表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夢見野の果て。桜木の下。

作者: すみ いちろ



『夢見野の果て』


降り積もる

行く末つかむ

幾万の夢

夜毎溶ける

雪の足跡



指先に

語らう夢に

宿る夜

閃き翔ける

星を見上げて



火花咲く

闇夜に一輪

願い星

瞬き翔ける

生まれて死ぬまで





『桜木の下』


雪の降る

ブランコの上

一人見た

君のいない冬

桜木の下


会いたいと

鈍色の空

シンシンと

吐く息白く

粉雪が舞う


君の声

想い出舞い散る

桜の花弁

ヒラヒラ溶ける

手のひらの雪



「どうしたの?」

いつかの声に驚いて

振り向いたけれど

誰もいない

公園に一人

僕だけを置いて



桜木を 

見上げて空に

雪が舞う

首にマフラー

君の手造り



遠すぎて

届かない空

声に出す

「もう一度会いたい」

涙に雪溶け



「好きです」と

見つめる傍で

桜木の

「私も好きです」

言の葉は

枝端の雪の

白さえ染めて



舞い上がる

雪の彼方は

春遥か

儚き時は桜木の

幻映す

いつかの君に



誰もいない

公園に一人

音が鳴る

冷たいポケット

肌に震えて

ラインのメロディ

一件の通知

桜木の下の

いつかの君から








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ