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第53話 神の思惑

お待たせ致しましたー

 あれは、愛し子。


 我の……愛し子。


 慈しむためだけに、存在していた子だ。


 愛されるためだけに、世に産み落とされたと言うのに……愚かな国の王族とやらに捕まり……我が助けようにも、機会を与えにくい環境で囲われていた。


 だから……我は決めた。


 あの愛し子が……幸せになるのかどうか。


 見守った上で……手を加えて、召喚の儀を変化させようと。


 我ら神を伝い、他の兄弟神らの世界の財に見立てて……実は土くれらを召喚させるようにしたのだ。


 愛し子には悪いが、あの子をあの王族らから解放させるための……偽りの財。


 それらを与え続ければ……多少なりとも、その時まで良い生活をさせていたと思ったが……。



(……まさか、あそこまで愚かとは)



 だんだんと欲が増し、財を増やして愛し子からは取り上げる一方。


 粗末な食事や生活を与えるばかり。


 だから……我は我慢ならずに、あの子が人間で言うところの成人した辺りで決めた。


 愛し子を……精霊らのところに行かせようと。


 精霊らも……実は世界の財を召喚させるために、魔力を吸い取られていたのだ。それを還すために……愛し子がその地に行けば良い。


 それで、愛し子もだが精霊らも良くなる。


 それがまさか……愛し子が精霊のひとつを好むとは思わなんだ。その精霊もまた……愛し子を好いていた。


 であれば……愛し子は精霊になるべきだ。


 その結果は、あの子が望んだのだから……我は叶えるのみ。


 いずれ相見えるまで……健やかに過ごすと良い。


 更なる幸福を得るために、お前はそこにいるのだから。

次回はまた明日〜

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