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本当の居場所  作者: 佐野はる
第2の人生
12/36

12話

「体調はどう?」


なんと声をかけていいのか分からず、平然を繕う。


「お兄ちゃん!」


沙弥が大きい声で俺の名前を呼んだ。

沙弥の限界の大きな声。もう大きな声が出しにくくなっていた。


「ごめんな。。。」


『もう会えないかと思った。。。」


「そんなわけないだろ」


どこか悲しそうな沙弥の背をギュッと抱きしめる。


「強がんなくていいから」


沙弥を抱きしめていると自然と心が和んでいった。

これまでの不安も消えていく。

そんな気がした。


『これまで頑張った…。なのに…。』


小さな声。。。震えている。。。


沙弥の話し方が沙弥の思いを強く感じさせる。


「知ってるよ。頑張ってきたこと。だから大丈夫」


『泣いたらダメだよね』


「今日は特別。ちょっとだけな」


沙弥の思いの詰まった熱い涙が俺の腕に落ちる。

静かに涙を流す沙弥をただただ抱きしめることしかできなかった。



沙弥の流す涙1粒1粒に込められた思いが俺には重かった



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