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  作者: シルヴィア・紫の夜明け


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龍葬

 白い少女がいた。

 その白い少女は床までつきそうなくらいの長い白髪をしていて耳上部からは片面2本、計4本の白い角が生えていた。

 それに塵ひとつついていない純白のミニドレスからは白い尻尾が飛び出ていた。

 瞳は白、まつ毛も白、下も白、体中に生えている産毛さえも白い、全てが白い少女だった。


 白い少女はある部屋の扉を丁寧に開けて中へと入った。

 普段なら扉なんて開けないで中へと移動するが、今日はそれを行わなかった。

 部屋の中は病室と思えるほど殺風景だった。

 白い床がリノリウムを想起させる。

 部屋の真ん中にはベッドがあり、先程まで男だったものが横になっていた。

 その横には夜明けを連想させるような紫の髪をした女性がついていた。

 その女も少女と同じような紫の角を生やしている。

「待たせたかの」

「いいえ、もっと待たせてくれも良かったのだけれど」

「時間をやりたいところじゃが、生憎もう時間はない」

「分かっているわよ」

 白い少女がベットによると3人の女が紫の女の対面に現れた。

 それぞれ紅、緑、青の色をしていた。

 紅の髪の女は緑と青の女性と違って生え際の髪の色は黒色をしていた。

 彼女らもまた角を生やしていた。

 白い少女はコスプレ大会やポケ〇ンの最初の選択のようだと思ったが、それを口にはしなかった。

 これはどうあがいても始まりにはならないのだ。

 紅と緑の女性の装いは同色の着物袴を身に纏っていて、青い女はローブを着ていて魔法使いのコスプレみたいだった。

「我は盟約により頭部と腸を貰おう」

 白い少女がそう言うと頭部が消えた。

「私は心臓を貰うわ」

 紫の女はそう言った。

「私は腕を頂きます」

 紅い女がそう言うと腕が両方とも消えた。

「私は脚を」

 青い女がそう言うと両脚が消える。

「なら私はその他ですね」

 と緑の女が最後に告げると残っていた部分が全て消え去った。

 ベッドの上には何も残されていなかった。最初から何もなかったかのように。


「久しぶりに集まったし、これから暇ならカラオケでも行くか?」

 白い少女がそう提案すると

「いいわね」と紫の女が乗っかった。

 がもうそこには緑の女と青い女はおらず、カラオケは3人で行った。


 人間における意識は脳だけでなく手足と言った身体全てに分散している、と言われている。

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