生態観察:交差点
お好きなナレーターの声を想像して貰うと楽しめるかと思います。
お勧めは、柳生博さん、渡辺徹さん。
全国に広く分布する種では生息する地域や地形・気候によって、独特な行動が観測される。特に顕著に現れるのは求愛行動。雄と雌には出会いの場があり、求愛行動は主に其処で行われる。群れの縄張りの中で、水辺や巣の近く以外で求愛行動が多く見られるのは〈交差点〉今回の生態観察は的確に効率化された求愛行動の進化をお届けします。
成熟期を迎え巣立ちした雄は、群れを成すことが多い。縄張り意識が強く、群れで狩りをする。群れ毎に身繕いの仕方が決まっているので、この種は仲間を判別しやすい。
求愛行動も単体で行うことはまず無い。
一方、雌は比較的単独行動が目立つ。温暖な気候では群れを作る行動も見受けられるが、繁殖期には単独行動をとるのが特徴的である。
〈交差点〉単独行動の雌が居ます。
雄は、格好・進む方向など、視覚情報から誘い易い雌を選び、警戒されないギリギリの距離に近付いて、雌のフェロモンを確認します。
フェロモンが確認されない場合は残念。別の雌を探します。
雄達が雌から離れて行きます。どうやら空振りの様ですね。
雌はこの時、近付く雄に興味があればフェロモンを発し反応を見ます。雌が好む反応は個体によって異なります。歩調を合わせ目線を合わせ、交差点を渡るまでの短い時間に、雄の外見・アプローチの仕方・仲間への対応をチェックします。
外見:フェロモンを出している時点で一次審査は合格しているので二次審査、僅かな個体差を更に吟味します。
アプローチの仕方:大きく3タイプに分かれます。アプローチをしに来た接触型・間を繋ぐ補助型・その場を他に邪魔されない様にする壁型。
仲間への対応:雄同士の連携が上手であれば群れとして優秀と判断。下手な連携を見せれば質を問われ、雌を取合う様な行動をとれば即却下。
あ、どうやら雌が壁型を気に入った様ですが、接触型が気付かずにしつこいですね……おやおや、逃げられてしまいました。
求愛行動一つで生存競争に必要な様々な事柄を判断し天秤にかける雌の効率化はお見事。より多くの群れから、より良い群れを見つける事ができるでしょう。又、雄も雌に気に入られる為に、群れとして優秀にならざるを得なくなります。
しかし、この進化を逆手に取った雄が現れます。
珍しい単独の雄です。
生存競争に有利な情報を雌に公開。
雄と雌の出会い〈交差点〉マッチングという求愛の進化。
渋谷のスクランブル交差点とかに
大自然や動物の番組のナレーションあてて
遊んでたやつをヒントに