表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本当の居場所  作者: 佐野はる
第2の人生
25/36

25話

8月10日


手術は無事成功した。

沙弥の体調も順調に回復してきている。

そして、もちろんあの可愛い沙弥の笑顔も。


俺はただただ嬉しかった。

沙弥の笑顔が戻ってきたことが。


嬉しくて匠海に電話した。

匠海は自分の事のように喜んでくれた。


でも、匠海と話していると切なくなる。

なぜなら匠海と俺のいる場所は全く違うからだ。

匠海はlemonとして今も活動し続けている。

しかし俺は脱退をした人間。

もう一度チャンスがあるのなら、といつのまにか思うようになっていた。


プルルルル!


海の一望できる展望台でボーっとしている時だった。

一本の電話でふと我に返る。


『元気してるか?』


誰かと思いきや、lemonの責任者をしている方だった。

その方とは顔を合わせる機会が何度もあった。


「元気です。どうかなさいましたか?」


俺はもうlemonを辞めた人間なのに電話してくるということは何か話がある、ということを俺は悟った。


『lemonに戻ってこないか?』


唐突だった。


ただ考え抜いた結果だということは伝わってきた。

俺は驚きを隠せなかった。


『妹さんのことは聞いた。おめでとう』


「でも俺は、、、」


事情があったとは言えども俺はlemonを脱退したんだ。

俺がlemonに戻っていい訳がなかった。


『君がlemonには必要なんだよ』


そこで電話は切れた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ