしていないみたいですね)

(ありがたい話っす。適当に数個、頂戴していくっすよ)


と、こんな感じで、簡単に何かの生産品を手に入れるという作業を繰り返したっす。

そう、繰り返したっす。


(……なんで覗くところ全部、工場っすかね)

(いや、ある意味。大きい建物を使うってことには合理的ですけど)

(しかし、妙なことに、どこも同じで、妙な大きい箱から物品が出てくるだけの形だったすね。材料を搬入している姿は見たっすか?)

(いいえ。こちらも見ていません。ですが、魔力反応は確認できました)

(そっちもっすか。あの魔力の反応のしかた、コアで物を作る時の反応に似てるんすよねー)


恐らく、あの大きな箱にはダンジョンコアが入っていて、特定の品物を作り出しているとみるべきっすね。

コアなら魔力があればいいし、材料いらず。あの状況にも説明がつくっす。


(ま、そこはいいっす。問題はこのパーツは……)


もう、最初は留め金みたいなものでさっぱり意味不明だったっすけど、こう種類が集まると、パズルを組み立てるように……。


(剣ですね。刀身、柄、鍔、拵え、細かい部品)


そう、剣なのだ。

しかも、都合よく刀身の付け根の位置には何かをはめ込む空間がぽっかり空いていて、その中に何かが入ってた完成品を見たことがあるっす。


(……粗悪品の魔剣っすね。はぁ、とんでもないもの見つけてしまったというべきか、予定通りというべきか……)


こう特別評価手当でボーナスドン!! とかないんですかね?




大変、困難な任務だったでしょう?

お仕事はいつも大変。


さて、スティーブのことはほっておいて、報告がございます。

5月30日に4巻が発売されます。

で、予想通りに、見本がきて積まれております。

これをどうするか、と思うのですが、配るなら欲しいという方はいったん感想で宣言しもらえますか?

今度は東京でという話もありますし、まあとりあえず言うだけタダみたいな話ですから。

集まりようでは、前と同じように集まってもいいと思っています。


そして、最後に、今度の更新はいつもの通りであれば、27日となるわけですが、前回の後書きで明言したように。

私は27日「もう一度、勇者になる」ために、26日の23時近くに、落とし穴を投稿したく思います。

内容は……言わなくてもわかるよな?


じゃ、次回をお楽しみにー。

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