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人間ピラミッド

作者: ライス中村


多分僕は

周りの人たちよりも

六等くらい下等な生物だ

それでもなんとか

日々を生きてはいられている



変わりゆく今を過ごしていて

少しくらいは感動があった


でもそれを一度だって

詩的で素敵な言葉に表せたことはない

自分の「なにもなさ」に悲しくなる


「周りと比べるのは意味がない

個性が一番さ」

なんて世界は言うけれど

そんなの信じられないよ


両隣の様子をうかがってからでないと

行動できない僕には





みんな知らないふりしてるんだろうな

本当はほとんど知ってるくせして

僕はその無知をごまかして

知ったかぶりしてやっとつり合う


みんなは爪を隠してるんだろうな

その気になれば全てを切り裂ける爪

僕は不所持なのをごまかして

強がりを見せてやっとつり合う





このままじゃきっと良くないとは

そりゃ分かってるんだそりゃそうだろ

でもなまけものの僕の根っこが

変わろうとするのを引きとどめる





みんな出来ないふりしてるんだろうな

弱者のレベルに合わせるつもりで

僕はやれないのをごまかして

盗み見だらけでやっとつり合う


みんな誰かを笑いたいんだろうな

自分が上だと分かっているから

最下位にいる僕はごまかして

自分を馬鹿にしてやっとつり合う





傍観にまみれて過ごすんだ

天秤の故障に気付かないふりする


たぶらかしに染まって踊るんだ

間抜けなお人形を自覚しながら、ね。

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