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馬鹿+マヌケ

島から脱出してから何時間たっただろうか

いまだに東京に着かない

もう夜だ...


佐々木さんとリュウだけがしゃべっていた

「もう夜だねぇ」

「ですね~」

「まだ着きませんねぇ」

「ですね~」


はたして会話と呼べるのでしょうか


今、どこだろう もうかれこれ5時間 いくらなんでも長すぎやしませんかね?

だって東京だよ?東京! 島からたいした距離ないよ!?

あの島日本近海だから普通は3時間でつく着くはずだよ!?

俺はキアランを見た ガン見した 憎しみをこめて...


「あの、怖いです川口さン」

その妙ななまりにイラつく

「なんで俺が怒ってるか分かるかキアラン?」

「さ、さァ〜?」

「さァ〜じゃねーよ‼今頃とっくに東京に着いてるはずなのにまだ本州も見えねーぞ‼ここどこだよ‼」

キアランは間を開けて最悪のセリフを言った


「…実は俺 方向オンチなんダ…」

舵を握るキアランに向かって拳を振りかざす

「死ねぇーーー‼‼」

が、 軽くよけられた

「危ないなァ〜川口さん、俺今舵握ってんすヨ?」

「てめえが舵握ってるせいでこうなったんだろうが!すこしは反省しろや‼」

とりあえず、船室に入った


コンパスと地図を取り出し現在位置を確認してみた

島は太平洋側 日本は島から北西に位置している だが、今向かってるのは北東だ…


「おーーいみんな〜 確認したい事があるからちょっと中に来てくれー キアランは舵握ってるから来なくていいぞ」

とりあえずみんなを集めた


「ここで重大な事実をみんなに話そうと思う」


「どうしたんだよ健ちゃん?」

「重大な事実って何ですか〜?」

リュウと佐々木さんが俺に問う

コギーは寝ていた


「あいつ、キアランの事なんだが…」


「キアランが?」

「キアランさんが?」


あくまで憶測にすぎないが言っておこう

「あいつはかなりの方向オンチで本来なら北西に向かうはずが北東に向かってるんだ」


「ちょいまち⁉ 北東って事はつまり… 今思いっきり太平洋じゃねーか⁉」

「え〜〜〜!そんなぁ〜!」


「キアランにはもう舵は任せられない このままだと俺たちは海流に流されて海をさまよう事になる」

「どうするんだよ健ちゃん!」

「どうするんですか川口さん!」


「決まってるだろ!!」

まだコギーは寝ていた

「俺たちであいつから舵を奪う!あいつは銃を持ってるから反撃されたら困る、だから後ろから殴って気絶させその間にあいつを船室に閉じ込める」


「健ちゃん…それはやりすぎじゃ…」

「話せばわかってくれると思いますが〜?」


「おーーーーーーい!日本が見えてきたぞーーーーーーーーー!!」


「「「えっ!?」」」


俺たちは船室から出た

そしてクルーザーの手すりに体をひっつけてよーく目をこらした

「おぉーーーマジだーーー!!」

「ほんとだ~~!」


ふたりの目が一瞬こっちに向いた気がしたが気のせいだ そう願いたい


船室に戻りもう一度コンパスをよく見た


これ...壊れてんじゃん...


俺はキアランのほうに向かった  そして隣に立った

「キアラン...さっきは...ごめん」

屈辱だ こんな奴に謝るなんて すべてあいつが悪いんだ


「いやいやぜんぜん気にしてないヨ」

訂正だ 俺が間違っていた


1時間後 俺たちは海上保安庁に保護された


まだコギーは、寝ていた...





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