↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
新大陸編 魔剣と聖剣

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

238/2363

第193掘:合流と説明

合流と説明




エナーリア聖国

ジルバ帝国とは、5年程前から領地の奪い合いをしている国である。

国としての大きさはジルバ帝国と同様の強力な国力と領地を有している。

お互い5年前までは、地方の小国相手で忙しく暗黙の了解でお互いに手出しをしていなかった。

手を出せば、その分大勢力を相手にする為の多大な人手とお金がかかるからである。

しかし、それも過去の話、お互い小国の戦いに決着が付きお互いに宣戦を布告。

現在に至る。


だが、お互いがお互いに全戦力をかけるわけにもいかない。

国が大きくなれば敵がいなくなるわけではなく、むしろそうやって淘汰され、戦乱で生き残った強国がのこり、強者たちによって更なる激戦が繰り広げられるわけである。


戦い方は、隊伍を組み陣形を組んでの戦い方。

あっちの大陸とは違い魔術が使える人間が新大陸には少数、そして亜人を奴隷として酷使し一部隊と扱っているので、特殊な遠距離攻撃があると言っていいだろう。

主な武器は剣、槍、弓である。

メイスや斧などもあるが、近接武器としてまとめることにする。

特殊な攻城兵器、破城槌や投石器などはあるみたいだ。

そして、特別なのが魔剣という兵器。

女性にしか使えないという不便な点はあるが、魔力を補って、いや、魔力を消費せずにぼんぼん魔術を放てる一種の切り札、魔剣使いが相手方にもいるようだ。


そして、今回、エナーリア侵攻軍の大将を勤めるマーリィが、本国からの招集より帰還した。

これで、エナーリアへの侵攻を一時停止していた軍が再び動き出すことになる。




side:ユキ



「概ねこれが、ジルバとエナーリアの開戦の経緯と、戦いにおける基礎情報といったところだな」


ホワイトボードからペンをおろし、後ろを振り向く。

俺は、自分の部下たちに説明を行っている。

エナーリア聖国を攻めるにあたって、知っておかなければいけない情報というのはしっかり頭に入れておかなくてはいけない。

ま、これは今までの経緯であって、戦場の詳細などではないが、こういう知識もあれば損はない。


「なにか間違い、訂正、問題ないか?」


そうやって、合流した軍のとの調整や報告など雑務を済ませた、大将で風の魔剣使いマーリィ、そして援軍の炎と水の魔剣使いオリーヴとメルトに視線を向ける。


「……いや、特にはない」

「……ええ、ユキが言った通りですわ」

「しかし、一般の兵に教え込む必要性はあるのでしょうか?」


ミストだけは疑問を口にして、目の前の簡易椅子でぐだるゴブリンたちを眺めて言う。


「そうですね大将、前と情報かわらない。だから眠い」


ブリットがそう言うと、他のゴブリンもうなずく。

嫁さんたちはしっかり聞いているっていうのに、お前ら、特にブリットはスティーブと同じぐらい古参だろう。

もちっとやる気だせや。 


「ゴブリンなのでむりでーす。いや、むりっす」

「無理にスティーブの真似しなくていいぞ」


そんな風にやり取りをしながらミストに向き直る。


「とまあ、ブリットが言っての通り、この情報は既に知っている状態だ。で、ミストの疑問だが、なぜ一般兵に教え込む必要性があるのかというと、ブリット、眠気覚ましに答えてやれ」

「へいへい……、まず第一に正しい認識を与えることにより、作戦行動中の敵の訴えや一般人の声などで動きが鈍らないようにするため」

「だな、機械的にただ作業の様に淡々とこなせればいいが、実際感情を持つから何も情報が無い状態だと、自分で考えて答えを導きだそうとする。これは、作戦行動中にはとても致命的だ、生命という意味でも、作戦の成否にしても。兵は私心をすて任務にあたるべしっていうのは理想ではあるが、実現は難しい。だから、こうやって経緯や目的を話して、動揺を防ぎ、作戦の遂行を促し、命を失わさせずに済ませるってことだ」

「……次いきますよ。第二に同様の情報を複数回、聞き出し、報告、確認する事で誤報や問題点が無いかを確認する」

「……なんだよ、分かってて眠いとか言ってたのかよ。ブリットが言っての通り、同じ報告をすると言う事は、相手の罠であったり、意図的に流されている情報かどうか判断するためだ。ここら辺はジルバとエナーリアしか勢力がないが、他の国がジルバとエナーリアのつぶし合いを促し、国力を削ろうと目論んでいる可能性もあるしな」


実際、ロシュールとガルツはリテアの差し金だったしな。

それに乗じて魔王も動き出すし、こっちとしては鎮火に手間がかかったわ。

ま、それをこの新大陸でする必要はそこまでないのだが、俺が一国、領地を預かっているわけでもなしな。

だが、情報は集めていおいて損はない。


「……第三に、自分たちの立場をしっかり理解し、侵攻した場所の住人達との軋轢をさけ、友好を築き協力を得て次の作戦を有利に進めるため……ってのが今のところは最後ですかね」

「そうだな。また詳しい説明は攻める場所が決まってからだな」

「つーわけで、おいらたちは侵攻場所が決まるまで待機しときますわ。ほい、解散。警戒態勢はくずすなよー」

「「「へーい」」」


そういってブリットの指示の元、ゴブリンたちはやる気なしで解散していった。

一方、説明を受けた侵攻軍の将軍様たちは唖然としている。


「確かに、理はある……」

「ええ」

「しかし、私たちの規模になると……」


因みに、俺たち傭兵部隊は侵攻軍本隊とは別位置に布陣している。

マーリィが率いてきた直轄部隊2500人とオリーヴたちが率いてきた1000人以外は面識がないため、無用な面倒事を避ける為である。

因みに、エナーリア侵攻軍の総数は2万5千。

正直、エナーリア聖国をどうにかしようと言う数ではなく、一地方を削り取るぐらいが限界の数である。

そして、マーリィがこの侵攻軍を離れる際、指揮を任せて、今まで命令を違えずしっかり留守をまもった副官もいるのだ。

俺たちが大きな顔をすると、俺たちのことを知らない侵攻軍の大半はいい顔をしないだろう。

と、言うわけで、指示待ちで時間が余ったのでおさらいをしていたところにマーリィたちが到着したというわけだ。


「ま、これを取り入れるかの判断は任せるとして、残してきた軍の状態はどうだったんだ?」

「あ、ああ。特に侵攻軍の問題はない。細かい説明をしようと思って、侵攻軍の留守を守った私のジェシカと対をなす副官を連れてきた。入ってこい」

「はっ」


そして、俺たちが間借りしているテントの中に、また女性騎士が入ってくる、

おいおい、マーリィやオリーヴといい、なんで副官は女性ばかりなんだよ……。


「気持ちはわかりますわ。でも、女性が従軍して待遇が普通というのは、魔剣使いの所ぐらいなのですわ」

「ああ、そっちの問題か」

「はい、いくら魔剣が女性にしか使えないからと言って、女性全体が男性より戦上手かと言われれば違いますし、やはり力仕事を頼める男の方が需要が高いわけです。ですので、こうやって魔剣使いたちの下には女性を中心とした兵が多いわけです」


女性が働きやすい職場を。

BY軍広報部。


みたいな感じか。


「お話の中のところ申し訳ございません。元、そちらのジェシカの同僚で、名をヒヴィーアと申します」


そうやって、マーリィの横に立ち頭を下げるヒヴィーア。

見た目は、青い髪、いやルルアより薄い、氷のように薄い……、青みが入った白髪の様な髪で、顔はやはり整っている。

目つきはキツイ軍のイメージを払拭するようなたれ目で、瞳は髪の色と同じ。

胸はジェシカには劣るがマーリィよりは大きく大きい部類には入るだろう。

残念といえるのは、身長がマーリィ>ジェシカ>>>ヒヴィーアと小さい。

というか、容姿だけは幼いデリーユと同じ感じだ。

マーリィの副官を勤めているから、只の副官ではなく、暗殺者タイプかね?


「では、説明の前にご挨拶を……」


そんなことを言って、いきなりこちらに向けて小さいナイフを投擲する。


「おっと、ユキさんにそんな危ない物は投げないでくれるかな?」


危なげなく、リエルがキャッチする。


「うーん、身に合った戦い方ではあるけど、まだまだ甘いね。今度教えてあげるよ」


リエルはそう言ってる間に、手に持っていたナイフは無くなっている。


「えっ!?」


そのナイフはリエルが話す動作と同時にヒヴィーアに返されていて、服にナイフが突き刺さっている。

わざわざ、スカートの端に貫かないように加減して投げるとか芸が細かい。


「す、すまん!! ヒヴィーアも私の副官としての仕事があってだな……」


マーリィが慌ててフォローに入る。


「そこら辺は分かってるよ。リエルも本気じゃない」

「うん。殺気は殆どなかったからね。殆ど、ね?」

「……失礼いたしました。マーリィ様、オリーヴ様、ミスト様を敗走させたのは事実のようですね。浅はかな行為でした。謹んでお詫び申し上げます。しかし、ジェシカ。今は彼が貴方の上司、あなたが最初に動くべきでは?」


こちらに謝罪をしつつ、俺の横に立つジェシカに文句を言う。


「確かに、でもそれではヒヴィーアが納得しないでしょう。というか、この程度でユキが傷つくわけが有りませんし、他の人もいますので、私が動くのは最後ですね。出番がないのですよ。私はこの中では一番弱いですから」

「……あながちウソに聞こえないのが怖いですね。新しい職場に同情しますよ?」

「変わりますか?」

「謹んで遠慮いたします」


そうやって、同僚との雑談も軽く済ませ、ホワイトボードの前に立つ。


「先ほどから、のぞかせていただきましたが、このボードは物のかき消しが容易な様子。これを使って説明させていただいても?」

「ああ、頼むよ」


そうやって、俺はブリットたちが座っていた場所に座ると、嫁さんたちもそれに習って座って、マーリィたちもそれに続く。


「では、エナーリア聖国への侵攻軍の現在の状況、及び、侵攻目標をお伝えします」


さてさて、俺たちの出番がないような侵攻目標であることを願うね。

面倒事は嫌いなんだ。

流石に、チョコレートを絡めるとカオスにしかならんので落とし穴ネタですな。

さて、侵攻目標はどこになるのか!!

ユキたちはのんびり調査をできるのか!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 言っての通りって単語をこの作品で初めて見てずっと違和感で気持ち悪かったけど、とうとう今回で違和感吹き飛んでスッと入ってきたわ 人って慣れる生き物なんだな、今後は自分でも無意識に普段使い…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。