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3年生 ・・・?

8月某日

で、なんでこんなことを唐突に話したかというと、現在俺と麗君が拉致監禁中だからである。

高校最後の夏休みなのだから旅行に行きたいと麗君がおっしゃったので、ヨーロッパ方面へ避暑をかねて旅行となったんだ。

まぁ最初の頃は順調に進んでいたんだが、俺と二人でホテルの近くを散歩したいということなので付き合った。

すると覆面に手際よく麗君が人質に取られ、俺も目撃者と言うことで一緒に拉致られた。

殺されなかったのは、まぁ俺に麗君の身の回りの世話を任せる為に使用人も拉致する予定だったとか・・・

メイドさんじゃなくて良かったな。

もしメイドさんなら今頃18禁ゲームになっていたことだろう。

で、現在地不明、敵勢力不明、敵戦力不明となおかつ監禁されているので何もできない。

とりあえず俺の仕事は麗君のお世話という事で監視付きではあるが部屋から出ることができるのが救いか?

しかたないのでここはドッペルに頑張って貰うしかない!

そうと決まればまずは『情報』である。

俺のチート能力『ドッペルゲンガー』は分身を創り出し情報共有が可能なのであるうえ、出現には何のモーションや詠唱などは必要なく、俺の意思ひとつで作成可能だ。

さらに作成は俺を中心に半径5メートルいないであればどこにでも出現可能なのである。

俺はこれを利用し、事前に確認した空き部屋へドッペルを10体召喚したのである。

さあ、下準備の時間だ!



sideドッペル


ふう、予定通り空き部屋だな。

俺の目の前には9人の俺がいる。

元は同じ存在、なのでお互いに状況の認識は終わっている。


「よし、情報収集の為にまずは変装だ。その後俺は外に探索に出る、四人で四方に散ってなるべく広範囲に探査するぞ。できたらセーフハウスにできる拠点の確保だな・・・」


「俺は武器の調達の為に武器庫の探索に行く。二人ほど付いてきてくれ。」


「「わかった。」」


「なら俺はアジト内の探索と情報収集だな。どうも気温と湿度からヨーロッパではないみたいだし長いこと眠らされたようだな。」


「探索班には服などを調達したらこの部屋に戻って存在解除してくれ。それで次回からその手間が省ける。それと18時には一旦情報の統合のため存在を解除だ。」


「分かった。じゃあ各自行動開始!」


「「「「「「「「「おう!」」」」」」」」


こうして俺達の行動が始まった。

これで今日の18時にはある程度情報が集まるだろう。

俺は外の探索班だな・・・

PMCでゲリラ戦のノウハウとサバイバル術をならっておいてほんと良かったぜ。


side end



ふう、ドッペルは無事行動開始したようだ。

一応ドッペルの状態は2km以内であればどこにいるかがわかる。他にも200m以内ならテレパシーで通信可能だ。

元は同じ存在だからな。

さて情報が集まるまで麗君のサポートをしますかね・・・


そして俺は手に持った昼食を麗君へと届けたのだった。




それから数日が経った・・・

情報は随分と集まっているし武器の調達もできた。

ドッペルたちを駆使して武器庫から持ち出して隠しているのだ。

それにここの位置が分かった。

敵兵士が話しているのを盗み聞きし、情報を集めて統合した結果である。

ここは南米にあるアマゾンの奥に入ったところらしい・・・

ちなみに敵勢力は結構大きなマフィアだった。

さらわれた理由は金だった・・・

もっと凄い理由かと思いきや、ありきたりな理由でよかった。

で、現在金に関しては交渉中らしい。原因はマフィアの請求額があほらしいほど高くて、用意するにはかなり時間がかかるとの事だった。

ドンだけ要求したんだよ・・・


さて麗君の状況だが、体は健康であるが、ただちょっと精神的には落ち込み気味だ。

普通の高校生なんだからしかたないけどな。

現在は俺とティータイム中で元気付けている。

たく、こんな状況で不謹慎だがなんで男二人でティータイムなんだろうな。

普通あれだろ?

ここはお嬢様と一緒に誘拐されてそれを俺が活躍して一緒の逃避行、そんでお嬢様が俺に惚れるという展開じゃないのか?

というかそもそも何で普通の学園恋愛ゲームなのにこんな変なイベントが起きてるんだよ!

たく、なんとか9月までには帰りたいな。

俺はドッペルが日本にいるから大丈夫だけど、麗君が休学になっちまうからな。

などと考えつつ麗君に気を使いながらティータイムをすごしていたのだった・・・



sideドッペル


良し!

最初の探索から数日、拠点の構築が終わった。

場所は水源近くの洞窟で、基地からそこそこ離れている。

まずはここを基点にして次の探査に移るのだ。

また、持ち出した武器弾薬や食料を安全に一時保存できるのでとても重要なのである。


「良し、ここに本体を移して安全確保だな。さすがに本体を守りつつ麗君の護衛は難しいからなぁ・・・」


「そうだな。取り合えず作戦も決まったし次の行動に移ろうぜ!」


こうして俺達は次の拠点を構築するべく洞窟をあとにした・・・


side end



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