表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/37

(4)#異世界人との初ディナー②

「ハァハァ。ちょっとゆっくり歩いてくれよ」


 私が足早に歩いたせいで、ダンは息が上がっていた。


「おい、ついたぞ」


 私はクタクタになっているダンを無視して、ダリアの店を指差して言った。


「イザカヤみたいなものか?」

「イザカヤって何?」


 ダンが聞き慣れない言葉を口にしたので、私は言葉を繰り返して意味を訊く。


「俺の世界の飯や酒を飲み食いする場所だよ」


 ダンはわかるように説明してくれた。

 

「まあ、ここもそのイザカヤみたいなもんかな」


 ちゃんとはわかっていなかったが、適当に相槌を打った。

 

「へぇ」


 ダンは不安と期待が混ざったように見える顔をしていた。

 

「さっ、入ろうぜ。腹が減ってしょうがないよ」


 私は我慢が出来なくなり、ダンを急かしながら店の中に進んで行った。

 

「ああ。行こうか」


 少し遅れてダンも店の中に入ってきた。


 

「セーラ、新しい男かい?」


 席に着くと、ダリアがからかって訊いてきた。

 

「違うっての、客だよ客」


 私はつい慌てて否定してしまう。


「そうかい。お似合いだと思うけどね」

「うるさいな。ダリア、早く注文とれよ」


 さらにからかってくるダリアに、私はムキになって答えた。


 体が熱くなっているのが自分でもわかる。


 それからダンにいろいろ説明し、一通り注文をし終えた。



「ほーい。お待たせ」

 

 暇つぶしにダンに話を訊きながら待っていたら、ダリアがキンキンに冷えたゲールを持ってきた。


 ちなみにダンの世界では、ビールという似た飲み物があるらしい。


「ダン、ほら早く。カンパーイ」


 ダンがスマホというやつでゲールを前に何かやっていたが、私はかまわず乾杯を促す。


「ああ、乾杯」


 ダンはスマホをテーブルに置き、慌ててグラスを合わせてきた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ