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プロローグ
少年は薄暗い密室の中でうずくまっていた・・・
娯楽の類は一切なく「閉鎖空間」という言葉がこの上なく似合うこの部屋は、
家具はトイレ等最低限のものしかなく、食事や睡眠は床で行う
そのような劣悪な環境下でも少年は文句を言えなかった。
食事は一日一回、今日はカビたパンにコップ1杯の水、そして腐りかけの野菜炒め
これでも豪勢な方だ
黙々と食べていると、外から話し声が聞こえた
「妹さま!?ここから先は···」
「どいてっ!今日こそは、この部屋の先に何があるか確かめるんだから!!」
「そんな···ご主人様に何て言われるか」
「じゃあ、この事は黙ってれば良いじゃない」
「そういう問題では···」
「とにかく、どいてっ!」
「そこまで言うのなら···」
ガチャッ
扉の開く音がして、現れたのは赤い髪に黒い瞳の少女だった