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ヤンキーの心情の変化
悠は電車から降りていった。
俺は、どうやってあいつに接すればいいか分からなくなった。
次の集会もあいつは来なくて、その次の集会も来なくて、その次もその次も
学校でも見かけなくなった。
また集会だ。と思った。またあいつは来ないのかなと思った。
「お疲れさまでーす」
透き通った声がした。
「あ。久しぶり」
「お、お前なんで、なんで」
顎が抜け落ちたのかと思うほどうまくしゃべれなかった。
「親父に殴られて肩折れちゃったから病院に行ってただけだけど、そんなに心配させてたの?」
「別に心配なんてしてねえし」
「ツンデレかよ」
ただ、嬉しかった。
元気とはいえないものの集会に帰ってきてくれたこと。
少しでも会話をしてくれたこと。
悠がいつもと変わらなかったこと。
いや、いつもと変わらないように見えたこと。
読んでくださった方、感謝です。