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第4話 革命の朝は荒れ模様

お気に入り登録ありがとうございます。

書いて幾度に読んでくれる方が、増えていることに感激です。ありがとうございます。

 7月7日今日は世間では七夕と呼ばれる行事のある日である。

 七夕って願い事をしてもいい日何だよね。

 じゃあ……今日は成功しますように。

 と俺は手を合わせて祈る。

 窓から外を見渡すと空は雲ひとつない晴天で、勝負の朝としては申し分ない空模様だ。

 俺は窓から視線を勉強机へと移す。


「小学生の頃の写真か……」


 写真を見ながら昔を懐かしむ。

 そしてそこに写る美少女の姿があった。

 今と変わらない黒い髪で、そして地元で「朝ノ山のシンデレラ」と呼ばれていた女の子。

 現、朝ノ山高校生徒会長、高橋 桜の幼き頃の姿がそこに写っていた。


「この頃から綺麗だったよな……本当性格が良ければす……!!」


 口から何か出てはいけない言葉が出そうになった俺は慌てて口を押さえる。

 何言おうとしてしてんだ俺!!

 言ってはいけない言葉、持ってはいけない思い、それを俺は今拒否しようとした。

 しかし、心の奥底に沸き上がる正体不明の熱い塊。

 くそっ!!俺は……俺はこんな気持ちは……否定するんだ!!受け入れて溜まるか……!!

 心の奥底に沸き上がる正体不明の熱い塊に、冷たい冷気のような冷たい塊をぶつける。

 すると沸き上がる熱い塊は静かに消えていった。

 そうだよ……俺はアイツを好きになるわけがないんだ……。

 心の中で詠唱して言い聞かせるように、自分の本来の気持ちを押し殺すように言う。


「とにかく制服に着替えよう」


 タンスを開けて、制服と、ワイシャツを取り出す

 もう半年間は着たであろう朝ノ山高校の制服。

 赤を基調とした色使い。首元には黒い線が一本入っているというシンプルなデザインで、生徒からの人気はあまりよくない。

 まぁ、俺は別に制服なんて気にしないからデザインとかどうでもいいんだよね。

 (ひとつ注文をつけるとすれば学ランが良かった……いや、学ランがいいよ!!)

 制服に対する不満は人一倍ある俺だった。


「おはよう!お兄ちゃん!」


 階段から下りてきた俺を出迎える笑顔の妹。

 朝ノ山の天使、佐藤 林檎。

 その笑顔に心が癒される。


「おはよう。林檎」


 朝の挨拶を返す。

 

「うん!その前に早くご飯食べちゃって」


「いつも悪いね」


 エプロン姿の妹にちょっと新婚生活を思い浮かべてしまった。

 林檎が台所に立ってスクランブレイクを作って、貴方と呼んでくれて、俺は台所に行ってエプロンを……って!!ただのエロ親父じゃあねぇか!!

 自分の妄想に思いっきりツッコミを入れる。


「お兄ちゃん?大丈夫?」


 そんな妄想に浸る俺を心配する表情で見つめる林檎。

 俺はすっと我に帰ると。


「大丈夫大丈夫!」


「良かった!じゃあ早く朝ごはん食べちゃってね」


 そう俺に声をかけると林檎はリビングに走っていった。

 俺はそれを追うようにリビングに向かう。

 ドアを開けた瞬間、いい臭いが俺の鼻へ流れてくる。


「朝からステーキとは贅沢だな……どうしたのこれ?」


 リビングのテーブルに置かれた高そうなステーキ。

 しかし、昨日眠れなくて、リビングに来たときに冷蔵庫と冷凍庫開けたけど、ステーキなんて入ってなかったぞ……。

 嫌な予感が俺の頭を駆け巡る。

 

「うん?このステーキは貰った」


「貰った?誰に?」


 ステーキをくれる心優しい人なんていないよな……まさか、時期外れのサンタクロースがくれてたのか?


「知らないお兄さんに」


 アウト!知らないお兄さんに疑いも持たずにステーキを貰うなんて純粋すぎる……大丈夫か?俺の妹?


「もう食べたのかステーキ?」


 ステーキを指差しながら恐る恐る聞くと妹はニコリと笑ってこう答えた。


「食べるわけじゃない。お兄ちゃんより先に食べるなんて妹失格だよ」


 と元気な声で俺に向かって妹の真髄はこれだよ?と言わんばかりの顔をしている。

 その顔には裏なんて感じらない。

 しかし、妹よ……知らない人に物を貰うのは駄目だと教わらなかったのか?

 妹の忠誠に近い俺ヘの接し方には、可愛いなと思うのだが、あまりにも信じやすい純粋な性格はなんか兄としては心配になる。


「悪いんだけど……これは捨てよう」


 食べ物を捨てるなんて俺はあまりやりたくはないが仕方ない。

 もし毒なんかが入ってたらと考えたら、まず食べられないし。

 そして何より、知らない人から貰ったステーキなんて食べるわけにはいかない。


「食べ物を捨てるなんて……もったいないオバケが出るよ」


 顔を歪ませて俺を見つめる林檎。


「オバケ出てもいいから捨てよう」


 その林檎に視線を向けて、強い意志でそう告げる俺。

 妹の命を守るためにもここはひけない。


「わかったよ……捨てればいいんでしょ……お兄ちゃんの……お兄ちゃんのバカ!」


 俺の言葉を聞いた瞬間、林檎の小さな瞳から、大粒の涙がこぼれた。

 そして泣きながら俺の方を一瞥すると、自分の部屋へ走っていってしまった。


「り、林檎……ごめんよ」


 それから俺は台所に向かってステーキを捨てようとした時、置いてある髪が視線に入った。

 その紙にはこう書いていった。


 翼くんへ。


 お母さん今日、ちょっと仕事で帰り遅くなるからよろしくね。後、林檎と仲良くするようにしてよ。

後、今日の朝早くにおばあちゃんがお肉送って来るらしいんだけど、何を間違えたのか賞味期限が明日までらしいのよ。だから、もし朝来たら、ステーキ食べてから行きなさい。朝からステーキなんてお金持ちみたいよね。

 じゃあそうゆうことでよろしくね。

お母さんより



「マジかよ……そうゆうことだったのか」


 手紙を見終わると俺は酷い罪悪感に見舞われた。

 まず、知らない人とは、宅配便の人のことであったということ。

 誰に貰ったの?なんて聞いたら、知らない人(=宅配便の人)って答えるよな……。

 俺の聞き方が間違っていたというのは自明の理だが、まず林檎に謝らないと。

 そう決めると俺は林檎の部屋に向かった。

 俺の部屋の反対側にある林檎の部屋からは、すすり泣く声が聞こえる。

 俺は一瞬、逃げそうな気持ちになりそうになるが、なんとかそこに止まる。

 よし……謝ろう。

 そう決心すると俺はドアを叩いた。


 コンコン!!


「り、林檎ちょっといいか」


 よそよそしく声をかける。


「な、な、何?お兄ちゃん」


「さっきはごめん。ステーキ一緒に食べよう」


 謝罪の言葉を口にして、朝ごはんを食べようと提案する俺。

 その瞬間、部屋の中から聞こえていた泣き声は無くなった。

 そして、うって変わるように林檎の元気な声が聞こえてくる。


「うん!ステーキ食べる!」


 部屋から出てきた林檎の顔は赤く腫れていたが。

 その顔は満面の笑みで溢れていた。


 妹と食べるステーキは少し、冷えて固くなっていたが、林檎はそれを気にすることなく美味しそうに食べている。

 妹と兄とは大抵中の悪いのが常識になりつつあるが、俺はそれを否定する。

 だって目の前で美味しそうにステーキを頬張る妹の様子からはそんな感じはしないから。

 俺はそれを常識とはしないと誓った。


「じゃあ行ってくるな」


「うん。私も後少ししたら出るよ」


「そうか。戸締まりよろしくな」


「わかったよ。お兄ちゃん」


 そんな笑顔に見送られながら、俺は家を出た。

 太陽の光が町全体を照らし、目の前の道を歩く老若男女の人々。

 そんな光景を前に俺はこういい放つ。


「行ってきます!!」

 学校ないと本当に暇ですね。

 なので、毎日更新出来るという事実。

 でも、まぁ、好きなことしてるので不満はないんですけど…暇ですね。

 俺この頃ゲームにはまらなくなってしまってしまい、家にあるゴミのような数あるカセットが意味なくなっているんですけど……どうすればいいですかね?

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