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第5話 革命の裏で暗躍する者

いつもご愛読ありがとうございます。

今日は雪が降っているので、車の運転をしている方はお気をつけください。

 お気に入り登録ありがとうございます。

それでは今話をお楽しみください。


 家を出てから10分ぐらいは歩いただろうか。

 今、俺はスマートフォンの画面に釘付けになっていた。

 別にエロサイトとか見てるわけじゃあないぞ!?

 確かにダメニストと呼ばれている俺も16歳の年頃の男だけど、道端、人の目のある場所で見るようなアホなことはしない。

 今、俺がスマートフォンで見ているものはアニメの情報や新作のゲームの情報をまとめた情報サイトだ。

 これは日頃から行っている日課みたいなもので、中学1年の時から続けている。

 因みに今、俺の見ているサイトはラノベの新刊情報だ。ガ○ガ文庫、電○文庫、ファン○ジア文庫、角○スニー○○文庫など様々な出版会社があるが、一番好きな作品は、ガ○ガ文庫のや○り俺の青○ラブコ○は○違っているがおすすめだ。

 なんと言っても主人公のひねくれ具合が素晴らしい。青春とは○であり、○である。この一言に共感したボッチは少なくないのではないかと思う。

 そんなこと妄想しながら、通学路を歩く肩を叩いている感触が伝わってきた。

 なんだ?と思いふり返るとそこにいたのは……。


「お、おはよう。椿」


 朝ノ山高校の制服に身を包み、そして指定の鞄を持っている中村 椿の姿だったら。


「おはよう」


 しかし、やはり表情は無表情で感情があるのか、疑いたくなる。手には装飾品などは一切付いておらず、耳にもピアスの後などは見受けられない。

 今ドキ女子高校生みたいな派手はなく、清楚で可憐な清純系女子高校生の様相を呈していた。

 まぁ、更に椿に近い表現にするとすればロボット系女子高校生だろう。

 でも、本人の前では言わないけどね。


「なんか失礼なこと考えてない?」


「か、考えてないよ」


 妙なところで察しがいいやつ。

 エスパーかよ。


「そう。じゃあ本題に入るけど」


 視線を俺から道へと移す椿。

 ついに始まるのか作戦会議。

 俺は手から汗がわき出るように感じた。


「佐藤くんが適当な事を舞台の前で言えば不信任簡単になると思う」


「なるほどな」


 確かにそんな適当な事をいうやつを生徒会副会長には信任したくない。いや、しないだろう。

 中には生徒会なんてどうでもいいと思ってる。関心ゼロのやつもいるだろうけど、本当に生徒会の活動を見ている真面目な人だっている。そうゆう人達からすれば適当なこというやつなんて信任したくないだろうし、俺もそんな人達の為にもやりたくない。


「次に……まぁ、ダメニストという烙印がある以上大丈夫だと思う」


「な、なるほど……それは正論でございますね」


 わ、忘れてたぁぁぁ!!俺、ダメニストだったんだよね。

 そんな学校内の嫌われ者を承認するわけないじゃないか……悩んでいたのがバカみたいだ。

 なんで、自分の立場を忘れてたんだ? ダメニスト、ボンニストと呼ばれて日々学校生活を送る俺が、生徒会副会長になって、雑務をするなんて何処で勘違いをおこしたんだか……あぁ、笑える。



「というのが作戦です」


 と作戦会議を終了させる椿。


「ありがとうございました」


 覇気のない声でお礼をいう俺。

 そんな俺の様子を見て椿は何かに気づいたらしく、俺にこう告げてきた。


「でも、1つ気がかりなのはあちらの動き」


「絶対生徒会の動き?」


 難しい顔になって考える。

 絶対生徒会の動き。イコール刺客や何か罠のようなものが仕掛けられていないかということだ。

 何もしないというのはあり得ないと思う。

 しかし、相手には知将、高橋 桜がいる。

 小さい頃から、桜とは遊んでかくれんぼや真剣衰弱などをして遊んだが一度も勝てたことがない。

 どんな勝負、遊びにでも絶対に負けない。

 相手の作戦の裏を書き、そして相手に勝つ、それが高橋 桜という知将である。


「でも、桜さんの考えていることは分からない。あの人は理解不能」


 と本当に困ったような顔をしている。

 それは仕方ないとあやす。


「お、つばさじゃあねぇか!!なんだ朝からラブラブだな」


「ち、違います!!椿は友達です!!」


 いつの間にか学校の近くにある朝ノ山商店街に入った俺と椿。

 そして、今俺をいじってきたのは魚屋、大雪の店主、大雪 大五郎さんだ。

 大雪さんとは俺が小学生の頃からの付き合いだ。

 母さんに魚屋に行ってアジを買ってこいと言われ、なんとかついたこの商店街で辺りをふらふらしていた俺に声をかけてくれた恩師に近い存在ださ。


「と、友達……」


 横にいる椿がぼそぼそと何かを言っている様子だったが、小さすぎて聞こえなかった。


「あら、翼ちゃん。ガールフレンドなんて連れちゃって男ねぇ~」


「だ、だから違いますって!!な、なんですか、みんなで俺をいじってるんですか?」


『その通りだよ!!』


 商店街の全ての声が同調した。

 因みにさっき話しかけてきたのは、八百屋、大山の店主、大山 美紀さんだ。

 まぁ、付き合いは今日が始めてなんだけど……。

 いつもは不機嫌な顔をしているから話しかけ難いんだよね。


「商店街の皆なんて嫌いだ!!」


『嘘つけ、大好きな癖に照れるなよ』


 だけど、なんかいいよなこうゆう感じ。

 人情……それが今日本から消えているらしいけど、そんな中でもここだけは消えないと思う。

 大雪さんにしても、大山さんにしても、なんか楽しそうに話してるし、そして大変な時は助け合っている。そこからは昭和の臭いが感じる。

 平成の臭いにはない。人の暖かみ、そして優しさ。

 上っ面だけじゃない人と人との交流。

 それがこの朝ノ山商店街からは感じる。

 人情というなの下町のよさを。


「て、照れてないから!!」


 このいじりさえなければもっと良いのに……。


『行ってらっしゃい!!未来の希望』


 その言葉に見送られながら俺は商店街を後にした。




「おはよう?翼」


「お、おう。おはよう」


 朝ノ山高校の校門の前に仁王立ちしながらこちらに挨拶をしてくる不機嫌な高橋 桜。

 でも、なんで不機嫌なんだ?あの日が近いのか?


「おはよう中村 椿さん」


 視線を椿に向けて、敵視をむんむんに出して睨む桜。

 だから、なんでそんなに機嫌悪いの?お前ら犬猿の仲なの?前世で何があったの?


「……」


 椿は無視した。


「翼。今日の準備は出来てるわよね?」


 それを気にすることなく、俺にそう聞いてくる桜。

 桜にとって椿が無視することは想定の範囲内だったのだろう。

 そして、先から気になってたんだけど……。

 なんで木刀なんて持ってるの?

 お前は女番長なの?


「問題ないと思う」


「そう。じゃあ学校入っていいわよ」


「あ、ありがとう」


 なんでお前の許可がいるんじゃい!!

 まぁ、別にいいんだけどさ……通してくれるなら。


「おはようございます」


 教室についた俺は今自分の席に座っている。

 そして今は朝の時間。

 教壇に立つ、担任の川原先生が出席確認をしている。

 順番に名前が呼ばれ、それに「はい」と返すクラスメイト。

 しかし、俺は寝たふりをした。

 自分の順番が段々近づいてくる度に、早まる鼓動は俺の緊張感の高まりを示していた。

 そして遂に前の人の名前が呼ばれた。

 くる……くる……くる!!

 俺は寝たふりを続ける。


「では、出席確認を終わります」


 結局自分の名前は呼ばれなかった。


 朝のホームルームが終わり、休み時間になった。

 俺は騒がしく動くクラスの女子を横目で見ながら、今日の生徒会信任式について考えていた。


「生徒会になって入りたくない……俺は静かに高校生活を謳歌したいんだよ」


 自分にしか聞こえない小さい声で呟いた。しかし、現実は甘くない。結局、俺には楽しいフラグ立ちまくりの高校生活などあるわけがない。これは言える……いや、断言する。

 そんな暗い先の事について考えている俺に突然、耳元に声が掛けられた。


「何をぶつぶつ言ってるんだよ。翼」


「いやな、俺の未来の進路について自問自答してただけだよ」


「本当か?ニヤニヤ」


 疑いの眼差しで俺を見ているのは親友、伊藤 光。そして、唯一の友達である。黄色くボサボサの髪に、黒目が大きい瞳、制服を少し着崩しヤンチャ感を演出し、口元にあるほくろがチャームポイント、どうお世辞をかけてもイケメンとは呼べないが、俺の親友であることは間違いない。

 ふと、昨日の事が心配になった俺は、光に質問をする。


「昨日は大丈夫だったか?」


「一応な。まぁ、翼が会長と付き合ってるなんて噂聞いたら、気が動転しちまったよ」


「だよな……俺もあれが噂なら良いと思うよ……」


「……噂じゃないのか?」


 噂という単語にピクリと反応する光。そして、顔は少し不機嫌そうに見えるが、なぜ気分を悪くしたのか、俺には分からなかった。

 とにかく、誤解させてしまったみたいなので、解かないとな。


「噂だよ! 俺が会長と付き合うなうなんて天と地がひっくり返ったって不可能だよ。人智を尽くして天命を待ったって無意味、無価値。つまり、噂は嘘だよ。事実無根だ」


「……そうだよな。うん、悪かったな……疑ってしまった」


「気にするなよ。非は俺にあるわけだし」

 

 そんな時、チャイムが鳴った。一時間目開始の合図が校内を駆け巡る。


「次の授業の場所ってさ……」


「おう……」


「音楽室だよな……」


「遅刻じゃねぇか!!」


 俺と光は走った。なんかいいなこうゆうの……先生に怒られるのを除けばな。


「緊張してきたな……」


 男子トイレの個室で呟く俺。

 今はLHR前の休み時間。

 そんな俺の耳に不穏な言葉が聞こえてきた。


「なぁ、絶対生徒会と裏で暗躍してた革命軍が勝負するらしいな」


 一人の低い声音の男がそう話を始める。


「らしいな。じゃあやっぱりあの人も動くのかな」


 そして、もう一人の高い声音の男が話す。


「分からん。だが、あの人が動いたら両方潰されるだろうな」


「そうだね」


 そんな二人の男の会話。



「第三勢力ってことだよな」


 未だにトイレの個室で考えていた俺。

 しかし、情報が少なすぎる。てか、ない。

 あの人と呼ばれている黒幕とか、その人物の特徴とか全く分からない。

 警戒するしかないか……。

 そう結論づけると俺は男子トイレを後にした。


 そして始まる勝負の時間。

 絶対生徒会vs革命軍vs謎の第三勢力。

 この結末はいかなる結果を迎えるのか。


「ここに開会宣言をさせていただきます。朝ノ山高校生徒会副会長信任会を始めます。」









寒い…よ。

なんで雪なんて降るんだよ。

今日バイトなんだよ。


とカチカチになっています(笑)


そのせいで指が動かなくて、筆記に苦労しました。

アハハ……手が痛いよ。

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