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結婚式まであと半年

結婚式まであと半年なのに婚約解消したいというのですか?

作者: 鵜久森うた

「この半年間、いろいろなことがあったね」


結婚式で誓いの言葉を述べ、出席者の祝福の声を受けながら教会の出口に向かって歩いている時にそう声をかけられた。隣を見上げると、とろけるような眼差しが私に向けられている。


「リズ、君と結婚できたことは私の人生で一番の幸運だと思っている」


つい先程、夫となったばかりの人からかけられた言葉に胸がいっぱいになった。


「本当にいろいろな事がありましたね。でも今では何もかもが、この善き日を迎えるための試練だったのだと思います」

私もそう言ってにっこりと笑いかける。


一年前にアーノルド様との婚約が決まってから準備を進めてきた結婚式。

一生に一度のことだからと贅を尽くし、小さな宝石を散りばめたドレスは明るい日の光を浴びてキラキラと輝いている。

デザインから検討を重ねたオーダーメイドのドレスは今日という日を最上級に彩る。


半年前のあの日、あの瞬間にはまさかこんな日が迎えられるとは思っていなかった。

そう、アーノルド様に婚約解消を持ちかけられたあの日には。


◆◇◆◇◆◇


「なるほど。お話は理解しました。つまりあなたはこの婚約を解消したいというのですね」

「ああ。君には大変申し訳なく思っている」


あるレストランの個室。テーブルを挟んだ向かいの席でアーノルド様が頭を下げる。

アーノルド様の隣には可愛らしいご令嬢が座っていて、同じように頭を下げている。

結婚式まであと半年に迫ったこんな時に、婚約解消を申し出るなんてどうかしてるわ。


「お待ちくださいませ。婚約を解消したいというお話は聞きましたが、婚約を解消することに同意してはおりませんよ」


「いや、それは」


顔を上げ、うろたえるアーノルド様。隣の令嬢も不安そうにこちらを見る。


「この婚約はシュミッツ公爵家とデズドラド侯爵家の事業提携を強固なものにするために結ばれたことは把握しておられますか?」


眼の前に座るアーノルド・シュミッツ小公爵はそのご身分もさることながら、若い頃に帝国一の美姫と謳われた公爵夫人に似た美しい容姿で社交界の人気を独り占めしていた。


しかし高位貴族の宿命と言える政略結婚のために、私、シェリアーゼ・デズドラドとの婚約が決まったのが今から半年前。

アーノルド様は私より五つ年上の25歳で、社交界でそれなりに浮名を流していたことは知っている。もちろんアーノルド様の隣に座る、最近のお気に入りのジェーン・センダル男爵令嬢のことも。


令嬢は私より二つ年上の22歳。童顔で私よりも年下に見えるのに、顔から下は成熟した肉体を持ち、体のラインを際立たせるデイドレスを着た姿はまるで高級娼婦のよう。

このところ夜会などでも二人でいる姿が目撃されていて、親切ぶった方々が注進してくるのもの煩わしかったけれど、彼に問いただすようなことはしなかった。

アーノルド様のような遊び慣れた方が婚約解消を申し出るほどに彼女に本気になるとは思っていなかったのだ。


彼女とはただの遊びで、結婚前には綺麗に清算してくれると思っていたのだけれども計算違いのようね。私もまだまだ甘かったわ。


「それはわかっているが」

「わかっていたら婚約解消などと言える立場にないこともわかるはずなのですが」


アーノルド様の発言にかぶせるように、冷ややかに言い放つ。


「今回の事業提携では当侯爵家からは資金、公爵家からは技術を提供することになっています。あなたのお隣に座っているご令嬢の家から当家の代わりに資金援助がなされるということでしょうか」


「いや、そういうわけでは……」


「この婚約がそちらの瑕疵で解消になるということでしたら、事業提携はどうなるのでしょうね。公爵閣下は何と?」


「父にも婚約解消を願い出ているのだが、父にその気がなく……」


「そうでしょうね。……それで私に直談判しようと考えられたのですね」


扇を広げて口元を隠し、ため息をつく。

考えの浅い男だこと……だからそんな小動物の皮をかぶった猛禽類に捕らえられるのよ。

そうね、もうそろそろそちらの猛禽類が哀れを誘う頃合いかしら。


「アーノルド様は悪くないんです!わたしがアーノルド様を好きになってしまったから……!」


「ジェーン……」


三文役者たちの芝居に冷ややかな視線を送る。


「そちらの方に発言を許した覚えはないのですが」

「……っ!申し訳ありません」


「まぁ、いいでしょう。あなたも当事者なのですから。あなたが悪いということでしたら、婚約解消に伴う慰謝料などはきちんと男爵家にも請求させていただきますね」


「えっ?」


目を丸くして令嬢が言う。驚くようなことかしら。


「いや、待ってくれ、慰謝料は公爵家から支払う」


「何を勘違いしているのか知りませんが、公爵家にも男爵家にも慰謝料は請求しますよ。そちらのご令嬢が身分の高いアーノルド様に強要されて逆らえず仕方なくということでしたら目こぼしできたでしょうけど、先程の発言から察するに、そういうことではなさそうですしね。ましてや自分が悪いとおっしゃっているのですから当然でしょう?」


「待って!家は関係ないでしょう!?」


「関係ないとおっしゃるの?」


本当に意味がわからなくて首をひねる。


「わたしとアーノルド様とデズドラド侯爵令嬢の問題です!」


「あのねぇ……」


手にした扇をパチンと閉じる。猛禽類に例えて申し訳なかったわ。猛禽類の方が賢い。


「わたしとアーノルド様との婚約は家と家とをつなぐための婚約です。それを壊しておいて家は関係ないというのはおかしいと思わない?」


「わたしとアーノルド様は愛し合っているのです!」

「だから?それが何?」


「なんでわたし達の邪魔をするんですか!?」


「邪魔?邪魔だというならそれはあなたでしょう?私とアーノルド様は婚約しているの。きちんとした書面を交わした正式な婚約。契約とも言えるわね。そこに横槍を入れてきたのがあなた。わかる?」


煽るように小馬鹿にした言い方で、手にした扇で彼女を指す。さぁもっと本性を出しなさい。


「わたしとアーノルド様が結ばれた後であなたが婚約したんでしょう!?あなたの方が後よ!」


「だとすればアーノルド様はあなたという人がありながら私と婚約したのよ?あなたが責めるべきなのは私ではなくアーノルド様では?」


「いや、私は……婚約が成立した後で父からそのことを聞かされて」


アーノルド様が遠慮がちに口を挟む。


「だとしてもいくらでも方法はあるでしょう。公爵閣下の説得は無理だったようですけど、そんなに私との婚約よりそちらのご令嬢を優先したいと思うなら、公爵令息の身分を捨てて二人でどこへなりと駆け落ちするだとか」


無言になった二人の顔を見るに、そこまでの覚悟はないようね。

高位貴族の嫡男として二十年あまり暮らしていたのに、今さら平民として働いて暮らすなんて無理でしょう。お隣のご令嬢も平民に嫁ぐつもりはなさそうだし。


「そちらの方の存在を隠したまま結婚して、こっそり愛人として囲うという方法もあったでしょうね。それでしたらアーノルド様もそのご身分を保ったままでいられますし、そちらの方も公の場でアーノルド様のパートナーになることはできないでしょうけど、次期公爵の愛人ですし、それなりの生活ができたのではないかしら」


二人の表情が明るくなる。ちゃんと私の話を聞いていたのかしら。自分に都合のいいことしか耳に入っていないようだけど。


「でも今さらそれは無理ですわよ」


「なぜだ」


「こんな事になってしまったのに知らないふりして結婚なんてできるわけないじゃないですか」


お茶で口を湿らして続ける。


「そうですね……現時点でお二人が取れる手段は四つあると思います」


二人の困惑した表情を見ながら続ける。


「一つめは今、この場でお二人は別れて二度と二人きりで会わないと誓約する。もし破った場合にはそれなりの制裁をお覚悟くださいませ」


にっこりと笑って告げる。令嬢はすがるようにアーノルド様を見つめている。


「二つめは身分を捨て、二人で駆け落ちしてどこか知らない場所でひっそり暮らす。公爵閣下には廃嫡の手続きも取ってもらいますので、のこのこと戻ってきてもあなたの居場所はないと思ってください。一生平民として暮らす覚悟があるならば、愛する二人は幸せになれるのではないかしら」


さっきも口にした駆け落ちについてはどちらも乗り気ではなさそうね。

あぁ、そうだわ。廃嫡といえばアーノルド様には……いえ、後にしましょう。


「三つめはこのまま私とアーノルド様が結婚し、そちらの方は愛人とする。もちろん条件は付けさせていただきますよ。例えばお二人の子どもは作らないこと。当然ですわよね?こっそり子どもを作って育てていないか監視もいたします。あとは公爵家からの金銭援助はしないこと。アーノルド様ご自身の個人資産については私の関与するところではございませんのでご自由に。そちらの方のご実家の支援もご自由に。それから公爵家の評判を落とさないように夜会や茶会の出席も控えてくださいませ。どんな噂が立つかわかりませんもの」


神妙に頷くアーノルド様の傍で令嬢は焦っている。

そうね、この条件で令嬢には利がないわよね。


「今思いつくのはそのくらいですけど、他にも条件はつくかもしれません。こちらを選ぶのであれば後日正式に書面で契約を交わしましょう」


「待って、そんなのひどい!ひどすぎるわ!」


「ひどい?そうですか?夫に愛人がいると知って刺客を送る夫人も過去にはいたようですよ。それに比べたら愛人として生きることを認めている私は優しい方だと思いますけど」


冷ややかに令嬢を見つめると、興奮して紅潮していた顔が急に白くなる。命は大事よね。


「四つめ。この婚約をアーノルド様有責で破棄する。こちらに責はないとしても私は『婚約破棄した令嬢』という傷を負います。その償いとして公爵家にも男爵家にもそれなりの額の慰謝料を請求いたします。慰謝料で公爵家の身代が揺らぐことはないでしょうけど、男爵家はどうでしょうね」


「や、やめてください。家は……家にはそんなお金なんて……」


「そんなの知ったことではありません。あなたはそれだけのことをしたのだと自覚なさい」


赤から白く変わった顔色が今度は青ざめてカタカタと震えだした。

そんな令嬢の肩を抱き、心配そうに見つめるアーノルド様はまだ自覚が足りないようね。


「アーノルド様も他人事ではありませんよ。慰謝料は問題なく払えたとしても事業提携がどうなるかは私もわかりませんもの。もし事業提携も解消ということになればアーノルド様が原因ですし、これまで投入した資金も含めて多額の賠償が必要ではないかしら。資金がなければ事業は頓挫するでしょうし、公爵家は賠償金を払うだけ払って回収の見込みは立ちませんし、どうなるのかしらね」


「そんな……」


アーノルド様もやっと気づいたようで顔色を悪くする。

こちらから事業提携の解消を申し出れば、むしろ賠償金はこちらが支払うことになるかもしれないけど、少しばかり盛らないと彼には響かなそうだから。


「提携を継続するにしても現状の条件から変更を余儀なくされるのではないでしょうか。今度の条件は公爵家にとって不利なものになりそうですね」


二人は無言で俯いてしまった。二人が結論を出す前に急いで先ほど思いついた案を頭の中で検討する。

先程は三つめの手段としてこのままアーノルド様と結婚する案を提示したけれど、もう今となってはこの方と結婚するのは嫌なのよね。


「あぁ、そういえば。もうひとつ思いつきましたわ。そうですわね、この方法であればお二人の仲を裂くことなく各家門への影響も少ないかもしれません」


たった今思いついたように言い、閉じた扇を口元に当てて微笑む。

そして五つめの案を口にするとアーノルド様がパッと笑顔になり、顔を上げる。

その案なら愛し合う二人が結ばれ、事業提携も継続することだろう。


ただ『各家門への影響は少ない』とは言ったけど、アーノルド様ご本人には大きな影響がある。

けれどそこには全く気づいていないようで、お隣のご令嬢と笑顔で見つめ合っている。


「もしよろしければ、私の方から父に今回のことを説明してアーノルド様との婚約の解消を進めるようにしてもらいましょうか」


「お願いしてもよいだろうか」


上目遣いでこちらを見るアーノルド様に、ゾワッと鳥肌が立つ。このわずかな時間の間にアーノルド様を生理的に受け付けなくなってしまった。


「もちろんでございます」


心の内を隠して笑顔を作る。早くこの場から立ち去りたいわ。


◇◆◇◆◇◆


結婚式の今日、教会で誓いの言葉を述べる私の横にはアーノルド様の弟、ランドルフ様がいる。

アーノルド様と婚約した時に予約していた教会も、仕立て始めていたドレスもそのままに、相手だけがすげ替えられた結婚式。それでも私は晴れやかな気持ちでこの場所に立っている。


あの日、屋敷に帰って「婚約者に情婦がいて婚約解消を持ちかけられた」と告げた時、お父様はたいそうお怒りになってそのまま公爵家に押しかけそうな勢いだったけれど、慌てて宥めて今後の対策を話し合った。


私が持ちかけた五つめの提案は、私とアーノルド様の婚約を解消し、新たにランドルフ様との婚約を結び直すというもの。


ランドルフ様は私より三つ年上の23歳。

アーノルド様との婚約を結ぶ前、公爵家の調査を行った際の報告書にはランドルフ様は中央貴族学院を優秀な成績で卒業して、隣国に留学経験もあると書かれていた。また、未婚であり婚約者もいないとも。

留学後にまた隣国に渡り、工業技術を学んでいたようで今回の製鉄に関する事業提携でも製鉄技術者を国内外から集める際に一役買ったということを後にお父様から聞いた。


着飾ることにしか興味のない美しい公爵夫人に見た目も中身もそっくりな長男より、地味だけど実直で有能な公爵に見た目も中身もそっくりな次男を後継者に推す声もあったようだが、自分にそっくりな息子をかわいがる夫人や、かわいい娘にそっくりな孫が大好きな先代の公爵(現公爵夫人は一人娘で婿取りをしている)の発言力は強く、長男が家を継ぐべきであるという古い慣習を盾にアーノルド様は後継の座にいる。


私との婚約も事業提携に合わせて両家の結びつきを強くするだけでなく、帝国一の資金力を持つ侯爵家がアーノルド様の後ろ盾になるという意味合いもあったはずなのに、それを忘れてしまったのかしら。

ここで侯爵家がランドルフ様につくとなれば後継はどうなるのか。


私とアーノルド様が結婚後、ランドルフ様は予備爵である子爵位を賜り提携事業で技術者を統括する立場となる予定になっていたけれど、私は子爵夫人になる気はなくってよ。

お金と権力が大好きで、それ以上に家族が大好きなお父様だって可愛がっている娘を格下の子爵に嫁がせるわけがない。


準備を整えて公爵家に乗り込んだお父様はアーノルド様有責での婚約破棄を決めてきた。

また、今後十年以上の長期計画が立てられている今回の事業において、次期公爵となるアーノルド様が信用に足る人物ではないということから事業提携を解消したい旨を申し入れたそうだ。


これまで投入した費用は返却不要。多少の賠償金を払ってでもすっぱりと手を切りたい。

そう告げたお父様に、普段は冷静沈着な公爵が大いに慌てたという。

侯爵家としても少なくない資金が流れ、領地に建築中の製鉄工場が宙に浮いてしまうのだけれど、まだ外側もできていない状態だから別の工場へ転用可能だし、侯爵家の財産を鑑みれば懐は多少痛むものの「金はまた稼げばいい」と割り切れる程度の損害だ。


しかし公爵家はすでに買い取った山の大規模な採掘に着手し、製鉄技術者を国内外から集めていたのだから、このタイミングで命運をかけた事業が頓挫してしまうと大損害どころではない。

そして帝国一の資金力を持つ侯爵家が手を引いた事業に他に出資者がつく可能性は低い。

必死でこちらを繋ぎ止めようとする公爵に対して、次期公爵となるのがランドルフ様であれば事業提携の継続もやぶさかではないと匂わせるだけで狙い通りに話は進んだ。


夫人やアーノルド様がなかなか納得なさらず公爵家の中では相当揉めたらしいけれど、このままでは公爵家の存続すら危うくなることを理解した先代公爵が娘である現公爵夫人を説得し、今までのような贅沢ができなくなるかもしれないと理解した夫人が折れたことでランドルフ様が後継者になることに決まり、事業提携も継続となり、改めて私とランドルフ様の婚約が決まった。


アーノルド様は聞いてないだの騙されただの言っていたようだけど、ランドルフ様の代わりに子爵位を継ぐことが決まり、今は『子爵となるための教育』という名目で領地に飛ばされて厳しく教育されているらしい。

もちろんもう顔も見たくないので結婚式への出席は遠慮していただいた。


ちなみに、かの男爵令嬢とそのまま結婚するのかと思いきや別れてしまったようだ。

最近開かれたある夜会で、とある裕福な伯爵家の令息と一緒にいる彼女を見かけたので、やはり彼女は小動物の皮を被った猛禽類だったみたい。

まぁ今となっては彼女には感謝しかないのだけれど、これからの人生でもう二度と関わりたくはないわね。


婚約が決まってから初めてお会いしたランドルフ様はアーノルド様と比べると華やかさはないけれど、工業技術を学ぶために遠く離れた国に留学していたこともあって博識で落ち着いた人で、堅実な性格が顔に出たような方だった。

アーノルド様の兄と言われても納得してしまいそうな佇まいで、私とは三歳しか違わないはずなのに、ずいぶん年上に感じられた。

きっとそういうところが若い女性には魅力として映らないのだろう。

燃えるような恋をするような相手ではないかもしれないけれど、穏やかに人生を共にできそうな方だと思った。


なのにランドルフ様にお会いするたびに彼の実直な性格に惹かれ、結局は恋に落ちてしまったのは自分にとっても思いがけないことだった。ランドルフ様も私のことを好ましく思ってくれたようで、急速に二人の仲は深まっていった。


改めて結婚式の日取りを決めて教会の予約を取り直そう、作りかけの結婚式用のドレスも新しく作り直そうと周囲の人は言ってくれていたけれど、一日でも早く結婚したかったランドルフ様と私はそのままアーノルド様とランドルフ様を入れ替えただけの結婚式を挙げたのだった。


「今の私は世界一幸せな男だな」

「それなら私は世界一幸せな女ですね」

二人で見つめ合い、笑い合いながら教会を出て馬車に向かう。


外には抜けるような青空が広がっている。私たちの未来もきっと明るいことだろう。

8月5日 日間総合ランキング2位になりました。

ありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
>「あぁ、そういえば。もうひとつ思いつきましたわ。そうですわね、この方法であればお二人の仲を裂くことなく各家門への影響も少ないかもしれません」 あえて言うけどさ。なんでこの「もう一つ(第5案)」の内…
優秀なのに、先代公爵(祖父)や公爵夫妻(特に母親の方)にミソッカス扱いされて、屑の下に置かれていたランドルフ様が気の毒なので、老害たちは、発言権を奪われ領地に逼塞させられるなどの末路でも与えてやりたい…
冒頭の誤解のさせ方が上手いわ。
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