第19話 風珀の風呂②
お待たせ致しましたー
「……美しい、でしょうか?」
【うん、とっても。ミラは……いや?】
「……はい」
私は……正直言って、この色が嫌だった。
金の髪は、神に愛された色。
特別なスキルを持つ者と、あの国では特別視されていたのだ。
この髪がなければ、父と母との……うろ覚えではあるが、あの温かな生活を続けられていただろうに。五つを迎えた頃に、王城に知られたのか……宮仕えどころか聖女として仕えろと無理矢理の勅命が来たのだ。
それが……意味のない召喚魔法しか出来ないのであれば追放。実に……傲慢過ぎる処罰だ。
けれども、それがなければ……珀瑛様の導きがなければ、こちらの世界に住まわせてもらうのもあり得なかった。
あの王族の事だから、父と母にも……私を取り上げた事以外の何かを仕出かしているかもしれない。生きているかどうかもわからないが。
【そうかな? 主……の目の色と同じ。そう思えば、どう?】
「……珀瑛、様と」
風珀様の言葉に、そう言えば……と今更気づくことが出来た。
初めて……お慕いしたいと思った方と、場所は違えど同じ色がある。そう思うと、少しだけ今までの嫌悪感が薄れた気がした。
【じゃ、これを持って……。いざ、風呂へ!】
風珀様から、服を脱いだ後に薄い布を渡された。滑らかで触り心地の良い布だが、なんのために使うのだろうか?
けど、その疑問も……少し透明な扉を開いた時に吹き飛んでしまった!
「もこもこ!!」
風珀様のお屋敷姿の外にあったような。
まるで雲のようなもこもこしたものが……部屋のほとんどにあったのだ!
【これは泡。ミラはわかる?】
「こちらがすべて……泡ですか? 体を洗う時に少し肌を滑る程度で」
【……そう。けど、これ全部ミラのために用意したよ】
「私……のために?」
【主の命もだけど、私なりの魔力へのお礼。体を綺麗にしよう】
と、服を魔法か何かで消した風珀様の裸体が目に飛び込んできた。
緑斗様や凰華様のような、お胸が凄いわけではないのに……可愛らしいお胸で、何故かドキドキとしてしまった。私……は、多分同じ、大きさなはず……。
そして、私の手を掴み……あの泡の中に行こうと引っ張ったのだ。
「え、え?」
【飛び込もう! ふわふわだよ?】
「は……はい!」
これは、私のために用意してくださった……苦手だったものを楽しませるためのもの。
滑らないように、ふたりで軽く駆けてから少し飛べば。
ふわっと、なんとも言えない感触が肌だけでなくあちこちに感じられたのだった!
次回はまた明日〜




