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3年生 復讐! 怒りのドッペル!

予定ではドッペルたちが最後の突撃を行う日、本体である俺と麗君は町についてモーテルに退避していた。

ドッペルたちがお相手の気を引いてこの町から離れていっているので、監視の目が緩んでいるが早急に鳳凰院家へ連絡を取


り、お迎えに来てもらわねばということで連絡を取った。


「こちらアルバイト執事の立花です。執事長をお願いします。」


『っ!立花君ですか!? 麗様はご無事ですか?』


「はい、少しお疲れのようですが健康に問題はございません。今は町のモーテルでお休みになっています。」


『分かりました。至急執事長へ回線をお繋ぎします。』


そういってメイドさんは慌てて回線を転送してくれた。


『...立花君か。今何処にいるのですか?至急私設SPの回収部隊を送ります。』


「お久しぶりです執事長、いま私たちは南米の○×国の△×町にいます。敵勢力から逃亡こそ成功していますがまだ敵勢力


圏を抜けていないため、そう長く潜伏するのは無理です。なので明日には近くの大都市へ移動しますからそちらで回収願い


ます。」


『分かりました。くれぐれも麗様のこと、よろしくお願いいたします。』


「かしこまりました。命に代えても無事、送り届けます。」


そういって俺は通話を終了した。

俺はそのまま人気のない裏路地へ進み、念のためだれも見ていないのを確認してから存在を解除し本体へ記憶の統合を行っ


た。




モーテルで麗君にお茶を淹れていた俺は電話に出していたドッペルからの情報統合に気づき一旦手を止めた。


「どうしたの?」


「ああ、気にしないでくれ。それよりこれからの予定だが、明日にはここを出発し近隣の大都市へ移動する。予定ではそこ


で鳳凰院家のSPと合流し、その足で日本へ帰国予定だ。」


「本当?!無事日本へ帰れるんだね!」


「ああ、あと少しだ。もう少し辛抱してくれ。」


俺は話を終えお茶を差し出し、一緒のテーブルに座ったのだった。




side ドッペル襲撃班


 ついに俺たちの最後の時が訪れようとしていた。

 準備していた弾薬がついに底を尽き、すでにろくに反撃もできない状況だ。

 もしこれが普通の兵隊なら白旗でも上げるのだろうけど俺たちは最後の手段が残っている。


「よし、ついに弾薬はこの1マガジンのみなった。そっちは?」


「俺のほうも同じだ」


「・・・全く残らなかった!」


「俺もだ」


 俺は周りのドッペル達を一度見回し、つぶやいた。


「ついに時は熟したようだ、ククク...オリジナルめ!」


「ついにか・・・、良しやろう」


「クックック、この時の為に貯めに貯めた我らの記憶、思う存分叩き込んでくれよう!」


 そう、ついに俺達の熱い記憶をオリジナルに叩きつけるときが来たのだ!

 オリジナルはすでに町に避難し終えた後のはず、俺たちの最後の任務、神風アタックの封印が解かれたのだ。


「総員、突撃準備!例の物は装備したな?」


「あったりまえよ。この時の為に取っておいた上物だぜ!」


「こっちも準備良しだ」


「ああ、最後だし派手に行こうぜ!」


「「「「オリジナルにゲテモノ食いの辛さを味あわせる為に」」」」


 そう叫んだ俺たちは遮蔽物の大木から一気に敵の方角へ駆け出し、そのまま敵が密集しているところにフルオートで銃弾


をぶちまけながら突貫した。


「オラオラオラ~!」


「祭りじゃ祭りじゃ~~!」


「わるいごはいねが~~!」


「敵勢力を確認、目標を駆逐する!」


 はっきり言って所詮1マガジン、フルオートなんてやったので即効で弾が尽きた。

 そこで俺たちは運動999をフルにいかしまさに人外の速さと機動力を持って接敵することに成功した。

 ちなみに何発か反撃を食らったが根性999なので痛いのは無視である。


「ハッハッハァ! ぬるいぬるい!」


「逃げたゲリラはただのゲリラだ! 逃げないゲリラは訓練されたゲリラだ!」


「マエラァ! もっと熱くなれよぉ!」


「俺はノンケでも食っちまうんだぜ!」



 もはや阿鼻叫喚である。

 伊達にPMCで軍事訓練や武道をドッペル100人体制で訓練していたわけではないのだ。

 たとえ銃がなくてもこの体がすでに凶器である。

 しかもそんなバケモノが命を捨てて突っ込むとか、敵さんから見たら悪夢以外の何ものでもないだろう。

  ・

  ・

  ・

 しかし、だからといって包囲されて銃撃されれば普通に死にます、当たり前だよね!


 「クソ! 囲まれた!」


 「まぁ物量が違いすぎるからな・・・」


 「オリジナル、麗君、守ってやれよ・・・」


 「なぁオリジナル。俺たちどこまでいけた?」 

 

 周りにはゲリラが立ち並び、そしてAK47を構えていつでも射撃できる体制が整っている。


 「どうやらここいらが三途の川のようだ、地獄の門が開いている・・・」

 

 「先に逝ったドッペルたち、たくさん土産話があるぜ」


 「いや、俺ら死んでないから、地獄には何もいないから!」


 「はいはい、じゃあ最後の仕上げと逝くか!」


 「「「おう!」」」


 最後、俺たち襲撃班のドッペルはここの4人が最後である。

 なら最後はこれと決まっているのだ!

 みんなの腹に巻かれた棒状の物、そこから細い線が延びており手に握られたスイッチ・・・


 日本人の神風特攻といえば、爆弾抱えて突貫!

 そして日本伝統の腹マイト!

 脅し? 

 いいえ違います、ガチで起爆させますが?

 これがドッペルだからこそできる最後の戦術、まぁひとつしかない命で神風やってた日本軍人ってすごいよね・・・


 「おし、逝くぜ!」


 「だが、ただでは死なん!」


 「お前たちも道連れだ!」


 「任務了解、自爆する」


 それぞれが散らばって敵に突貫、閃光と爆音が発生し、俺たちドッペルの8月は終わった・・・


 『オリジナルに地獄の苦しみを!』


 

 side end

もうちょっとだけ続くんじゃよ?

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