第5話 獣騎士たちと、可愛い小鳥の報復攻撃
「私の団の者が申し訳なかった」
「本当に、このバカがすみません」
「まったく騎士団長ともあろ者が、いつも注意しているのだが」
「本当にすまなかった……、と、すまないはごめんなさいってことだ。本当にすまない」
「ああ、申し訳なかったも、ごめんなさいと同じですよ」
『うん、分かるよ』と、『私は本当は大人です』とも言えず。でも今ここにいる人たちも、レーノルドさんやコンタンさんたちも、私が分かりやすいように話してくれている。みんな優しい獣人さんたちだ。
今、私はある部屋にいて、数人の獣人たちが私に謝っているところだよ。特に真ん中の1人は、土下座しそうな勢いで謝っている。
スープがひっくり返ってから何があったのか……。私が小さな子供だから熱々では危ないと、冷ましたスープを持ってきてくれていたみたいで。洋服にかかってもぬるいなぁ、と思ったでけだったんだけど。
すぐにレーノルド先生が私の服を脱がして、私が火傷していないか診てくれて。慌てたコンタンさんは誰かを呼びに行き。その間に原因を作った獣人には、可愛いピンクの小鳥が突き攻撃をするという大騒ぎになったんだ。
そして、コンタンさんが何人かの獣人と戻ってくると、レーノルド先生はその獣人さんに説明を始め、私はその間に別の部屋へ移動。ネコ獣人ぽいアリシアさんに新しい洋服を着せてもらった後、今いる部屋に連れてこられ、謝罪を受けることになったの。
ちなみに今の可愛いピンクの小鳥は、突き攻撃から髪の毛引っ張り攻撃に変えて、今も攻撃を続けてくれているよ。怒ってくれて、ありがとうね。
はぁ、この短期間に神のミスで死ぬは、大火傷をしそうになるは、一体私はどうなっているのか。
でも、まぁ、今は結果として大怪我はしなかったし、なんだったらこの後の話しを早く聞きたいからなぁ、このまま謝られ続けてもね。それに謝罪はもう十分。そう思い、私は獣人さんたちの謝罪を止めることにしたよ。
着替えている時にアリシアさんが、私がどうしてここにいるのか、これから私はどうなるのか、そんな話をするって教えてくれたの。
それから簡単に、今ここにいる獣人さんたちのことも教えてくれて。まさかスープをひっくり返したのが、それ相応の地位の人物だったとは……。
「も、だいじょぶ。ごめんなしゃいちてもらった。だからもいい」
「そうか……。本当にすまなかった。これから話をするが、本当はまだ怒っているようなら、話の後存分に、これに怒ってくれてかまわない」
「ですから総団長。もう少し分かりやすく話してあげなければ。今から話をしますが、それが終わったら、またこのバカを怒って良いですからね」
「あい」
「いてぇっ」
翼のある獣人さんの言葉に返事をすると、可愛いピンクの小鳥が原因の獣人の毛を思い切り引っ張り、私の足元に戻ってきたよ。
そして姿勢を低くして、尾を上げ威嚇したあと。今度はステップを踏み、翼をパサパサと動かし、ボクシング選手のように軽いフットワークで、パンチを繰り出すような行動をとったんだ。まるで翼の獣人さんの言葉に、分かった、とでも言うようにね。
この子、みんなの話が分かってる?
「やる気満々ですね」
そう言いながら、翼のある獣人さんが私をソファーに座らせてくれて、獣人さん達も順番にソファーに座ったよ。
「いてて……はぁ、そろそろ許してくれないかね」
「おい、話を始めるぞ」
1番偉いらしい獣人さんがそういうと、原因の獣人が静かになる。
「はぁ、まったく……。さぁ、まずはもう1度、きちんと自己紹介から始めよう。私はこの騎士団の総団長のブランデン。見ての通りラオンの獣人だ。よろしく頼む」
「ブランデン総団長は私たちの中で、1番偉い獣人なのですよ。私は第3獣騎士団団長のヒルドレッド、イーグの獣人です。総団長の次に偉いという感じでしょうか。こちらの2人も同じです」
「俺は第2獣騎士団団長のエディスン、ベアの獣人だ。よろしく頼む」
「で、俺が第1獣騎士団団長、アンドリューだ。タイガの獣人だぞ。さっきは本当にすまなかったな」
アリシアさんによると、ここは獣人だけで構成されている、獣騎士たちが暮らしている宿舎らしい。だけど獣騎士だけでなく関係者も一緒に暮らしているから、大体100人くらいが暮らしているんだって。人も何人かいるらしいよ。
その獣騎士団の総団長がブランデンさん。ラオンの獣人と言っていたけれど、私から見るとライオンの獣人さんって感じかな。
それからイーグの獣人、ヒルドレッドさんはワシの獣人。ベア獣人、エディスンさんは熊の獣人。タイガの獣人、アンドリューさんはトラの獣人って感じ。
そして、勢いよく入ってきてスープをひっくり返したのが、アンドリューさんだったんだ。私が目を覚ました場所は病室だったらしいけど、病室に、あの勢いで、団長が入ってくるってどうなのよ。
「さて、君の名前は」
と、総団長さんたちの自己紹介が終わってすぐだった。総団長が私に名前を聞いてきたんだ。しまったと思いながら黙ってしまった私。バカ神の所で、名前は後で考えようと思っていたから、まだ決めていなかったの。
「どうした?」
「えちょ、えちょ」
「……」
「総団長、これはもしかしたら」
「あんな場所で気を失っていたんだからな、そうなってもおかしくないだろう」
「やはり、か」
急いで名前を考えようとする私をよそに、気まずそうな顔をして、私を見てくる総団長さんたち。そして……。
「よし、名前は後でもう一度聞くとして、今はなぜ君がここにいるのか先に話そう」
ん? よく分からないけど、とりあえず助かった? だけど、話を聞きながら名前も考えなくちゃ。
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