表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/25

第24筆 青の希望


 ルーリリリ、と朝の陽光に鳥がさえずる。

 オオルリが卵から孵った四羽の雛たちに、せっせと餌を運んでいる。


「準備は良いかい?」

 セイザンがミズハに尋ねた。


 約束の期限。

 オオルリの卵は、今朝すべて孵化した。


「はい」

 真っ直ぐに、ミズハはセイザンを見る。彼の後ろに立つリットが、片目をつぶって見せた。


 ミズハが机の前に座る。白い洋紙に、羽根ペン。インク壺。それらを前にして、深呼吸する。


 ルーリリリ、とオオルリが鳴く。


「では、ミズハ三級宮廷書記官。花の飾り文字から」

「はい」

 セイザンの言葉に、ミズハは羽根ペンの先をインク壺に浸した。余分なインクは縁で落とす。


 白い洋紙に、ペン先が触れる。

 書く。


 窓の外。瑠璃色の鳥が鳴いている。





 終。

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 見守るリット様!尊い! きっと、朝の清々しい空気の中。 宮廷書記官ミズハの精細な日常。 (*´꒳`*)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ